豚コレラ問題で知っておきたい「飼養豚へのワクチンの効果の是非」と「ワクチンを使わない豚コレラ撲滅への経緯」

きちんと必要な事を見極めないと
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リンク NHKニュース さらに強力「アフリカ豚コレラ」アジアで拡大 日本も警戒を | NHKニュース 豚の伝染病の豚コレラが5つの府県で発生しましたが、さらに感染力が強い別の豚の病気、「アフリカ豚コレラ」が、先月からベトナ… 6 users 158
笹山登生 @keyaki1117

ウォッチ・アナライザー。元衆議院議員。関心テーマは日米経済、環境、農業、感染症。noteのURLはここ https://t.co/0uKkS9hMtw 「シカゴオプション売買戦略マニュアル」https://t.co/TbcmuHKbwB はプロにも好評。動画「オプション101口座」はここ https://t.co/SJsSnHOEHa

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笹山登生 @keyaki1117

「飼養豚にもワクチンを」と言う前にーその1- 岐阜県・愛知県豚コレラを巡り、野生イノシシだけでなく飼養豚にもワクチンを、との声があるが、ちょっと待った。 それ以前に現在日本保有のC株ワクチンが現在岐阜・愛知蔓延の新株2.1dウイルスに対し、効果があるのか?を問うべきなのでは? 続く

2019-02-28 10:48:59
笹山登生 @keyaki1117

「飼養豚にもワクチンを」と言う前にーその2- 先日農研機構の西達也さんほか発表論文では、岐阜で9月に採取のウイルスは、2017年8月に中国で採取のサブサブジェノタイプ2.1dのウイルスと98.9%の相同性を示した。とした。 つまり、岐阜の豚コレラウイルスはサブサブジェノタイプ2.1dに違いない。 続く

2019-02-28 10:51:15
笹山登生 @keyaki1117

「飼養豚にもワクチンを」と言う前にーその3- 一方、中国農業科学院ハルピン獣医研究所が2017年に発表の論文では、 その2.1dウイルスとC株ワクチンとには ①分子変異 と ②抗原性の差異 があり、C株ワクチンは2.1dウイルスに対し有効ではない、としている。 続く

2019-02-28 10:57:06
笹山登生 @keyaki1117

「飼養豚にもワクチンを」と言う前にーその4- ちなみに、サブサブジェノタイプ2.1dウイルスの特性として、中国農業科学院ハルピン獣医研究所は、論文で、次の諸点を上げている。 ①c株ワクチンは、2.1dウイルスに対し、臨床的防御は示すが、病理学的又はウイルス的防御は示さない。 続く

2019-02-28 11:13:15
笹山登生 @keyaki1117

「飼養豚にもワクチンを」と言う前にーその5- ②サブサブジェノタイプ2.1dウイルスの中和力価は、他のウイルスに比較して著しく低くかった。 ③C株ワクチン接種済の豚で、2.1dウイルスに曝露した豚は、何の臨床症状も示さず、生きながらえた。 以上

2019-02-28 11:29:39
笹山登生 @keyaki1117

岐阜県や愛知県で、森の中で発見されずに豚コレラ感染で死んだ野生イノシシの死体の中でウイルスはどうなるのか? ①ウイルスの宿主である野生イノシシが死んでも、中のウイルスは、一定期間は生きながらえる。 ②したがって、森の中からの感染した猪死体の除去も感染拡大阻止の大事なポイントとなる

2019-03-01 10:29:42
笹山登生 @keyaki1117

岐阜や愛知の森の中で豚コレラに感染し死んでいる野生イノシシがどの程度いるかは、誰もわからない。 感染拡大対策としては、 寄せ餌に経口ワクチンを仕込むだけでは不十分であって、同時に ①ハンティングによる殺処分 ②森の中の感染死亡イノシシの死体除去 を同時にやっていかなくてはならない。

2019-03-01 11:57:46
笹山登生 @keyaki1117

ツイッター見てたら「豚コレラ感染猪は利用出来ませんが、ワクチン食べた健康な猪の(ジビエ等としての)二次活用ができないって、どこの発表ですか?」と素朴な疑問が。 今回使用の経口豚コレラワクチンが野生株とワクチン株を見分けられるDIVAワクチンでないから。 DIVAの経口ワクチンもあるのだけどね

2019-03-01 12:27:09
笹山登生 @keyaki1117

ま、「飼養イノシシ」という概念があるのだから、「ワクチン食べた健康なイノシシ」という、ダブル・スタンダードは許されないのだな。

2019-03-01 12:45:14
笹山登生 @keyaki1117

「野生イノシシの経口ワクチンの免疫効果は10日前後で出てくる。」というのだけど、これは食べてくれての話で、摂餌率がどうなるのかは、わからない。 特に若いイノシシは、この経口ワクチンを食べないという調査がドイツにある。 感染実験をしての話なのだろうか?

2019-03-01 21:08:56
笹山登生 @keyaki1117

野生イノシシに対して、経口ワクチンをまくことになってからの、現在やっている捕獲調査の位置付けは、本来はがらっと変わらざるを得ないのだけど、そのへんの議論、進んでいるのだろうか?

2019-03-02 05:46:01
笹山登生 @keyaki1117

野生イノシシで、健康で経口ワクチンを食し、抗体ができたイノシシの位置付けは、どうなるか? 今回の経口ワクチンは、野生株とワクチン株とを識別できるDIVAワクチンでないのだから、野生株で自然感染した不顕感染イノシシと、同じ扱いになるはず、だけどね。

2019-03-02 05:54:29
笹山登生 @keyaki1117

日本の豚コレラが、中国のアフリカ豚コレラとは違うと、日本側がいくら強調しても、とくに中国近隣のアフリカ豚コレラ侵入を極度に警戒している諸国にとっては、どっちもおんなじ、っていうような警戒ぶりだな。日本も、はやくちゃんとしないと。 中国は、感染拡大の山を既に越してるよ。

2019-03-03 07:27:51
笹山登生 @keyaki1117

どうして、岐阜県も農林水産省も、豚コレラ対応の初動を誤ったのか? それは、農研機構が、発生直後に、今回のウイルスが新種であると分析してたのに、遅発性というウイルス特性にマッチしたウイルス対応戦略をうちだせなかったため。 ひとえに、政治・行政の責任だ。

2019-03-03 07:38:16
笹山登生 @keyaki1117

一つの家畜ウイルス感染症発生に対して、ただちに、総合的・横断的な「タスク・フォース」を組む、という考え方が、まだ、日本では遅れている、という感じはしているけどね。

2019-03-03 08:38:55
笹山登生 @keyaki1117

これまでは、中国が口蹄疫の脅威があるたびに、中国とベトナムとの国境地帯での密輸監視が強められ、行き場を失った豚肉がベトナムに流れ込み、豚肉供給過剰がおこった。 今回は、アフリカ豚コレラ ウイルスがベトナムに持ち込まれ、ヴェトナムのみならず、輸出関係のミャンマーの豚肉需給にまで影響

2019-03-03 10:36:11
笹山登生 @keyaki1117

岐阜県豚コレラ発生から、3月9日で丸半年を迎えます。 そこで、一つの区切りとして、以下のブログ記事をまとめました。 各位にご高覧を賜りますれば幸いです。 ブログ記事 「岐阜県豚コレラ発生から半年ー見えてきたこと・こないことー」 sasayama.or.jp/blog/?p=642

2019-03-03 21:44:59
笹山登生 @keyaki1117

今岐阜県と愛知県に現われている豚コレラウイルスは英語では、「クラシカル・スワイン・フィーバー」なんだけど、中身は決してクラシカルではないよ。 2014年中国生まれの少年ウイルスだよ。 それなりにシタタカになっているよ。 日本人が25年前にお父ちゃんをヤッツケたときとは、違うよw

2019-03-04 15:30:49
笹山登生 @keyaki1117

森のなかで、25年間じっと待ってたウイルス、なんて考えれば、ポエティックではあるけど、現実はそんなのではないと思うよ。 ウイルスは科学なのだから、遺伝子解析すれば、ある程度のことはすぐわかるのだよ。

2019-03-04 15:42:51
のら\( 'ω')/𓉔𓇌𓏏𓅱𓆓𓇌 @nora_muku

@keyaki1117 という事は国内で‘野生の猪がひっそりと保有してきた’という訳では無く、検疫をかいくぐって外から来てしまった訳ですね。 ブログ拝読させていただきました、大変勉強になります。ありがとうございます!

2019-03-04 16:13:38
のら\( 'ω')/𓉔𓇌𓏏𓅱𓆓𓇌 @nora_muku

@keyaki1117 …餌として与えるC株ワクチンが今回のウイルスには効果が薄い、という点が気になりました。それこそ野生間でひっそり?広がっていく可能性も…?? 私のような素人が思いつく事など、専門家の方々は重々ご承知の上で対策を練っておられるとは思うのですが…。

2019-03-04 16:18:24
笹山登生 @keyaki1117

@nora_muku そうですね。今回野生イノシシに与えるという経口ワクチンもC株ワクチンなのですよね。 そこのところの説明責任はだれが取るのか? まさか大臣自ら?W

2019-03-04 16:28:06
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