- Uroak_Miku
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youtu.be/hN3-WOCpLGA 訳あってこれのアニメ化を私が監督なり脚本なりで手掛けるとしたらどうする?と悶々。王宮での彼女の死去シーン(顔は写さない)から始めて、生涯夫を持たなかった孤独で偉大で強権な異世界のエリザベス女王さまのひと夏の恋物語が今明かされる!みたいな構成にするかな。
2018-12-02 08:19:05王女さまと記者さん、実は関係を持っているんですね別れの晩に。当時はそういうの露骨に描ける時代ではなかったこともあって、さりげなく処理されているから、気を付けないとわからない。youtu.be/eIFo0txAvuE
2018-12-02 08:34:09シャアとの死闘で辛くも生き残った二人は、迎えの船が来るまで、ある岩礁わきに機体を停泊させて最後の一晩を過ごすわけです。姫様脱出計画の最終ポイント。翌朝迎えの船がやってきて二人は引き裂かれるわけですが。 pic.twitter.com/9bRBg4GCje
2018-12-02 08:37:46原作ではパイロット氏がおとぎ話とも歴史物語ともつかぬお話を姫様にしてあげて、やがて彼女は満足げに眠りつく…ここをちょっといじって、二人が関係を持つ方向に物語をもっていく。露骨には描かない。一時間ほどの空白があることがそれとなく観客に伝わればいい。
2018-12-02 08:40:25翌朝、迎えの戦艦が現れ、姫様は「いっしょに行きましょう」と念押しするも、パイロット氏は「私は行けません」と突き放す。 私の改編案でも同じ展開で、しかし彼が「行けません」と述べたのは、宗教上のタブーを破った自分は死後、地獄に落ちる運命ですのつもりでの発言にする。
2018-12-02 08:42:45原作では彼はある厳格な宗教環境で育ったみなしごで、婚姻前の性交は地獄に落ちると刷りこまれていて、そこが買われて姫様の敵中突破作戦に回されたという設定でした。これを私のアニメ版では逆手にとってしまうの。 pic.twitter.com/MHTaw7PWr0
2018-12-02 08:44:55姫様の設定も変更。王太子の許嫁ではなく、祖父が国王で、従兄がいるけれど脇腹筋の子なので王位継承権がなくて、それで継承権一位者である彼女を妻にすることで事実上の次期国王となる…そういう筋書きで回っている王宮内。国王もそれを肯定している設定。
2018-12-02 08:48:26原作の設定だと、彼女は結局好きでもない男に抱かれ、好きでもない男の子を産まされる運命なわけですよ(新装版では「子は生涯なさなかった」と設定加筆されていますが)。空からの砂金ばらまきくらいでは、この不幸な運命を彼女に(そして女性観客に)受け入れさせるには弱すぎる。
2018-12-02 08:51:02そもそも原作では彼女は王室の血筋ではなく、次期国王の妃でしかない以上、事実上の女王として国政を掌握することは不可能なはずです。いかに亭主がアホで臣民から嫌われていたとしても、その妻が国の最高権力を奪うなんてことはありえない。お世継ぎ様を生んでいたとしても、です。
2018-12-02 08:53:18仮にお世継ぎを生んでいたとしても、それは彼女にすれば好きでもない男の子種であり、愛憎半ばの子。『風と共に去りぬ』の主人公スカーレットの母親は、訳あって好きでもないアイルランドの男(日本だと朝鮮系のイメージ)といっしょになって子を産んだ…違う物語に堕する。youtu.be/0dTsfsr6-X8
2018-12-02 08:57:07このジレンマを乗り越えるには、彼女がもともと王室の人間、それも王位継承者であると再設定するしかない。つまり女王の座はほっておいてもいずれ転がってくる。本人はそれを嫌がっているとしても。 で敵中横断の旅を経て、王位継承を目指す決心する。
2018-12-02 08:59:13原作の弱点でもあるのだけど、彼女は自分の命が大勢の男たちの犠牲の上にあることをとうとう自覚しない。パイロット氏が別れ際に言うでしょ「私たちの脱出作戦のために仲間たちは囮となってくれて、おそらくもうこの世にいないのです、だから私はあなたとは行けない、空に戻らねばならない」
2018-12-02 09:01:17それからこの台詞の少し前に彼はこうも告げる。「あなたはもう私たちの仲間だ」 これで姫様が誇りで胸がいっぱいになる。 ここから「仲間たちは我々のためにあえて死んでいった」と続いて、姫様がようやくパイロット氏の心情とシンクロする…こういう風に工夫するんですけどね私だったら。
2018-12-02 09:04:32「私はあなたとはいっしょに行けない」は、迎えの船のことだけでなく、死後、天国には行けないのダブルミーニングです。宗教上のタブーを破った私は、空に散った後、地獄に落ちる運命なのです、と。 原作にはないですよこの設定も展開。私のオリジナル。
2018-12-02 09:07:39別れがあって、空からの砂金ばらまきがあって、この儀式を経て彼女は腹をくくる。女王になろう、そして死んでいった者たち(自分の命を狙って逆に海に落とされた敵兵たちも含んで)を犬死させないためにも、この戦争を終わらせねばらない、どちらが勝者でも敗者でもない幕引きができるのは自分ひとり。
2018-12-02 09:10:59それから生涯を独り身で通したのは、パイロット氏とは不義ではない、夫と妻として交わったのだと、彼が崇める宗教の神に訴えるため。
2018-12-02 09:12:24原作シリーズでは彼はその後も偽名でしっかり生き残っているのだけど、私の改変案ではやはり休戦前に戦死していて、つまり地獄に落とされる…この運命に抗うべく、彼女は独り身を通して、彼を地獄からかばい続けた――という後日譚はいかがでしょう。
2018-12-02 09:14:30映画冒頭で彼女の臨終シーンを出すのは、この後日譚の前振り。命を賭して彼の地獄行きを食い止め、今ようやく自分自身の魂が天に召され、そして亡き「夫」の魂をつれて天国に行ける…というロジックです。
2018-12-02 09:16:09慈悲と強権を併せ持つ、賛否分かれるスーパー女王さまが亡くなった後、ひと夏の空戦の物語がとうとう世に公開され、彼女の統治の秘められたプリンシプルが大衆に理解され、皆が涙を流す…こんなオチかな。EDでスライドで見せていくぐらいで伝わると思う。
2018-12-02 09:18:42「夫」の魂を救うためうんぬんは劇中ではあえて伏せる。私が監督か脚本ならここまで裏設定を作って、そしてプラトニックラブの体裁(原作準拠)にして、しかし実は…と工夫する。
2018-12-02 10:11:19