お伽噺　飲酒運転を撲滅した国

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第１話】　ある国でのお噺です。　その国では　飲酒運転がなかなか減りませんでした。　そこで偉い人たちは考えました。　車も道路も昔より安全になったし　２４時間以内に被害者が亡くならなければ交通事故死じゃないのだから　基準を緩和しよう　と。

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第２話】　それまでは、コップ一杯のビールでさえ飲酒と看做していたのですが、新しい基準で　ウヰスキーを三杯まではOKにしました。　それでも、飲酒運転は減らないのではないか？と偉い人は　まだまだ　心配しています。　そこで・・・

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【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第３話】　工夫をすることにしました。　口元で吐いた息を測定していたのを変更して　5メートル離れたところから測定することにしました。　飲酒運転者が多いことが判ったところでは、検問するのをやめました。　更に・・・　

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第４話】　それでも　検挙されてしまったひとたちは、　よくウガイをしてから　計り直したり　一晩経ってから　計り直したりすることにして　それでアルコールが検出されなければ　送検しないことにしました。　これで検挙率はとても少なくすることができました。

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第５話】　この緩和は別のお役所にも波及しました。　それまでは、未成年の飲酒は禁じられていたのですが、小学生でも　ただちに急性アルコール中毒になる訳ではないのだから　と　同じ基準で飲酒を取り締まればいいことになりました。

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第６話】　これらの弛まぬ努力の甲斐がありまして、その国から　飲酒運転検挙者は　いなくなりました。　交通事故や飲酒が原因で身体を患うひとは　増えたのかもしれませんが、直接の因果関係を知るためには　まだまだ　統計学的には　時間も事例もたりません。

きっち @kitcheey

【お伽噺　飲酒運転を撲滅した国　第７話】　だから　それから何年間か　被害にあったひとが国を訴えたりもしましたが　全て　国が勝訴しました。　こうして　その国は　沢山お酒を呑んでも飲酒運転がゼロの　ふしぎな国として　広く世界に知られることと　なったのです。　めでたし♪　めでたし？