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KUMI_Kaoru @KaoruKumi
1)敗戦後に開発された、新制中学用英語教科書の第一号『Let's Learn English』の分析を始めましょう。 pic.twitter.com/w8tWIT0LcL
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2)「Ministry of Education」(文部省)とあるのが時代を感じさせる。教科書が民間で開発されて検定を受けるしくみはもう少し後にになって再開されるのです。 pic.twitter.com/0D9Z9Nh72Q
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4)ものすごく素朴な前振りを経て pic.twitter.com/6nxvmk6YzD
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5)はじまりはじまり。 これ、当時ものすごく衝撃的だったといわれて納得する方、まずいないと思います。 pic.twitter.com/aPjzNVGhme
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6)どこがどう衝撃的だったのかというと、このくらい衝撃的でした。 pic.twitter.com/hJYZDfGRdZ
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7)考えてみてください、紙の中から、ガイジンの男の子が、カメラ目線でいきなりこちらに向かって話しかけてくるのです。  I am Tom Brown. (ぼくはトム・ブラウン) これが衝撃的でなくてなんだというのでしょう。
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8)ちなみにこの教科書のデビューは昭和22年の4月。 敗戦の翌々年。学制が新制に改められたのと同時に現れた。 手塚治虫の『新宝島』が、やはり同年の1月刊行でした。1月30日の日付があります。
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9)  I am a boy.  I am an American boy. 「ぼくは男の子」「アメリカ人の男の子」だから楽勝…と思った方は英語を学校で習いだしたときのことをよーく思い出してみてください。 これでもつまづくのですよ初心者だと。
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10)どうしてかというと  I am an American boy. で早々と[形容詞][名詞]が二重連して登場しているからです。  I am a boy. なら[名詞]のみですが。(「a boy」のことです)
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11)現代の中学英語教科書なら、こういう風に階段の二段飛びはやらない。 昭和22年当時、現代のフォーマットはまだ未整備だったのがわかる。
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12)次に妹さんについて語られるのですが  You are Mary Brown.  You are a girl.  You are my sister. これも楽勝だと思うでしょ?ところが入門者には絶壁に思える。 pic.twitter.com/bNUlTTOslN
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13)「a girl」(女の子)がここでデビューするのはいいとして「my sister」でもうつまずく子が出てくる。 「my」(ぼくの)は所有格。これにはほかに「your」(あなたの)とか「her」(彼女の)とか、いろいろあるので、できればもっと後のほうで一覧表付きで教えたいところ。
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14)いえ始めのほうで出してもいちおういいのだけど、「my」を出すなら「your」もいっしょにデビューさせたいところです。  Ms. Baker, this is your pen.(✖)  Oh, that is my pen. 本当は「Ms. Baker, perhaps this is yours?」でないといけないけど強引に「your」が「my」と同時デビュー。 pic.twitter.com/ysphwEsdRj
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15)で、中学英語第一号であるこの教科書では、そのあたりの気配りがまだメソッド化されていないわけです。 pic.twitter.com/8qnt0zB9RX
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16)ちなみに旧制中学の英語教科書は、こんな風な会話フォーマットではなく、読み物主体でした。 「I」や「You」がいきなりデビューすることはなかったのです。
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17)いちいち「Yes, I am.」「No, I am not.」と返事する、ニホンジンの英語がすでに炸裂しています。  Are you a girl?  Yes, I am.  Are you a boy?   No, I am not. pic.twitter.com/SCu944G4c6
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18)ところでここまで、ずっとトムくんの一人称語りだと皆さん気が付いたでしょうか。 現代の教科書だと、話者は冒頭から複数なのですが。 pic.twitter.com/VvZdCgh3Qo
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19)二人でのやり取りで始まるスタイルは、翌年に開発されて翌々年春にデビューの『ジャック&ベティ』(開隆堂)からです。 これが今に至るまでの中学英語教科書の基本フォーマットとなりました。 pic.twitter.com/hciuyY2uDT
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20)ここでもうひとつ面白いことに気が付いてほしい。 『Let's Learn English』も『Jack & Betty』(の初版)も  This is a pen. が冒頭には出てこないのです。
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21)実は敗戦後、学制改革を受けて、英語教育にたずさわる方々のあいだで、「This is a pen.から始まる教科書はもはや時代遅れだ」という声があがった。 訳読での学習ならこれでいいのだろうが、これからはもう訳読の時代ではない、英語は英語のまま学んでいくようにすべきだという主張でした。
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22)そうした自己批判の声を受けて、文部省は「This is a pen.」ではなく「I am Tom Brown.」から始まる教科書を開発したのです。 pic.twitter.com/fkGhbrTTIz
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23)『Let's Learn English』ではここでようやく「This is ~.」文がデビュー。  This is my brother. (これはぼくの弟) pic.twitter.com/9Z2y6nNFZh
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24)それから同じページで「He」(彼)と「is」(先にデビューした am や are の仲間)もデビュー。  He is Henry Brown. (彼はヘンリー・ブラウン)
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25)  He is a baby. (彼は赤ん坊だ) 「見ればわかる」というツッコミをさそう、これらこっけいな英文が順にデビュー。
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コメント

KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月5日
まとめを更新しました。
KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月6日
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KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月6日
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KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月7日
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KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月7日
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KUMI_Kaoru @KaoruKumi 2019年3月7日
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