日本の競争力とサプライチェーン

元コカ・コーラCFOの古谷文太さんによる日経新聞の記事の解説。著書:『コカ・コーラに学ぶビッグウォレット戦略』
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古谷文太 @FuruyaBunta

日経記事によると、日本には「設備・資本ベース」で約225兆円の供給力があり、大震災直後の被害だけで4兆円、約2%減少。

2011-05-02 15:07:06
古谷文太 @FuruyaBunta

日本経済は需要不足の状態が続いていて直近のデータでは約22兆円、供給力が上回っている。

2011-05-02 15:07:37
古谷文太 @FuruyaBunta

供給力が4兆円減少したということは需要不足が約18%解消したことになると日経新聞は捉えている。これは「供給力」というものが一定の、不変のものだという理解に基づいているが、現実は異なる。

2011-05-02 15:09:16
古谷文太 @FuruyaBunta

もちろん、地震や津波で人的・物理的な損害を被った製造拠点や物流網があるが、それらはサプライチェーン全体の一部分だけ。より大きな問題は、これらの部分を失ったことによりサプライチェーン全体の効率が落ちていること。

2011-05-02 15:12:02
古谷文太 @FuruyaBunta

例えば、A工場とB工場で製品Xを作るのには部品Yが必要で、部品を作っていたC工場とD工場のうち、C工場が震災で破壊されたとする。D工場はその肩代わりをするべくフル稼働を始めるが、普通にやっていては 倍も増産することはできない。

2011-05-02 15:14:51
古谷文太 @FuruyaBunta

問題は、サプライチェーンに投入される資源量は同じか、かえって増加するということ。

2011-05-02 20:51:10
古谷文太 @FuruyaBunta

つまり、サプライチェーンの効率が悪化することにより「供給力」が減って いる。

2011-05-02 20:51:23
古谷文太 @FuruyaBunta

これは、老朽化した生産設備から廃棄していくなど、意図した供給能力削減と同列に考えることではない。

2011-05-02 20:52:06
古谷文太 @FuruyaBunta

さらに追い打ちをかけるのが、今後予定される節電です。制約条件が増えて、サプライチェーンのマネジメントは一層難しくなる。

2011-05-02 20:53:01
古谷文太 @FuruyaBunta

「品質」と共に「納期」は日本製造業の本質的な競争力だが、重大な障害に直面している。

2011-05-02 20:54:00