【SSSS.GRIDMAN考察】“物語”についての物語としてのグリッドマン【随時更新】

“物語”を主軸にSSSS.GRIDMANについての考察
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平田殿 @Trd_den

とりあえずまずグリッドマンが最高だったってことを発信したい!

2018-12-23 22:44:41
平田殿 @Trd_den

「SSSS.GRIDMAN」第1回が屋上のアカネのショットからのタイトルで始まり、最後に実写(現実)のアカネが目覚めてタイトルで終わることからも分かるように一貫してアカネの“物語”だったんだと実感。 #SSSS_GRIDMAN pic.twitter.com/IYAxAybcY2

2018-12-23 23:34:28
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平田殿 @Trd_den

まあ、前出のアバンタイトルや、OPの「君を退屈から救いに来たんだ」のアカネとグリッドマンのカットからなんとなく推測はできていたけど、ここまで一個人に集約するとは驚き。

2018-12-23 23:50:00
平田殿 @Trd_den

てっきり裕太、六花、内海は自分の世界に閉じこもっているアカネを助けに来た“他者”だと思っていたら、彼らもアカネの内から生まれた登場人物なんだもん。

2018-12-24 00:02:25
平田殿 @Trd_den

登場人物全員アカネ(アウトレイジ風)

2018-12-24 00:13:52
平田殿 @Trd_den

この話って要するに現実になじめない少女が自ら世界(言ってしまえば「SSSS.GRIDMAN」という名の物語)を創造してそれによって自己救済されるお話と読み取れる。これは現実世界においての“物語”の存在意義に通ずるんじゃないかな。

2018-12-24 00:22:30
平田殿 @Trd_den

やっぱり考えれば考えるほどこの作品って“物語”についての物語なんだと思う。 アカネは現実逃避の手段として世界(物語)を創造したが、できたのは客観性のない偏った主観のみで構成されたご都合主義な駄作。 #SSSS_GRIDMAN

2018-12-24 02:25:19
平田殿 @Trd_den

創造した本人もこのままだと退屈だと薄々思っているが、改善策がわからない。 その足りないものとは他者。優れた“物語”には考えの異なる人物が欠かせない。それは時に、敵として、友として、恋人として、家族として“物語”を彩る。 #SSSS_GRIDMAN

2018-12-24 03:06:16
平田殿 @Trd_den

アカネの“物語”に出てくるのは見た目は違えど思考は自分と同じ分身のみ。 そこには葛藤も共感もない。つまりドラマが生まれない。 面白いわけがない。 #SSSS_GRIDMAN

2018-12-24 03:06:17
平田殿 @Trd_den

そんな“物語”に長年愛されてきた“ヒーローの物語=グリッドマン”が介入する。するとどうだろう、他者が1人混じっただけで“物語”は変化していく。 他の書割同然だった人物も他者の思考に影響され自我が芽生える。その代表が内海と六花である。 #SSSS_GRIDMAN

2018-12-24 03:06:17
平田殿 @Trd_den

筋書きを変えられその変化にアカネは戸惑い、“元々の自分の物語”に軌道修正しようと奔走する。 しかし、皮肉にもこの事でアカネの創作意欲は掻き立てられ、次々新しい怪獣を生み出して“物語”を面白くしていく。 #SSSS_GRIDMAN

2018-12-24 03:48:16
平田殿 @Trd_den

そんな“アカネの物語”“のピークが第3回に来る。 自分の生み出した怪獣アンチがグリッドマンを倒す。 アカネは邪魔な他者を排除して今まで味わったことのないカタルシスに高らかに笑う。“自分の物語”は面白くなったと・・・それは他者がいてこそだとも知らず。 #SSSS_GRIDMAN pic.twitter.com/95xCrDP9i7

2018-12-24 03:48:18
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平田殿 @Trd_den

話が進むにつれ、他者=グリッドマン陣営の勢いが増し、いびつな“アカネの物語”は徐々に正統派の“ヒーローの物語”へと矯正されていく。アカネからすれば“自分の物語”が乗っ取られていくようなものである。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:12:09
平田殿 @Trd_den

正直リアルタイム視聴時、第4回以降この真っ当な“ヒーローの物語”にどこか少し物足りなさを感じていた。 この作品の全貌を把握した上で振り返ると、その理由は自分が“アカネの物語”に感情移入してしまっていたからだろう。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:12:09
平田殿 @Trd_den

でも自分の感想とは逆に第4回以降のほうが視聴者の受けは良かった気がする。このずれは思うに、個人の怪獣に対する思い入れによるものだと推測できる。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:58:39
平田殿 @Trd_den

私的な話をすると自分は幼少期、ヒーローより怪獣に肩入れするような少年だった。いつも一方的に倒される怪獣に何とも言えぬ理不尽さを感じ取っていたのだろう。そのせいもあって、たまにある怪獣がヒーローを打ち負かす回などは自分の心に強く響いた。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:58:39
平田殿 @Trd_den

しかし、そのことを大きくなるまで周りには言っていなかったように記憶する。子供ながらヒーローではなく怪獣を応援することは正しくないと思っていたのかもしれない。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:58:40
平田殿 @Trd_den

それから時は流れ、切通理作著の「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」を拝読したことで、この自分の感情も間違いではないと感じ救われた気持ちになった。 ウルトラシリーズの作家へのインタビュー集で非常に名著なので未読の方は是非。 #ssss_gridman pic.twitter.com/5u7kdmv9QO

2018-12-24 05:58:42
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平田殿 @Trd_den

と話は脱線したが、要するに自分にはグリッドマンが一方的に怪獣を倒していくことが“アカネの物語”の否定にも思えたということだ。そしてこれは制作サイドの意図的な作りだったのだとさえ感じる。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:58:43
平田殿 @Trd_den

その証拠となるのがアンチである。 彼は純粋にグリッドマンを倒す為だけにアカネに作られた存在だ。しかしアンチの存在理由は正しい“ヒーローの物語”の中では否定され続けるのだ。 それでも愚直にグリッドマンに立ち向かうアンチは見ていて痛々しいものだった。 #ssss_gridman

2018-12-24 05:58:43
平田殿 @Trd_den

アンチとはグリッドマンという他者がいなければ創造されなかった存在、つまりアカネにとって初めて他者を意識した“物語”を自分で作り上げたと言ってもいい。これはアカネにとって間違いなく大きな進歩だった。 #ssss_gridman

2018-12-24 06:40:11
平田殿 @Trd_den

それでも“ヒーローの物語”の進撃は止まらない。自分の“物語”が否定され続けたアカネはついに心が折れる。 自暴自棄になった“アカネの物語”が最後に生み出したのはヒーローものでは御法度の怪獣スーツの中の人である。 #ssss_gridman pic.twitter.com/930lbxIqnq

2018-12-24 06:40:12
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平田殿 @Trd_den

この掟破りには正統派ヒーローのグリッドマンは対処できない。 しかしここで、もとより歪な存在であるアンチが度重なるグリッドマンとの接触から自らヒーローになる選択を取る。 これまで否定されてきた“アカネの物語”と“ヒーローの物語”の融合する白眉のシーンだ。 #ssss_gridman pic.twitter.com/08PKK0pGWf

2018-12-24 06:40:13
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平田殿 @Trd_den

エヴァ以降多く見られる「自分の世界(物語)に閉じこもらず他者と向き合え」というテーマはいろんな作品で繰り返されてきた。 現実から目をそらし自分に優しい世界(物語)にいつまでも依存するのは良くないし、アカネは正にその典型である。 #ssss_gridman

2018-12-24 07:16:44
平田殿 @Trd_den

実際「SSSS.GRIDMAN」も最終的には現実逃避の“物語”の中に閉じこもったアカネが現実と向き合うのが結末である。しかし、他の作品と違うのはアカネは“物語”から卒業するのではなく、“自分の物語”から生まれたアンチによって救済される。いわば“物語”の肯定である。 #ssss_gridman pic.twitter.com/pCHvnBUmXC

2018-12-24 07:16:45
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