旧陸海軍戦闘機の攻守走の関係について

旧軍戦闘機の火力・防御力・機動力の配分について、何故防御力が軽視されがちになったかを、これら三者の関係を旧軍がどの様に認識していたかを見ていくことで考察しています。
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錆猫 @Nyar_Horten

旧陸海軍戦闘機をネタに攻守走+αの微妙な関係?的な何かっぽい戯言をば

2011-04-29 05:41:11
錆猫 @Nyar_Horten

一般に旧軍は攻撃を重視するあまり防御を軽視しており、それは彼等の使用する機材にも反映されていた、とされています

2011-04-29 05:42:10
錆猫 @Nyar_Horten

しかし、例えば陸軍の青島出征時の戦訓に「将来戦に使用する飛行機には相当の防盾装備を施し、操縦者及び同乗者が安心して任務を遂行できるようにしなければならない(戦史叢書「陸軍航空兵器」)」とあり、第一次大戦後から防弾の必要性を認識している様子が窺えます

2011-04-29 05:44:54
錆猫 @Nyar_Horten

結果的にそれらが軽視された理由は発動機の出力が其れを許さなかったから、というのは陸軍のみならず海軍も同じ事です。恐らく出力というリソースを優先順位を割振って使用した結果、防御に割振る其れが無くなった、或は割振っても意味が無い程度しか残らなかったので他に回した、という事でしょう

2011-04-29 05:46:57
錆猫 @Nyar_Horten

(後は防弾装備の開発が要求に追いつかなかったという事も理由でしょう。実際、陸軍の97戦は昭和12年に制式制定された段階で機関砲搭載の可能性に加え防弾装備についての問いかけが陸軍航空本部よりなされたが果せなかった、と学研「日本陸軍軍用機」のキ27の項にあります)

2011-04-29 05:51:25
錆猫 @Nyar_Horten

では何故防御の優先順位が低かったのか。元々戦闘とは相手の戦意を破摧し自らの意志を強要する為の行為です。強要する為には相手を沈黙させる為の火力(破壊力と精度と弾数)、又当然相手も其れを喰らうのは不本意と逃げるでしょうから逃がさない為の機動力(速度と運動性と航続力)が必要です

2011-04-29 05:54:48
錆猫 @Nyar_Horten

逆に防御は相手に反撃を許す事無く瞬殺出来る火力と相手に対し先制し或は攻撃を回避できる機動力を以て防御に置換可能です。又、気象条件や地形効果を利用して防御を補填するという手段も存在します。例えば防御力皆無な歩兵が物陰に隠れる事で敵の火線から逃れるといった様に

2011-04-29 05:59:19
錆猫 @Nyar_Horten

(尤も以上は只の理屈です。また理屈上でさえ、其れを行う為には情報的な支援体制が必要です。相手が見えなければ火力を指向できません、相手の在所が不明だと機動力を生かせません、相手の意図が掴めなければ何処に戦力を集中すればよいか分かりません(逆に機動力が無ければ情報は生かせない)

2011-04-29 06:03:03
錆猫 @Nyar_Horten

ついでに付加えるなら、防御では相手の意図を挫く事は困難です。相手が体力切れで一時的に退却する可能性はありますが、体力が回復すれば再度襲ってくるでしょう。自身に然程損害を及ぼす事のない相手を恐れる理由などありませんから

2011-04-29 06:07:25
錆猫 @Nyar_Horten

要するに、防御には代替手段が存在し、それに回せる余力、或は技術が無ければ切捨てる事も止む無しと判断されてもおかしくない程度の優先順位に位置する要素だったことが陸海軍をして一定時期に至るまでの戦闘機等への防護を諦める要因になったのではないか、と憶測します

2011-04-29 06:09:49
錆猫 @Nyar_Horten

逆に言えばそれらが確保できれば防御は明確に要求されるでしょう。実際、昭和十五年に三菱一社指定で交付された十四試局地戦闘機計画要求書案の艤装の項には「装甲 操縦者後方に8粍厚防弾鋼板」と防御についての要求がなされています(朝日ソノラマ「零戦」、学研「局地戦闘機雷電」)

2011-04-29 06:12:39
錆猫 @Nyar_Horten

(戦場は意図しない方向から致命的な攻撃を受ける可能性の塊であり、又不運な一撃で沈黙しては火力と機動力の持腐れですので、それらを防ぐ為に防御という要素が特に砲火に晒される率の高い装備ほど重要になるのは当然の話です)

2011-04-29 06:19:16
錆猫 @Nyar_Horten

しかし発動機というリソースが同じであるにも拘らず、陸軍は隼に防弾を施し、海軍は零戦に防弾を施していません。陸海軍で判断が異なった理由は、恐らく陸上戦闘機と艦上戦闘機で要求される事項が違う事が原因であろうかと思われます

2011-04-29 06:24:39
錆猫 @Nyar_Horten

実際、零戦後継である烈風の計画説明書には「一般方針は其のまま踏襲して差支え無きものと信ず。即ち性能諸元も重要順序を概ね、空戦、航続、着艦、速度、上昇、離艦の如く定め(学研「烈風と烈風改」)」とあり、陸上機には必要無い離着艦に關する要求がある事からも想像できるかと思います

2011-04-29 06:35:41
錆猫 @Nyar_Horten

又、零戦も防弾を施した型が基地航空戦を前提とし始めた時期(=艦上戦闘機としての運用を概ね諦めつつあった)に実用化された五二型以降である事もそれらの補強材料となるかと

2011-04-29 06:39:11
錆猫 @Nyar_Horten

以上、元々国営飛行機倶楽部とは何ぞや的ネタを模索していた筈がどうしてこうなったorz。為念、微妙に防御を腐してますが、防御が火力と機動の継続の為に重要な要素である事は一応理解している心算ですよ?

2011-04-29 06:41:39
錆猫 @Nyar_Horten

ついで。戦史叢書「海軍航空概史」を読むと、海軍は支那事変から航空戦が消耗戦である事を認識しつつあり、又其れに対応する為に航空戦備と其の為の人員増強促進に努めていた様子が窺えます

2011-04-29 07:07:48
錆猫 @Nyar_Horten

ということで出勤。之までの呟きは現実逃避だった、なんてオチとか言いませんorz

2011-04-29 07:08:47

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