勤務医の長時間労働は地方だけの問題ではありません。

「医師の働き方改革検討会」の報道から、一部病院での時間外労働年2000時間ということが話題になっていますが、厚労省の資料でも、現時点で年960時間の時間外勤務を行っている医師が4割います。地方の問題という訳でなく、全国の病院で病院当たりの医師数が少ないことが問題です。 解決のためには、急性期病院の集約化による交代制勤務導入、主治医制の緩和、他職種への権限委譲によるチーム医療の推進が必要です。 さらに、病院経営者に勤務医の労働時間を短縮させるためには、時間外割増賃金を適法に支払わせることです。定額働かせ放題では、経営者に時短のインセンティブが生じません。
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田舎の元外科医 @inakashoge

医師の長時間労働が、医療安全に有害であることは明らか。 医師の基本的な行動原理として目前の患者さんを放置できない。構造的に長時間労働を誘発する職場環境であるからこそ、医療安全、医療従事者の安全のために勤務時間を制限し、強制的に休ませる必要がある。 togetter.com/li/1087418

2018-10-08 17:41:14
まとめ 勤務医の長時間労働を改善しないということは、医療安全のリスク因子を放置するということ。 宿直明けの通常勤務に象徴される、勤務医の長時間労働は医療安全にとって有害であることは明らかです。 現在政府が打ち出している、長時間労働規制に対し、医療界の経営陣は医師を働き方改革の対象外にしようと考えているようですが、大きな問題の先送りにすぎません。 河合真先生のTwを中心にまとめました。 纏め主は以前より、医療提供体制を維持していくためには急性期病院の集約化が欠かせないと考えています。勤務医の労働時間縮減のためには、集約化による一病院当たりの医師数を増加することが必要です。 32985 pv 1183 17 users 164
田舎の元外科医 @inakashoge

少し前に「徹夜明けの勤務のパフォーマンスはアルコール摂取時と同等」(Dawson D,Reid K. Fatigue, alcohol and performance impairment. Nature ,1997)の出典を探していた人を見たので、これリンクしときます。 他にも多くの引用文献が載っています。 business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/1…

2019-01-07 22:29:29
リンク 日経ビジネスオンライン “ほろ酔い気味の医師”に手術させる気か? リゲイン世代も仰天、月300時間の時間外労働って何なの ネットで個人が組織に24時間つながれる状態になったことで、本来「組織」として対応すべき問題が、「仕事への誠実さ」、あるいは「生活」を人質に、「個人」に丸投げされているんじゃないか? 7 users 554
田舎の元外科医 @inakashoge

勤務医の立場としては、日勤ー夜勤ー日勤というバカげた労働慣行を止めること。心身の健康を保つために、仕事から完全に離れる(電話もかかってこない)時間が確保されること。を望みます。

2019-01-14 07:49:39
田舎の元外科医 @inakashoge

それを実現するために、交代制勤務導入可能なところまで急性期病院を集約化すること、病院経営者側に時短のインセンティブを持たせるために、適法に時間外割増賃金を支払わせること、主治医制を緩和すること、チーム医療推進のため他職種の集約などが必要と考えています。

2019-01-14 07:50:17
田舎の元外科医 @inakashoge

【一般社団法人 全国医師連盟 理事会 緊急声明】 医療安全を脅かし、勤務医の過労死基準超の長時間労働容認に断固として反対する 過労死基準を超えた長時間労働では、医療安全を守れない 平成30年12月15日 zennirenn.com/news/2018/12/p…

2019-01-14 07:56:58
リンク zennirenn.com 【全国医師連盟 理事会 緊急声明】医療安全を脅かし、勤務医の過労死基準超の長時間労働容認に断固として反対する(再掲) - イベント・ニュースリリース - [一般社団法人全国医師連盟] 私たち「一般社団法人全国医師連盟」は患者と医療従事者の権利を重んじ、医療の質の向上と医療環境を改善するために活動します。 33
田舎の元外科医 @inakashoge

1 厚生労働省が過労死基準超の勤務医の長時間労働を容認することに、断固として反対する。 2. 地域医療の維持と長時間労働改善を両立させる唯一の抜本的方法は、急性期病院の集約化による一病院当たりの医師数増加を基盤とした交代制勤務の導入である。

2019-01-14 07:57:38
田舎の元外科医 @inakashoge

3 宿直許可基準を現状より緩和し、さらなる過労死、労働災害を発生させてはならない。 4 医療安全を脅かしている夜間勤務明けの連続勤務を防止するため、連続可能な労働時間を26時間以下にすべきである。

2019-01-14 07:58:07
田舎の元外科医 @inakashoge

5 厚生労働省、日本医師会、各病院団体は医療提供体制維持が不可能である現状を放置してきた   ことを率直に詫び、医療の持続、安全性確保のため、急性期病院の集約化、再編が必要である   ことを国民に説明し、そのロードマップを明示すべきである。

2019-01-14 07:58:32
田舎の元外科医 @inakashoge

「医師の働き方改革」の驚くべきことは、表面の話だけ聞いていると、今まで以上に医師が酷使される話かと思えるところが、実はこれでも現状より改善されるということなんですね。勤務医の多くは無意識に過労死レベルで働いているのです。

2019-01-12 21:12:54
田舎の元外科医 @inakashoge

現時点で、勤務医の4割が過労死レベルを超えて勤務しているという厚労省の資料はこちら。 pic.twitter.com/3F04loDr6B

2019-01-12 21:28:55
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田舎の元外科医 @inakashoge

地方の問題という訳ではない。 >厚労省資料によると、年間の時間外労働時間が1920時間超の医師は病院勤務医の1割を占め、約2万人ほど。病院の約3割、大学病院の約9割、救急機能を有する病院の約3割(救命救急センター機能を有する病院は約8割)がこうした医師をかかえている。medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/r…

2019-01-12 23:49:55
リンク 日経メディカル 医師の時間外労働の上限規制案は「1900〜2000時間」 厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」が1月11日に開催され、2024年4月から適用される罰則付き時間外労働の上限時間を原則、休日労働込みで年間960時間以内・月100時間未満とし、地域医療提供体制の確保の観点からやむを得ずこの水準を到達できない場合には「年間1900〜2000時間」とする事務… 536
田舎の元外科医 @inakashoge

これを960時間まで圧縮する。 >厚労省資料によると、年間の時間外労働時間が1920時間超の医師は病院勤務医の1割を占め、約2万人ほど。病院の約3割、大学病院の約9割、救急機能を有する病院の約3割(救命救急センター機能を有する病院は約8割)がこうした医師をかかえている。 medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/r…

2019-01-12 19:26:39
田舎の元外科医 @inakashoge

殆どのメディアが2000時間を「地方の問題」として捉えていますが、検討会資料にあるように現時点で勤務医の10%が1920時間超の勤務です。都市部の基幹病院も是正が必要ですが、その改善のため地方から医師を引き抜けば地方の医師不足を加速します。都市部での病院集約化を急ぐべきです。 pic.twitter.com/bUq5p5MTb6

2019-01-12 11:23:38
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田舎の元外科医 @inakashoge

いつも書いているが、「医療崩壊」は現状の常軌を逸した医師の勤務体制で漸く保たれている医療提供体制の正常化の過程であって、今が「あるべき姿」ではない。その方法が急性期病院の集約化やタスクシフト、主治医制の緩和などになる。 togetter.com/li/1243377

2019-01-12 13:02:14
まとめ やっぱり、医療の存続のために急性期病院の集約化が必要 最近TLに流れてくる、勤務医の悲痛なつぶやきが目立っている。 医療の高度化は、患者一人当たりに必要な医師数、医療資源をどんどん増加させているが、今後医師に占める高齢化医師と女性医師の比率は増えていく。 誰もが勤務医を持続するためには、病院当たりの医師数の増加による交代制勤務の導入が必要。 11326 pv 129 3 users 272
田舎の元外科医 @inakashoge

勤務医に出来ることは集約化に反対しないこと。あるいは、残すべき病院、淘汰されるべき病院を自分たちから指名すること。 togetter.com/li/1256928

2019-01-12 13:05:11
まとめ 医師の長時間労働改善のために必要なことは、急性期病院の集約化。その問題点と、実現の困難さ。 東京医大の不正入試の発覚から、勤務医の労働環境の劣悪さに関心が高くなっています。 医療クラスタの見解としては、医療へのアクセスを制限することで、医療の質の低下や医療費の高騰を抑えるということに収斂されそうです。 勤務医の長時間労働の改善のためには病院当たりの医師数を増加し、シフト制を導入することですが、これには、急性期病院の集約化と、複数主治医制、他職種へのタスクシフティングが必要です。 また、医師だけ集約しても病院の生産性が向上しないため、他の資格職や事務系職員、そして患者さんの集約化も必要です。 過去の経験からも病院の集約化は非常に困難が予想されますが、計画的な集約化を行った地域に医師は集まり、そうでない地域の医師は減少していくと考えています。 27013 pv 320 5 users 10
田舎の元外科医 @inakashoge

急性期病院集約化は地方のアクセス制限を緩和するため、都市部を先行すべき。各県町所在地に、県立、市立、大学、日赤、済生会の全てが必要か?維持できるのか?ということです。公立に関しては、赤字補填に自治体の財政が耐えられるのかという問題もあります。

2019-01-12 13:09:03
田舎の元外科医 @inakashoge

もう一度出しますが、現時点で残業960時間越えの勤務医が4割です。医師一般の残業上限が960時間ということは、2024年までに職員全てが960時間以下の勤務にならなければ、特例病院になります。残業が2000時間になる病院だけが特例病院ではありません。 pic.twitter.com/BmMWy4sPDb

2019-01-12 16:02:29
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田舎の元外科医 @inakashoge

@Ka162701 非医療者の方には、病院集約化によるアクセス制限の受け入れや、医師の勤務時間短縮による主治医制の緩和にご理解頂きたいですね。医療安全にために医師を休ませることで各論反対では前に進みません。

2019-01-12 21:33:53
田舎の元外科医 @inakashoge

@DrPooh08 各都道府県の、地域医療計画・医療構想が実現可能かということでしょうね。病院の統廃合や機能縮小は公立病院から先行されると思います。 mhlw.go.jp/file/05-Shingi…

2019-01-12 22:04:24