泥沼の貧困から抜け出せない集落について。

深夜だし久々に連続ツイートで、ぼくが住んでいた中で最悪の場所についての描写をしてみようかしら。
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Yujin6 @6yujin

さて深夜だし久々に連続ツイートで、ぼくが住んでいた中で最悪の場所についての描写をしてみようかしら。泥沼の貧困から抜け出せない集落について。

2013-04-26 02:13:48
Yujin6 @6yujin

フィリピンの山奥と言えば、それだけで貧しいイメージがあるが、農作物のとれる土地は実は貧しくない。少なくとも水と食べ物に困らなければ、人間なんとか生きていける。ぼくが住んでいた場所のひとつには手汲み式の井戸があった。川まで水汲みしにいかなくて済む分、豊かな生活だ。

2013-04-26 02:16:48
Yujin6 @6yujin

もちろん電気もガスもない。数時間かけて町まで行き電池を買い、外灯につければ夜間の照明は問題ない。料理は町でガスボンベを買って来てたので豊かな生活だ、炭で料理する家もあるし、炭で料理する家に住んでいたこともある。夕食を作るためには昼から準備しないと間に合わないくらい非効率だった。

2013-04-26 02:20:21
Yujin6 @6yujin

ぼくが住んでいた家のひとつは家族計画をしてなかった。下衆い言い方だと避妊をしない。4歳児から0歳児までの4人兄弟がいるのに、こどもたちにまともに栄養のある食べ物を食べさせられない家だった。食卓は炭水化物ばかりで、ビタミン不足のミネラル不足。栄養失調は死語ではない。

2013-04-26 02:25:29
Yujin6 @6yujin

栄養が偏った食事しか出ないのは、ひとつは親の稼ぎが少ないからだが、もうひとつは親の健康に対する意識の低さが原因だと思う。これは特定の家族に限らず、発展途上国に普遍的に見られる現象。なんせ砂糖と添加物だけでできた粉ジュースをオレンジジュースって呼んでるんだから。

2013-04-26 02:28:38
Yujin6 @6yujin

こどもたちは栄養失調の症状が出ていた。病弱しかり、発育不良しかり。それでも親は1回5ペソの炭で昼から料理をする。1回7ペソのガスボンベを買い、調理時間を短縮し、余った時間で働くことを提案したが、4人の子持ちを雇ってくれるような仕事はないと否定された。もっともだ。

2013-04-26 02:32:20
Yujin6 @6yujin

そんなに貧困で喘いでるのにも関わらず、専らの関心は隣近所の噂話。しかも悪意のあるほうだ。集落の住民全員がそうだった。想像力の無駄遣いだ。根も葉もない噂を流し、隣人を不幸にするようなこともする。それでいて集落の住民は皆スルースキルがない。自らが噂の対象になるのは想像できないってか。

2013-04-26 02:36:50
Yujin6 @6yujin

カニを一匹バケツに入れるとバケツから這い上がろうとするが、カニを複数バケツに入れると、這い上がろうとするカニの脚を引っ張る。そんな光景だった。見苦しい足の引っ張り合い。「他人の不幸は蜜の味」どころじゃない。逆に自分が幸せになる努力をしようなんて人は集落にはいなかった。

2013-04-26 02:40:34
Yujin6 @6yujin

ああ、この集落の貧困の原因はこれかと気づいた。経済的に貧しい以前に心も貧しい。ぼくは割と世界中どこに行っても大丈夫なタイプの人間だが、この集落に済むのは3ヶ月が限界だと思った。それ以上留まるとぼくも精神的バランスを崩し、人間として壊れるだろうなと。

2013-04-26 02:44:03