日本ユニセフ協会の噂って本当なの？

日本ユニセフ協会とは

ユニセフという団体にどんなイメージを持っていますか。Youtubeとか、TVCMを見て、子供たちを助けてあげてる人たちなのかな~、とボンヤリしたイメージを抱いている人たちも多いと思います。

日本ユニセフ協会は、国連児童基金であるユニセフの日本における国内委員会です。ユニセフは現在、190の国と地域で世界の子供たちのために活動しています。

このまとめを書いている私自身もユニセフと日本ユニセフ協会の区別がつかなくて、似た名前の団体がそれぞれ活動しているのかな~と思ったりしました。

日本ユニセフ協会は、普段どんな活動をしているのでしょうか。ユニセフは、世界の34の国と地域にあるユニセフ協会と協力協定を結んでいます。

日本ユニセフ協会は、ユニセフとの間で作られた計画を元に活動を展開していきます。活動の大きな柱は、募金・広報・アドボカシーです。

募金は、過酷な環境で生きている子供たちを支援するために、寄付金を募っています。あまり知られていないことなのですが、実は、日本も戦後の昭和期にユニセフから支援を受けていたことがあるんです！

ユニセフミルクという脱脂粉乳が学校で配られて、育ち盛りの子供たちを支えていたのです。

「ユニセフ」と聞くと、誰もが知っていて、諸外国を支援しているイメージを思い描くことが出来ます。これは、日本ユニセフ協会含め、各国の協会がソーシャルメディアや、出版物などを通じて、日々広報活動に注力しているからです。

最近ではYoutubeでもユニセフの公共CMを見かけることになりましたね。アドボカシーは、子供の権利についての提言活動です。子供の貧困や子供の防災など、社会の中で子供が不自由なく生きていけるように様々な活動を行っています。

ユニセフのCMを見ると、子供たちがこちらを見つめているシーンをよく見かけます。これは、ユニセフが子供たちの未来を真摯に考えて活動していることの表れなのか、と捉えることもできます。

歌手のアグネス・チャンさんが、日本ユニセフ協会大使だったことをご存知の方も多いのではないでしょうか。

日本ユニセフ協会大使は、協会の広報・募金活動などを推進するためのメッセンジャーとして協会が授与する称号です。アグネス・チャン以外に、過去では医師の日野原重明さんや、現在ではサッカー選手の長谷部誠さんが協会大使として選ばれています。

協会大使は、世界の子供たちへの支援を呼びかける役割を担っており、無報酬で活動をしています。

日本ユニセフと言えば、募金活動をやっているというイメージを持っている人も多いと思います。具体的には、被災地の復興支援のための募金やエイズから子どもたちを守るための募金などがあり、さらに地域を選択した募金も可能です。

また、毎月定額での募金が出来るマンスリーサポート・プログラムや、1回きりの募金など、支援の仕方も選択できるため、自分の無理のない範囲で、世界中の子供たちを支援することが出来ます。

しかし「日本ユニセフ協会は、ユニセフの名前を勝手に使って、募金を集めているのではないか」と捉えている人たちもいるようです。こうした噂は、本当のところ、どうなんでしょうか？

日本ユニセフ協会は、ユニセフの名を勝手に名乗って、募金を集めているって噂は本当なの？

日本ユニセフ協会は、日本におけるユニセフを代表して活動しています。

最初に私が捉えていた通り、日本ユニセフ協会とユニセフの区別がつかず、バラバラに活動していると捉えてしまっている方もいるかもしれませんが、各国のユニセフ協会の大きなつながりの中にあるという構図が見えてきます。

日本ユニセフ協会は、日本におけるユニセフ公式窓口として、ユニセフと協力協定を結んでいます。ユニセフは「日本ユニセフ協会は日本国内で活動しても良いですよ」という合意を出しているわけです。

こうした関係が見えていないと、世界中のユニセフとは別に、日本ユニセフ協会が勝手に活動してしまっているように捉えられてしまいます。

何となくユニセフと日本ユニセフ協会の関係について見えてきましたね。

噂について語る人は、こうした区別をつけられず、日本ユニセフ協会が勝手に活動していると捉えてしまっているようです。公式の合意を元に活動しているわけですから、このような噂は間違っていると言えます。

初代日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャンさん。大使に任命されるまでも、歌手・エッセイイストとして活躍していて、現在も個人としての活動を継続しています。

日本ユニセフ協会大使時代のアグネス・チャン

大使に任命された後、アグネス・チャンさんはタイやスーダン、ソマリアなどを視察します。大使として務めながらも、歌手としても平和をテーマにした楽曲を発表するなど、精力的に活動していきます。

また、各地を訪問しながら、子供の権利に関するアドボカシーに積極的に参加していきます。特に、児童の買春や児童の労働問題には尽力し、その活動は『児童買春・ポルノ禁止法』成立の原動力ともなったと言われます。

アグネス・チャンさんが日本ユニセフへの募金をピンハネしているという噂がネット上に出回っている。募金からピンハネをして自らの豪邸を建てたというものです。

アグネスチャンについてはこんな噂も

アグネス・チャン氏は「財団法人日本ユニセフ協会大使」。何かとても紛らわしい…お気に入り詳細を見る。歌手のアグネス・ちゃん（60）が、「パナマ文書」に名前が記載されているとのうわさについて「全く別人」と、自身との関連を否定した

歴代のユニセフ親善大使を見てみると著名人ばかりで、ベッカムやメッシなんかも豪邸に住んでいる。そもそも知名度や経済力が伴っていないと、親善大使になることは出来ないのではないでしょうか。

ネット上には、アグネス・チャンさんに関する色々な噂が書かれていましたが、どれもそれが本当だと言えるものはありませんでした。

噂の内容を見ていくと、一つは『ユニセフへの募金の一部をピンハネや着服していて豪邸を建てた』という内容ですが、そもそも、親善大使は無償での活動なので、活動によって得た収入で建てたとは言い難いです。

また、よくよく調べていくと、この豪邸と言われる自宅を建てたのは親善大使就任前のようなので、自らが歌手活動などで得た収入で建てたと考えるほうが自然でしょう。

そして、この噂は、「そもそも日本ユニセフ協会がピンハネや中抜きをしているのではないか？」というところから派生しているようなので、そちらの噂の方が気になりますよね。どうしても活躍している人には僻みを持ってしまうこともありますが、無いことまで噂にしてしまうのはよくないと思います。

但し、アグネス・チャンさんに関しては、事実ではなくても、『パナマ文書に名前が記載されている』などの他の噂なども書かれてしまうことを見ると、色んな噂を持たれやすい方なのかもしれません。