2018年度、エアミス研ランキング、総合ランキング

麻里邑圭人 @mysteryEQ

お待たせしました。これより総合（ミステリ漫画＆ゲーム＆映像作品）ランキングの発表を始めたいと思います。 #air_mys_ken

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今回の投票数は11票。得点の割り振りについては基本的に１位が５点、２位が４点、３位が３点、４位が２点、５位が１点といった割り振りになっております。

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それでは早速５位からの発表です。

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５位：天樹征丸・さとうふみや「歌島リゾート殺人事件」【7点】あの金田一少年が金田一中年（！）になった「金田一３７歳の事件簿」最初の事件である本作は「金田一３７歳」というタイトルとオペラ座館四度目の殺人という一見ギャグとしか思えない設定を逆手にとった御約束破りが何とも痛快な作品だ。

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続いて４位。

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４位：田村由美「ミステリと言う勿れ」３巻【8点】事件以外も解決する饒舌な青年・久能整が探偵役を務めるシリーズの本作は２巻から始まった遺産相続を巡る一族の話がメインであり、さながら西澤保彦と横溝正史を合体させたようなおぞましい事件の真相に迫っていく過程はスリリングの一言に尽きる。

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そして、ここからはベスト３の発表！

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……に行く前に、５位以下の作品をご紹介したいと思います。

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【6点】小峯裕之「レイトンミステリー探偵社 ～カトリーのナゾトキファイル～file2 カトリーエイルと悪魔のドレス」

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【5点】杉山小弥花「明治失業忍法帖」１１巻／TYPE-MOON「FGO 虚月館殺人事件」／三谷幸喜「黒井戸殺し」

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【4点】上田慎一郎「カメラを止めるな！」／筧昌也「黒い十人の秋山」／喜安浩平「悪魔が来りて笛を吹く」／城平京・片瀬茶柴「虚構推理」７巻

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【3点】江藤俊司・三輪ヨシユキ「終極エンゲージ」５巻／加藤元浩「Q.E.D.iff」１１巻／加藤元浩「C.M.B.」３７巻／小峯裕之「レイトンミステリー探偵社 ～カトリーのナゾトキファイル～file18 モレントリー急行と3つの事件」／シドニー・シビリア「いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち」

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篠原健太「彼方のアストラ」５巻／スティーブン・ソダーバーグ「ローガン・ラッキー」／田村由美「ミステリと言う勿れ」１巻／田村由美「ミステリと言う勿れ」２巻／ナタウット・プーンピリヤ「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」／野木亜紀子「アンナチュラル」

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森翔太「ホラー映画で最初に死ぬやつ」／安田剛助「じけんじゃけん！」４巻／リン・ラムジー「ビューティフル・デイ」／るーすぼーい・古屋庵「無能なナナ」３巻

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【2点】岡本貴也「フォロワー（世にも奇妙な物語）」／加藤元浩「Q.E.D.iff」１０巻／七月鏡一・杉山鉄兵「探偵ゼノと7つの殺人密室 」２巻／安里麻里「氷菓」

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【1点】赤尾でこ「レイトンミステリー探偵社 ～カトリーのナゾトキファイル～file8 1億ポンドは風と共に去りぬ」／香吹茂之「雄鳴館殺人事件」／河本ほむら・尚村透「賭ケグルイ」９巻／CM「名探偵ねる 怪盗クランキーからの挑戦状」／チャン・ロンジー「夏、19歳の肖像」／任天堂「名探偵ピカチュウ」

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Navel「君と目覚める幾つかの方法」

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では、これよりベスト３の発表です。第３位はこの作品。

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３位：迫稔雄「嘘喰い」４８巻【9点】今年完結し、ウェブ上で無料公開もあり、TLで大流行した本作がランクイン。最後の名勝負であるハンカチ落とし編の佳境を描いた４８巻。作中でも一二を争う衝撃的なトリックが炸裂し、成し遂げるために行われていた謀には感動すら覚えるだろう。

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続いて第２位はこの作品。

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２位：根本尚「怪奇探偵・写楽炎２ 妖姫の国」【13点】元は同人誌で出た物を文藝春秋が電子書籍化した本格ミステリ漫画シリーズの第二弾。表題作は不思議の国のアリスを模した大がかりな誘拐が起きた理由が一瞬で腑に落ちる犯人の正体が秀逸で有栖川有栖が推薦するのも納得な傑作と言っていいだろう。

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そして総合ランキング第１位はこの作品。

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１位：根本尚「怪奇探偵・写楽炎３ 蝋太郎」【16点】元同人の本格ミステリ漫画シリーズ第三弾。有栖川有栖推薦だった第二弾に対し本作は二階堂黎人が推薦しており、表題作のいかにも二階堂が好みそうなおどろおどろしい演出がトリックの絶妙な目眩ましになっている点は一読の価値アリである。

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【総評】今回のベスト５注目作は何と言っても総合ランキング初登場にして１、２位にランクインした根本尚「怪奇探偵・写楽炎」シリーズだろう。元々同人の時から評判の高いシリーズではあったが、今年の四月に文藝春秋から電子書籍化されたのを機により多くのミステリファンに知られることとなった。

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同人の方ではまだシリーズは続いているので、来年以降も商業ベースでのリリースがあることを期待したい。また４位にランクインした田村由美「ミステリと言う勿れ」はそのタイトルとは裏腹に極めてミステリ的技巧に優れており、作者の新境地として今後の動向にも注目したい。