トランプ流リーダーのあしらい方

恫喝で主導権を握り、交渉を有利に運ぼうとするリーダーが増殖しつつあるもよう。その対処法を考える。
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shinshinohara @ShinShinohara

どうやら、トランプ流が日本で流行りつつある。怒鳴り声で恫喝し、相手が怯んだところで「どうするつもりだ!」と提案させ、自分の満足する答えが出るまでは怒鳴り散らし、有利な意見が出てきたところで「まあ、私も鬼じゃない」と矛をおさめる。 日本人は感化されやすいからなあ。

2019-02-10 16:54:49
shinshinohara @ShinShinohara

この手法は、ペリーが黒船に乗って幕府を脅したのと同じやり方。アジア人は恫喝するに限る、と学習した西洋人が、アジア各国でとった手法。幕府は、いきり立つ西洋人の怒りを収めようと、相手に次々に譲歩。トランプ流は、ペリー流でもある。

2019-02-10 17:01:00
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ流は、不良の間では常套手段。まずは怒鳴り声と威嚇で相手が怯んだ隙に、ズカズカと距離を狭め、相手の心をつかみ、揺さぶり、主導権を握ってしまう。そして不意に「お前、どうしてくれんじゃあ!」と、威嚇しながら、自ら何をするのかを言わせる。

2019-02-10 17:05:08
shinshinohara @ShinShinohara

怯ませる、そして主導権を握った状態で相手に提案させる。すると、この場をなんとか逃れたいという一心になるので、歓心を得ようと、脅す相手の気に入りそうな提案をしてしまう。そこで矛を収めれば、「自発的に」譲歩した格好をとらせることができる。

2019-02-10 17:07:27
shinshinohara @ShinShinohara

これからますます、トランプ流リーダーは増殖するだろう。この方法は、もめ事が嫌いな日本人の中では、それなりに成功を収めるだろう。味をしめたリーダーは、ますます腕に磨きをかけて相手を脅し、主導権を握り、権益を拡大しようとし続けるだろう。

2019-02-10 17:10:10
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ流リーダーの問題点は、「不毛の大地」化することだ。脅した人間だけが得を取り、その他の人間は損を見る。リーダーの周りには、脅しに屈した弱気の人間だけが残り、誰も逆らわなくなる。人材がいなくなり、リーダーだけが輝く「カリスマ」どなる。しかし、人材の砂漠となる。

2019-02-10 17:13:17
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ流の流行は、日本に暴力団まがいのリーダーをのさばらせ、人材を日本から消してしまう恐れがある。そこで、トランプ流リーダーの「扱い方」を私たちが学ぶ必要がある。それにより、日本の人材枯渇を防止するのだ。

2019-02-10 17:16:57
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ流リーダーに対抗する方法。それは合気道のように、相手の力を利用して、自分の流れに変えてしまう方法。 恫喝、怒鳴り声に最も効果的な「合気道」は、笑うこと。脅しに対しては、まず大笑いする。笑いがこらえられないというように。

2019-02-10 17:20:04
shinshinohara @ShinShinohara

薩長連合を画策した坂本龍馬。しかし互いにプライドが高く、「相手から頭を下げ、申し出るべき」と一向に話が進まない。 なんとか話し合いの場に引きずり出したが、斬り合いになりかねない剣呑な空気。そんな中、長州藩士から「芋侍めが」と悪口。静かだから満座に聞こえた。すわ、決裂か?

2019-02-10 17:23:45
shinshinohara @ShinShinohara

龍馬は「芋侍!うまいこと言った!」と大笑い。これで互いの気勢が殺がれてしまった。笑ってる人間がいるようなことを大真面目に怒るのも大人げない。真面目な話し合いの場に、笑われるようなことを言ったのも恥ずかしい。 互いに自分たちがこだわりを持ってることが自覚され、バカバカしくなった。

2019-02-10 17:26:30
shinshinohara @ShinShinohara

「笑い」は、緊迫した空気を打ち破り、その場にいる人間に、事態を客観視させる効果がある。脅されてみんなが動揺し、オドオドしているようなら、「ワッハッハ!」と笑ってみるとよい。まずはそれで、脅しの効果が逸らされる。

2019-02-10 17:29:34
shinshinohara @ShinShinohara

笑うと相手をかえって激昂させるのでは、と心配の向きもあろう。そういう場合は、笑いをなんとか収めつつ、「いや、つい思い出したことがあって」と、話を逸らす。この手法をとった人物が過去にいる。

2019-02-10 17:31:11
shinshinohara @ShinShinohara

王が援軍を他国に頼もうとしたとき、余りにも贈り物が粗末過ぎた。しかしそれを口にすれば首を切られるかもしれない。 その大臣は急に大笑いし始めた。王は何を笑ってるのかと問い質した。 「あ、王様のことではありません。つい思い出したことがありまして。」

2019-02-10 17:36:09
shinshinohara @ShinShinohara

「出勤の途中、農夫が祠に供え物をして、今年の豊作を祈っていたのですが、その供え物の粗末さと言ったら。なのに豊作にしてくれなんて、ずいぶん厚かましい願いをするものだと、つい思い出して笑いが止まらず。失礼しました。」 王はお礼の品をグッと豪華にした。

2019-02-10 17:38:42
shinshinohara @ShinShinohara

「笑う」なんておっかなくてできない人にお勧めなのは、「キョトンとする」こと。空気が読めず、相手がいきり立ってるのが不思議、首を傾げて「何怒ってるんですか?」といった、空とぼけた反応をすること。いかにも不思議そうに。 それで相手の気勢を殺いだ上で、次の一手を打つ。

2019-02-10 17:42:01
shinshinohara @ShinShinohara

恫喝でうろたえるのではなく、とぼけた反応をした後、「合気道」で切り返す。相手の言葉で自縄自縛に陥らせる方法。 この名人は、晏嬰。特に有名なのは、その国に使者として楚の国に赴いた時。

2019-02-10 17:44:52
shinshinohara @ShinShinohara

楚王は晏嬰を困らせようと、大きな正門を閉じ、横の小さな犬用の門を指して「楚の門をくぐれ」。 国の使者として訪問するのに、犬の門をくぐるなんて屈辱を受けるわけにいかない。しかし怒って帰ったら、使者の使命を果たせない。絶体絶命の晏嬰。しかし晏嬰は「合気道」で返した。

2019-02-10 17:47:56
shinshinohara @ShinShinohara

「楚が犬の国と言うならこの門をくぐろう」 もし晏嬰がくぐったら、楚が犬の国だと認めることになる。自分の言葉で自縄自縛に陥った楚王は、やむなく正門を開けた。

2019-02-10 17:49:31
shinshinohara @ShinShinohara

腹の虫が収まらない楚王は、宴会の席で晏嬰と同じ国出身の泥棒を引きずり出して「お前の国は泥棒の国なのか」と嘲笑した。ここで腹を立てたら思うつぼ。言い訳してもさらなる嘲笑を招くだけ。絶体絶命に追い詰められた晏嬰。しかし晏嬰はここでも、相手の言葉で相手を縛る「合気道」見せた。

2019-02-10 17:52:23
shinshinohara @ShinShinohara

「枳と橘という木を知ってますか。川を隔てて北岸か南岸かで、同じ木なのに花や葉の形が変わります。土や環境が違うからです。私の国である斉では泥棒がいないのに、楚に来ると泥棒になる。ということは、楚は人を泥棒に変えてしまう土地柄なのでしょうか。」 楚王は自分の言った言葉に縛られた。

2019-02-10 17:55:55
shinshinohara @ShinShinohara

晏嬰に学ぶなら、まず、恫喝してくるトランプ流リーダーには、「何を怒ってるのか分からない」と首を傾げて見せて相手の気勢をまず殺ぐ。 そののち、相手の要求をそのまま飲んだら、困るのはあなたですけど本当にそれでいいんですか?という話に持って行く。

2019-02-10 17:58:19
shinshinohara @ShinShinohara

そのために、自分が語るのではなく、自分が質問することで相手に語らせる。相手にはイエスと答えるしかない質問を続ける。最初は、相手の要求を繰り返す。「あなたの要求はこうですね?」イエス。「ということは、それを実現しようとすると、こういうことになりますね?」イエス。

2019-02-10 18:01:06
shinshinohara @ShinShinohara

次々に相手にイエスと言わせて、次第に様々な問題が出来することを一緒に論理的に、筋道立てて確認していく。相手はその前にイエスと答えているので、引き返しにくくなる。また怒って恫喝しようとしたら、また不思議そうに首を傾げ、また質問を重ねるとよい。

2019-02-10 18:03:16
shinshinohara @ShinShinohara

トランプ流リーダーのあしらい方に私たちが慣れておかなければ、この国から人材はいなくなる。もし自分を次世代のリーダーと自認するのならば、ぜひ先陣を切って「合気道」を試して頂きたい。トランプ流リーダーは、勝手が違う経験を繰り返すうちに大人しくなっていくだろう。

2019-02-10 18:05:46