創作荘ラインTRPG『ソーセージ・ケイブ』シナリオ9『真冬の炎暑』その11(完結)とシナリオ10『真実の槌音』その1、その2(完結) キャンペーン完結

長きに渡りお付き合い下さりありがとうございました! 堂々完結です。  一同は追放者の洞窟にまつわる真相を知り、全ての謎を解くべくヒタ・ジロの地下神殿へ進みました。 ※本TRPGは一次創作です。 ※無断転掲載を固くお断りします。
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ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

#創作荘ラインTRPG 『ソーセージ・ケイブ』シナリオ9『真冬の炎暑』その11(完結)とシナリオ10『真実の槌音』その1、その2 キャンペーン完結 追放者の洞窟における最後の部屋で一同を待ち受けていたのは、カウンポーズ社のロジュー錬金術部門副部長だった。彼は一同を適当に

2018-12-29 20:32:33
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いいくるめようとしたが、戦士ニコラが所有する『嘘見抜き人形』がそれを破った。詭弁が通じないと知ったロジューは切り札のドラゴントロールを繰り出した。錬金術でトロールにドラゴンの翼をつけたこの化け物こそ、ドワーフ王国を混乱させた下手人であった。しかし、魔女リリィはジルゼン達から

2018-12-29 20:36:29
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入手し使い方を聞いた鏡でドラゴントロールを倒してしまう。ロジューはあっさり倒され、ここにドワーフ王国の不安は取り除かれた。そして、より大きな解決の手立てがもたらされた。追放者の洞窟は、元々、八百年前の戦乱で敵襲を避けるために作られたカウンポーズ社の地下司令部分室だった。

2018-12-29 20:39:27
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

その責任者だったロジューの死に伴い、リリィが後継を宣言すると、カウンポーズ社の残党とゾロアの繋がりが部分的に判明した。カウンポーズ社はゾロアの地下トンネル進行に基づくマリ群島侵略を計画しており、ヒタ・ジロ市襲撃はその第一歩に過ぎなかった。リリィは分室を通じてゾロア達の

2018-12-29 20:43:10
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自殺プログラムを実行し、更に、ゾロアの女王を守る試作個人バリヤーも無効化した。こうして、追放者の洞窟を出た一同は、ドワーフ王国にあらましを告げ、ゾロアの女王の間を塞ぐ封印を外して貰った。女王は突然の急変に驚愕したが、一同に追い詰められ、遂に殺された。こうしてカウンポーズ社の

2018-12-29 20:46:01
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計画は挫かれたかに思えた。しかし、錬金術師エンジャーの霊体が現れ、全ての謎を解きたければヒタ・ジロの地下にある秘密の神殿にこいと言い残して消えた。  一同はドワーフ王から褒美を貰い、ヒタ・ジロが戦火を免れ戦死者もないとヤガビー(NPCのドワーフ)から聞かされた。僅かな休養を挟み、

2018-12-29 20:48:58
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

ゾロアの女王の間から伸びるトンネルを伝ってヒタ・ジロの地下神殿へと至った。  地下神殿で祀られていたのは、巨大な船のような形をした金属の塊だった。そのタラップの手前には、尼僧のシャッサ(NPC)が倒れていた。一同が早速手当てすると、息を吹き返し、はがねのきっさき亭のメンバーは

2018-12-29 20:51:21
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ゾロアから脱走したが、途中で追いつかれ、戦いながら逃げる内にこの地に至ったという。一同はシャッサをかばいつつも船内に入った。  はがねのきっさき亭メンバーを助けつつ船の中身を調査した一同は、船を最初に所有していた人々に対し、カウンポーズ社があとから割り込む形で無理矢理機能の一部を

2018-12-29 20:54:49
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

奪っていたのだと知った。そして、天馬にせよ人魚にせよ、ゴブリンにせよオーガにせよ、マリ群島にいる人間世界以外の生き物の大半はカウンポーズ社が生体兵器てして製造したことも。船内に最初からいた人々は、大半がカプセルの中で骸骨になっていた。にもかかわらず、一同の知識をはるかに超越した

2018-12-29 20:57:38
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

技術の数々……例えば、なにもない空間を手でなぞるだけで物品が出し入れできる……はいまだに働いていた。そして、船内で最後の生存者となる石工のズバンクス(NPC)を救出すると、彼は石工の秘技として伝えられてきたカウンポーズ社のマークを船内の壁にかざし、サブブリッジへの扉を露にした。

2018-12-29 21:00:15
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

サブブリッジには、シェルター都市キエリア(シナリオ6『悪魔の微笑』参照)の作業区にいたクルータスが待ち構えていた。彼はキエリア市参事会……事実上カウンポーズ社の役員会議が分裂し、内乱寸前だったと説明した。その火種はある魔王がもたらした。その魔王は、一同が渡した矢尻や

2018-12-29 21:03:18
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

キューブ(シナリオ7『天馬の羽根』参照)をクルータスにもたらし、クルータスはそれを提出して参事会のメンバーに取り入るつもりだった。矢尻とキューブは、アーカー部長が執事の妻を殺害し、執事に冤罪を起こした証拠だったからである。しかし、アーカーは全ての責任をクルータスに

2018-12-29 21:05:31
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

なすりつけようとし、参事会は支離滅裂になった。そこへ、エンジャーの手引きでゾロアが侵入し、クルータス以外の市民は皆殺しになった。クルータスはエンジャーを裏切り一同と手を組むよう交渉した。それを予期していたエンジャーがあらかじめクルータスに呪いをかけていたために、クルータスは

2018-12-29 21:07:32
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

見えない力で首をねじ折られて死んだ。  一同はクルータスの死を見届け、サブブリッジを抜けてメインブリッジに至った。そこにはまだ生身の状態を保つ人々が一人ずつ入った三つのカプセルと、エンジャーの霊体がいた。エンジャーは、カプセルに入っているのがマリ群島で崇拝されている神々だと

2018-12-29 21:09:55
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

説明した。そもそもこの船は、千年前に別な惑星からきた宇宙船だった。その惑星は戦争で破滅寸前になっており、いわば難民船として出発したのである。しかし、一同がいる惑星に近づいた時、船は隕石と接触、乗客は大半が死に絶えた。かろうじて、ガイデル・カウンポーズ、サンファ・ローホール、

2018-12-29 21:14:28
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

テティ・ズバンクスが生き残った。3人は島の人間と接触するのを最初はためらった。だが、船内で暮らす内、サンファはガイデルとテティの双方と恋人同士になった。元々サンファは、最初から自分の性別を自由に変えられる人間だったのだ。そうしてテティもサンファも妊娠した。

2018-12-29 21:16:00
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

そうなると、これから生まれてくる子供達のためにも、島の人間と接触せざるを得なくなった。その当時のマリ群島は石器時代だ。到底、3人の存在を理解できるはずがない。最悪の事態を起こす可能性もあった。だから、確実を期すために神という体裁をとった。古代神話にある海亀とはこの船のことだ。

2018-12-29 21:16:53
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

彼等の技術からすれば、船を巨大な亀のようにみせかけるのは簡単だったろう。そして、3人は自分たちの由来をあやふやにするために、わざと船の名前に過ぎなかったダモールを新たな神として造り上げた。神話ではダモールは火や金属をもたらしたが、実際には元々3人が知っていた技術に過ぎない。

2018-12-29 21:17:38
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

ダモールは気性が激しいので会わない方が良い、と言ってごまかした。無知な島民達は簡単に騙された。さて、神話のヤマ場ではダモールを巡ってサンファとテティが争い、ガイデルが裁定を下し、ダモールの故郷に向けて旅立ったことになっている。事実は、サンファは自分の性別を自由に変えられるのを

2018-12-29 21:18:19
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

どうしても島の人々に打ち明けられなかったのだ。他の2人はそれができないから、神にもできないことがあるのがはっきりしてしまって具合が悪い。より厳密には、3人とも神として振る舞うことに限界を感じていた。彼等は生まれたばかりの子供達を島の人々に託し、ガイデルと共に

2018-12-29 21:19:28
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

このメインブリッジにある人工冬眠装置で眠りについた。その時、ささやかな埋め合わせとして、素質と訓練によっては自分達の技術がほんの少し使えるように仕向けておいた。それが魔法であり神々の加護だ。それから百年ほどすると島の文明は急激に進歩した。3人の直系の子孫はカウンポーズ社を作った。

2018-12-29 21:20:19
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

神々の叡智をまとめ、島の生活をより豊かにするためだ。だが、皮肉にもカウンポーズ社の発展は大して広くもないマリ群島にとって余りにも激しすぎた。カウンポーズ社ができて半世紀もすると、会社は経営方針を巡って分裂し、豊か過ぎる社会が行き詰まる一方で人口過剰が表面化した。

2018-12-29 21:20:55
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

カウンポーズ社は様々な手立てを取ろうとしたが、行き着いたところは戦争だった。島の人間は絶滅した。そして、カ・ブンレンのメンバーに率いられた一握りの人々は、運良く最寄りの大陸に漂着し、数百年かけて大帝国を築いた。島内の戦争が終わって500年後に、ようやく島は『発見』されたのだ。

2018-12-29 21:21:31
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

そこまで接触し終えたエンジャーは、一同に、自分と手を組み新たなマリ群島の神々にならないかと持ちかけた。エンジャーの理想は、粘土細工のように自由自在に創造できる世界を持つことだった。協力するなら一同にも支配できる世界を分けようという。断るならあらかじめ契約していた魔王の力を

2018-12-29 21:24:29
ぞろ目の八ことマスケッター(旧1d6) @hm1d6

借りるまでだともいった。一同が協力する場合、ガイデル達の持つ知識をカウンポーズ社の技術で解析せねばならないが、それにはギランマが持つキューブと、ローゲンスの義手をメインコンソールにセットすれば済む。悩む一同に、ズバンクス達がブロックサインを送り、わざとやらせるよう伝えた。

2018-12-29 21:27:06