【書き起こし】特集「相次ぐ児童虐待、そしてDV。加害者が暴力をやめるために何が必要なのか。更生に向けた取り組みを特集」信田さよ子×杉山春×荻上チキ 2019年3月7日(木)放送分 TBSラジオ 荻上チキ・Session-22 #ss954

なんてひどい父親だ、どうしようもない母親だ、極刑にしろ、児童相談所は何をしていたんだ……ドメスティックバイオレンスや虐待による事件が報道される度に繰り返されるこうした言説は、現実を何一つ変えることはなかった。それではどうするのか。何が必要なのか。今まさに知るべきこと。
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橋本 至 @kid75

【書き起こし】特集「相次ぐ児童虐待、そしてDV。加害者が暴力をやめるために何が必要なのか。更生に向けた取り組みを特集」信田さよ子?杉山春?荻上チキ 2019年3月7日(木)放送分(TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」) tbsradio.jp/347914 #ss954 ※一部ケバ取り・整文あり これより連投。

2019-03-09 21:44:13
橋本 至 @kid75

南部広美さん:「相次ぐ児童虐待、そしてDV。加害者が暴力をやめるために、何が必要なのか。構成に向けた取り組みを特集」。千葉県野田市の小学4年生・栗原心愛さんが自宅の浴室で死亡した事件で、千葉地検はきのう虐待と死亡に因果関係があると判断し、父親を傷害致死罪などで起訴、

2019-03-09 21:44:14
橋本 至 @kid75

母親も傷害のほう助で起訴しました。父親は妻に対するDVを繰り返していたとみられています。こうした事件が相次ぐ中、警察庁が発表した犯罪統計資料によりますと、去年1年間に全国の警察が虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告した18歳未満の子どもの数は8万104人で、

2019-03-09 21:44:14
橋本 至 @kid75

統計のある2004年以降初めて8万人を突破。10年前に比べ10倍以上に増えています。一方、配偶者などパートナーに対する暴力、DV被害も15年連続で増加し、2001年に配偶者暴力防止法が施行されて以降で、最多を更新しました。

2019-03-09 21:44:14
橋本 至 @kid75

警察庁の担当者は、「意識の高まりから通報が増え、事件を把握しやすくなったことが一因だ」としています。児童虐待やDVなど、家族間の暴力が次々に明るみに出る中、今夜は特に加害者の側にスポットを当て、なぜ家族への暴力をやめることができないのか、更生に向けどんな取り組みが行われているのか、

2019-03-09 21:44:15
橋本 至 @kid75

専門家にじっくりと伺います。 荻上チキさん:児童虐待・ドメスティックバイオレンス・あるいは児童相談所シェルターなど、いろいろな角度から虐待やDVの問題を取り上げてきましたけれども、そうした暴力を止めるということであるならば、加害者を生まないということも必要になってくるわけですね。

2019-03-09 21:44:15
橋本 至 @kid75

あるいは加害を繰り返させないということも必要になってくるわけです。そのためのアプローチはどのように行われる必要があるのか、どういった知見が今あるのか、あるいはどんな問題と向き合っていかなくてはいけないのか、伺っていきましょう。

2019-03-09 21:44:15
橋本 至 @kid75

南:では今夜のゲストをご紹介してまいります。まず、原宿カウンセリングセンター(HCC:hcc-web.co.jp)所長の信田さよ子さんです。よろしくお願いいたします。 信田さよ子さん:よろしくお願いします。

2019-03-09 21:44:16
橋本 至 @kid75

南:そしてもうお一方、ルポライターの杉山春さんです。よろしくお願いいたします。 杉山春さん:よろしくお願いします。 荻:信田さん、このDV・虐待の問題に関しては、普段はどういった活動をされていらっしゃるのでしょうか?

2019-03-09 21:44:16
橋本 至 @kid75

信:私はNPO法人でDV加害者プログラムを2005年ぐらいからかな、もう13年ぐらいやっていますね。それから虐待の方は、今ちょうど終わってきたんですけど、ACというか虐待的な環境の中で育ってきた女性たちのグループをやっていますので、そういう意味では両方関わっているというか。

2019-03-09 21:49:01
橋本 至 @kid75

※月2回木曜夜に、HCCで35歳以上の女性のACを対象としたグループカウンセリングが開かれている 荻:ACというのは、アダルトチルドレン。 信:そうです。(books.bunshun.jp/ud/book/num/97…) 荻:DV加害者へのアプローチを十数年前に始めようと思ったいきさつというのは、どういったものだったのでしょうか?

2019-03-09 21:49:02
橋本 至 @kid75

信:内閣府によってDV防止法ができて、それがいいきっかけになって、実際にカナダに行って、トロントとオタワのDV加害者プログラムなどを見て、日本で報告書を書いたりといったことをしました。 荻:そうしたことを日本でもやるべきだ、とお感じになっての活動ですか。

2019-03-09 21:49:02
橋本 至 @kid75

信:当時、法律はやはりそれをやるという前提で作られているように思ったんですけど、なぜか今までやられていないというのはどういうことなのかと思います。 荻:問題提起されたけれども、それが公的な受け皿になっていないじゃないかという。

2019-03-09 21:49:02
橋本 至 @kid75

信:というか、今の法律で加害者を強制的にプログラムに向かわせるということが、制度的に難しいってことが一番のネックになっていると思いますね。 荻:そのあたりの課題も伺っていきたいと思います。杉山さんはこの問題については、どういった取り組みをされていらっしゃるのですか?

2019-03-09 21:49:03
橋本 至 @kid75

杉:私はルポライターなので、取材をして虐待事件などを書いてきているんですけれども、その中で昨年の目黒の方で起きた事件などでは、DVと虐待が非常に密接に結びついているということを現場で取材してきて。ただそのことが当時はあまり強く言われなかったなという印象があるんですけれども、

2019-03-09 21:51:38
橋本 至 @kid75

今回の野田の心愛ちゃんの事件の場合はかなりDVが表に出てきて、虐待の形としては、DVっていつもつきまとっているものなので、そこが出てきたことはとてもいい。事件そのものはいいことではないですけどね。 荻:ようやく注目されたか、と。

2019-03-09 21:51:39
橋本 至 @kid75

杉:注目されたってことはとても大事なことだなっていうことで、今回もプログラムについて記事を書かせていただいたりしたということがあります。 荻:だいぶ前から例えば面前DVということで、目の前で暴力を振るわれること・見ることそのものがまた一つの虐待であるという観点も出ていますし、

2019-03-09 21:51:39
橋本 至 @kid75

同時にやっぱり家庭内で暴力が存在するということは、そのターゲットが連鎖していく、まん延していくというようなことも指摘されるわけですよね。 杉:そうです。子どもの居場所などもやっていて、そういった所でやはり暴力を受けているお子さんたちが自己主張できなかったりとか、

2019-03-09 21:51:39
橋本 至 @kid75

それが次の世代も同じようなことがつながっていったりということは、取材先でも、また子どもさんたちと付き合う中でも感じることはあります。 荻:そうした加害にもつながっているし、被害の連鎖・あるいは被害がいずれ加害につながるということもあるという、根深い問題だということです。

2019-03-09 21:51:40
橋本 至 @kid75

きょうはリスナーの方から頂いたメールをきっかけに、加害を止めるということに注目していきたいと思います。早速紹介しましょう。

2019-03-09 21:51:40
橋本 至 @kid75

南:まずラジオネーム・ほしぞらさんからのメールです。「子どもが生まれて育て方が分からず、金銭的な生活苦の中、家事匂われてました。今から思うと、子どもへの愛情の与え方が分かりませんでした。育てるにも、たたいたりしました。

2019-03-09 21:54:39
橋本 至 @kid75

育児相談をする機関があればよかったし、どこに、どんなときに、何を相談できるか告知されていたら、相談できたと思います。また、子どもの一時預かりもあったらよかったと思います。後悔は、子どもが成人したので取り返せません。今は当時より多くの情報があると思います。

2019-03-09 21:54:39
橋本 至 @kid75

DVもとても恐ろしい恐怖を感じることです。許せません」と。メールを頂きました。 荻:もうお一方。

2019-03-09 21:54:40
橋本 至 @kid75

南:ラジオネーム・かれんだーさんから。「こんばんは。43歳の女性です。私の夫は仕事熱心ですが、子育てにも熱心です。夫は結婚してからキレることが増えたので、私が譲ることが多いですが、「ここは譲れない」と言うと、夫は暴力を振るいます。

2019-03-09 21:54:40
橋本 至 @kid75

4歳の子どもはそれにおびえて、とてもいい子になります。これはDVだと分かっているのですが、どうしたらいいでしょうか」。

2019-03-09 21:54:40
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