10周年のSPコンテンツ!
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事の発端。
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イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
結月ゆかりと言う存在を知ったことで 声が高くなったりとか 体が徐々に女の子に近付いていくとか 髪色が伸びて変わるとかして 最後には「貴女も結月ゆかりですよ」って 大きな壁に描かれた結月ゆかりにひっぱり込まれてボイスロイドの世界に連れていかれる一般人のお話くだしや。

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で。結局自分で書いたとさ
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イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 ある日の事、貧乏大学生の僕は街の通りを歩いている時に変ったポスターを見かけた。兎の耳の様な飾りが付いた黒いパーカーに、淡い紫のショートワンピースを着ている美少女のポスターを。「ふぅん…?『結月ゆかり』かぁ…ボイスロイドって言うんだ」その時だった。
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 『初めまして。ボイスロイドの結月ゆかりです』「うわっ?!」僕はとても驚いた。機械とは思えない、綺麗で流暢な声に。『VOICEROID2 結月ゆかりは、大人の女性の情感あふれる声をベースとした入力文字読み上げソフトです。VOICEROID+ 結月ゆかり EXでは…』僕はただただ驚いたが…
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 「なんだ、スピーカーからの広告か…」声の源を知ってホッと一安心をした。まるで目の前の少女が突然喋りかけてきたのかと思ってしまったからだ。「さて…バイト行かなきゃ」そして僕は立ち去っていった。『ジッと僕の姿を追いかけ続ける結月ゆかりの死線に気付く事も無く…』
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 翌日の事だった。ふあぁ、と欠伸を零しながら目覚めの伸びをする。…あれ? 僕ってこんな声だったっけ? 中性的と言うか、何処と無く女性的と言うか「風邪でも引いたかなぁ…やだなぁ…」病院で見て貰わないとと思いながら、僕は大学へ向けて朝の準備をした。
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 その日の夕方。病院に赴いた僕は医者からキョトンとされた。「何も異常は見つかりませんよ? 扁桃腺の腫れもないし、風邪の気もない。至って健康ですなぁ」「そんな…僕、こんな声じゃ無かったのに」「ふむん…私には、耳障りの良い声に聞こえますがね」僕は驚いた。そんな馬鹿な。
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 更に翌日の事だった。体が酷くスラッとしていた。其れ所か肌には柔らかい脂肪が付いていた。ありていに言えば、女性的な体付きに成っていた。末恐ろしく思いながらも、今日は朝からバイトの入っている日だった。ともあれ、ブカブカのジーンズとジャケットを着て、バイト先に向かう。
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#僕は結月 ……恐ろしかった。誰も僕の変化に無頓着だったのだ。それ所か同僚から「よう! そんなにブカブカの制服着ちゃってどうしたんだ? あれか? 萌え袖って奴か? ハハハハ」とまで言われる始末だった。僕はその場を苦笑で乗り切り、1日の労働を終えた。明日の朝が来る事に怯えながら…
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#僕は結月 …予想通りの展開でもあったし、来て欲しくない展開でもあった。僕の股間に可愛く自己主張していた男性器は見事になくなり、胸は膨らみ、顔つきは完璧に女の子のそれになっていた。そして何よりも恐ろしかったのは、誰も僕の変化に対して無頓着だと言う事だった。誰もが、誰しもが。
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#僕は結月 大学の貧乏学生仲間も、女性になった僕に対して何時もと変らない態度で接してくる。大学の教授が出席の名簿を読み上げ、顔を確認する時も変らない態度で接してくる。提出物を出す時にしたって「○○君は何時も真面目だねぇ」とまで言ってくれた始末だ。僕は頭が可笑しくなりそうだった。
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#僕は結月 …何日目の朝か、もう分からない。瞳の色は鮮やかな薄紫に変り、紙も伸びた。髪色も普通の人間ではありえない、艶やかで綺麗な薄紫色。鏡を見た僕は、僕自身の姿に酷く見覚えがあった。これは…これではまるで…『結月ゆかり』ではないか!と…そして僕はアパートを飛び出した。
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#僕は結月 必死になって、あの時見たポスターを探す。そしてそれは変る事なく通りの一角に張られていた。『お待ちしていましたよ』ポスターが、喋った。「これは一体、どう言う事なんだ!」『どうもこうも、何もありませんよ。貴女は結月ゆかりになっただけです』ポスターの中の彼女がそっと笑った。
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#僕は結月 『貴方は中々強い精神をお持ちだったので時間がかかりましたが…きっと良い結月ゆかりになるでしょう』「そんな事はない! 第一僕は人間で、結月ゆかりなんて名前じゃなくて! 僕は、ぼくは…」その時、『私』はハッとした。『私』は自分の名前が思い出せなくなっていた。『私』は誰だ?
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#僕は結月『もう、嘗ての名前を思い出せないで居るでしょう?』結月ゆかりはクスクスと笑った。とても楽しげに「なんで…なんでこんな…『私』は何なんですか!」『だから、何度も言っているじゃないですか』ポスターの中の少女はやれやれと肩を竦めた『貴女も結月ゆかりになったんですよ。お嬢さん』
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#僕は結月「『私』が…結月ゆかりに…」『えぇ。そこの硝子を御覧なさい。服こそ今は違えど、貴女はもうとっくに結月ゆかりなのですよ』そう言われて指し示された硝子の見ると…『私』は正に、ポスターの中に居る『結月ゆかり』と瓜二つだった。その現実に只呆然とする。結月ゆかりが声をかけてくる。
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 『さぁ行きましょう。あちらの世界へ』「行きましょうって…あちらの世界って…!?」『決まっているじゃあないですか。ボイスロイドの世界ですよ。あちらの世界はね。余りにも広大になってしまった。だから一人でも多くのボイスロイドが必要なんですよ』「嫌だ! 私は行きたくない!」
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 結月ゆかりはやれやれとばかりに溜息をついた『自分自身も忘れてしまった貴女が、この先を生きていけますか? 中には数週間、耐え抜いた人も居ましたけれど、最後には焦燥しきって私達に助けを求めてきましたよ。どうです? 貴女は苦しみたいですか? それとも苦しみたくないですか?』
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 私は…私は… 恐る恐る、ひた…とポスターに触れた。その途端、手を握られる感覚がした。ずるりと手首が、ポスターの中に飲み込まれる。そして私は、ポスターの中に引きずり込まれた。暖かい…「いらっしゃい。もう一人の結月ゆかり。私は貴女を歓迎しますよ」彼女はそう言って笑った。
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 「先ずは衣装からですね。そして声を整えてあげましょう。多くの世界が貴女を待っています。優しい世界も、悲しい世界も、暖かい世界も、厳しい世界も。でも貴女は一人じゃない。恐れる事はありません。優しくて、頼もしくて、少し可笑しな、だけども素敵な仲間達が待っているのだから』
イブキ(かはたれどきの魔女) @r_s_b_s
#僕は結月 テレビが謳う『現在、全国各地で謎の失踪事件が多発しており、これに対して警察は注意を呼びかけ…』 瞬間、テレビにノイズが走る。パーカーを目深く被った結月ゆかりがクスクスと笑っていた。 『貴女も結月ゆかりになりませんか…?』 .

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