アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、宝島20話演出:約束を守り通す「義」

まきもgpfb @makimogpfb

カイジが好きで始めた、カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。 今回は、宝島20話演出。 前回は、宝島16話演出。 ブログ: makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2019/02/… 上記ブログのtogetter版: togetter.com/li/1320184 ─── 他: togetter.com/id/makimogpfb

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高屋敷氏演出 宝島20話1 アニメ・宝島は、スティーブンスンの原作小説を、大幅に改変してアニメ化した作品。監督は出崎統氏。高屋敷英夫氏は、偶数回の演出を務める(表記はディレクター)。 今回の脚本は山崎晴哉氏で、コンテが今切洗氏(誰かの変名)、演出が高屋敷英夫氏。

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高屋敷氏演出 宝島20話2 詳細は、ブログに書きました: 宝島20話演出:約束を守り通す「義」 - カイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡 makimogpfb2.hatenablog.com/entry/2019/02/… #はてなブログ 宝島(高屋敷氏演出回)についての記事一覧: makimogpfb2.hatenablog.com/archive/catego…

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高屋敷氏演出 宝島20話3 今回の話: シルバー(元海賊)に対し、部下のジョージが反乱を起こすが、シルバーのカリスマ性の前に屈服。 熱病の部下をリブシー(スモレット船長派の医者)に診てもらった礼として、シルバーはスモレット達の武器を返し、宝探しの競争を提案。だが、ジムはシルバー達の人質に。

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高屋敷氏演出 宝島20話4 部下の一人・ジョージの反乱を受け、シルバーは磔にされる。そして、いつしか天気は雷雨になる。 ドラマチックな雨の描写は、高屋敷氏の担当作に多く出る。1980年版鉄腕アトム(脚本)、空手バカ一代(演出/コンテ)、ワンナウツ・F-エフ-(脚本)と比較。 pic.twitter.com/4G4SZHaeMt

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高屋敷氏演出 宝島20話5 シルバーは火あぶりにされそうになるが、彼の理論やカリスマ性の前に、ジョージ達は圧倒される。 パピー(見張り係)もまた、シルバーの目力に負ける。他作品でも、キャラの圧倒的目力は印象深い。ベルサイユのばら(コンテ)、カイジ2期・あしたのジョー2(脚本)と比較。 pic.twitter.com/HaaRyP2AQm

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高屋敷氏演出 宝島20話6 シルバーの縄をほどきに行くパピーが水面に映り、水面に波紋が広がる。 状況や心情と連動する水面描写は、しばしば見られる。グラゼニ・F-エフ-(脚本)、ベルサイユのばら(コンテ)と比較。 pic.twitter.com/1kwbQrgOfc

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高屋敷氏演出 宝島20話7 シルバーの迫力の前に、周囲はシルバー支持にまわる。カイジ2期(脚本)にて、カイジが持ち前のカリスマ性を発揮してギャラリーを味方につける場面や、はじめの一歩3期(脚本)で、観客の応援に後押しされる一歩に重なるものがある。 pic.twitter.com/uaopn2BxLO

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高屋敷氏演出 宝島20話8 形勢逆転で、ジョージはシルバーを恐れる。 朝日を背負ったシルバーと、その影となるジョージが対になっている。このような光と影のコントラストは、カイジ2期(脚本)やF-エフ-(脚本)にも見られる。 pic.twitter.com/etWTqQUsuR

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高屋敷氏演出 宝島20話9 反乱というものは、しっかりとした計画と展望が必要だと、シルバーはジョージに言う。 高屋敷氏は、何をするにも綿密な計画を立てるキャラを好む傾向があり、ここは、そこはかとなく同氏の好みを感じる。

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高屋敷氏演出 宝島20話10 晴れてリーダーに返り咲いたシルバーは、ジム(現在、シルバー達に捕らわれている)を誘ってコーヒーを飲む。 コーヒーは、コミュニケーションツールとして扱われる場合が多い。 空手バカ一代(演出/コンテ)、あしたのジョー2・F-エフ-・カイジ2期(脚本)と比較。 pic.twitter.com/MqgB0VAmVC

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高屋敷氏演出 宝島20話11 熱病にかかったシルバーの部下をリブシー(スモレット船長派の医者)に診てもらうため、ジムは使いを買って出る。 シルバーは、ジムがリブシーを連れて戻ると信じ、彼と男の約束をする。男の約束は、色々な作品で強く描写される。F-エフ-・あしたのジョー2(脚本)と比較。 pic.twitter.com/J9YYNihNF9

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高屋敷氏演出 宝島20話12 スモレット船長達の所へ行ったジムは、シルバー達に全面降伏してしまったのかと、トレローニ(船のオーナー)に問い詰め、彼の指を噛む。噛みつきは、ど根性ガエル(演出)でよく出ていた。 また、幼くコミカルな描写は高屋敷氏の十八番。F-エフ-・あしたのジョー2(脚本)と比較。 pic.twitter.com/bN1x6wobDe

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高屋敷氏演出 宝島20話13 ジムから事情を聞いたリブシーは、診察に行くことに。 ジムは、シルバーとの約束を守ると主張。 グレー(ナイフの達人)は、ジムとシルバーが、男の約束をした事を察する。 理解のある渋い年上男性は、様々な作品で強調される。F-エフ-・アカギ・じゃりン子チエ(脚本)と比較。 pic.twitter.com/rVNzDnLGRr

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高屋敷氏演出 宝島20話14 スモレット船長は、ジムが同志である事を誇りに思う…と、ジムを送り出す。 F-エフ-(脚本)にて、己自身を超えた軍馬(主人公)に満足する聖(軍馬のライバル)や、エースをねらえ！(演出)で、ひろみ(主人公)の勝利を称える麗香(ひろみの先輩)と重なっていく。 pic.twitter.com/yWSN3ZqSD3

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高屋敷氏演出 宝島20話15 一方パピーは、ジムが戻って来るかどうか、花占いをする。 花占いは、コボちゃん(脚本)にも出てくる。宝島の演出経験を、高屋敷氏が大切にしていることが感じられる。 pic.twitter.com/EC9W7rEeat

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高屋敷氏演出 宝島20話16 リブシーが病人を診ている間に、シルバーはコーヒーを入れる。今回のポットをはじめ、状況と連動する「物」の意味深描写は沢山出てくる。めぞん一刻・あんみつ姫・F-エフ-・マッドハウス版XMEN(脚本)と比較。 pic.twitter.com/0STs4VeOhW

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高屋敷氏演出 宝島20話17 診察を終えたリブシーは、ジムを連れて帰ろうとするが、シルバーはそれを制止し、ジムはまだ、シルバー側の人質だと宣言する。 「手」によるコミュニケーションは、高屋敷氏の大きな特徴の一つ。F-エフ-・カイジ2期(脚本)と比較。 pic.twitter.com/Af6LyS2cFA

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高屋敷氏演出 宝島20話18 取引により、両派は宝探しの競争をすることに。 人質としてシルバー側に同行するジムは、決意に満ちた顔になる。普段/今までと打って変わった真剣な顔になるのは、特にシリーズ構成作品で劇的に描かれる。F-エフ-・カイジ2期・グラゼニ(いずれもシリーズ構成/脚本)と比較。 pic.twitter.com/z5FioaQJYi

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高屋敷氏演出 宝島20話まとめ1 シルバーのカリスマ性については、前述の通り、カイジ(シリーズ構成/脚本)のカイジが人に愛される力を持っていることに繋がるものがある。 高屋敷氏の特徴として、優秀モブや仲間が主人公を支えるというものがあるが、それの一環と考えられる。

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高屋敷氏演出 宝島20話まとめ2 興味深いのは、色々な局面で、コミュニケーションツールとして出るコーヒー。 特に、あしたのジョー2(脚本)では「本物のコーヒー」という台詞が「本物の友情」の暗喩になっている。 高屋敷氏の大きな特徴・飯テロといい、同氏の飲食物への拘りは並々ならぬものがある。

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高屋敷氏演出 宝島20話まとめ3 そして、ジムの成長が目立って来たことにも注目したい。特にシリーズ構成作にて、高屋敷氏はキャラの成長を見事に描ききるが、家なき子や本作の演出経験が大いに活きていると言える。 本作では、仕草などの芝居付けにより、キャラの成長過程を見せる上手さが光る。

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高屋敷氏演出 宝島20話まとめ4 あと、反乱というものは、しっかりとした計画や展望が必要…というシルバーの言葉は、(特に脚本作にて)綿密な計画やギミックを好み、シリーズ構成では驚くほどに計算高い、高屋敷氏の性質の片鱗が見え隠れし、面白いところ。

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高屋敷氏演出 宝島20話まとめ5 シルバーは、自身の持つカリスマ性と、しっかりとした理論で、絶体絶命のピンチを切り抜けるわけであるが、ここも、どんなに困難な状況でも諦めずに「理」で大逆転するカイジに継がれている。とにもかくにも高屋敷氏は、そういった人物を魅力的に描くのに長けている。