薬物報道ガイドラインと実情（荻上チキによる、ピエール瀧に関する報道ウォッチング ３月13日～15日）

荻上チキ @torakare

「ワイド！スクランブル」吸引方法、価格を詳報。悪影響の話。白河桃子「恐ろしさを啓発しなくちゃいけない」。回復のワードはでないまま終わり。「とくダネ！」は回復者を顔出しで紹介していたが、「ワイド！スクランブル」は、父親を顔出しなしでV出演、回復者もモザイク付きだった。

荻上チキ @torakare

TBS「ひるおび！」VTRで事件経緯を紹介。スポーツ新聞各紙を紹介。その中で、鴻上尚史氏の「自粛不要論」ツイートを紹介する（こたつ）記事も紹介。立川志らく「テレビは子供もみるからいい影響はない。映画のお蔵入りは切ない。過去の名作がみれなくなるのは残念で、そのへんはいいんじゃないか」

荻上チキ @torakare

TBS「ひるおび！」三宮恵利子「いい役者だった。子供も好きなキャラ。残念。手を出した原因は。残念」 八代英輝「芸能界は興行という側面。反社会勢力が関わってきた側面。芸能人は社会的影響力が大きい。厳しく対応するというのはどうしても必要。「作品に罪はないというのは十分わかるが（続）」

荻上チキ @torakare

八代英輝「作品を上映して収益をあげると間接的に反社会的勢力の資金源になることを追認することになってしまう。特にテレビは有限な電波をつかってる。映画は見たい人だけ行くからという意見もあるが慎重になるべき。最近特に減ってないですからね、薬物xx」（最後、録画を何度も聞いたが聞き取れず）

荻上チキ @torakare

すでに逮捕された人（かつ容疑段階）の映画作品の上映が、反社の利益への「追認」になるからダメというロジックはよくわからない。「上映すると反社肯定の意見が増える」というエビデンスでもあるのだろうか。そのルールが徹底されてもいないわけだしね。

荻上チキ @torakare

白河 @shirakawatouko さん、「ワイドスクランブル」での薬物報道へのコメントを見ました。認識が古いままでコメントされていたので、いくつかご指摘させてください。 「中毒の方」→依存症当事者 「怖さを啓発しなくてはいけない」→現在ではむしろ「怖さの啓発」一辺倒の弊害が指摘されています

荻上チキ @torakare

回復過程で元使用者は、自尊心の低さや不安感、そのほか使用に関わる様々な認知や課題と向き合いがちです。そこに「ダメ、絶対」「人間やめますか、それとも覚せい剤やめますか」的に「怖さ」を押し出す啓発をすると、自尊心の低下の強化に加え、スティグマを強化することで回復と社会参加を妨げます。

荻上チキ @torakare

オススメの本がありますので是非読んでください。いくつか紹介します。 『薬物依存症』 (ちくま新書)。日本で最も熱心に、医学的アプローチから薬物問題に取り組んでいる松本俊彦先生の新書。リーダブルかつコンパクトに、依存症の周辺問題が整理されてます。 amazon.co.jp/dp/4480071725/

荻上チキ @torakare

『ダルク 回復する依存者たち――その実践と多様な回復支援』 自助グループの代表的な団体ダルクが、どのようなプログラムやワークショップを行っているのか、丁寧に解説しています。実践的でやや専門的ですが、回復に必要なエッセンスがギュッとまとまっています。 amazon.co.jp/dp/4750346888/

荻上チキ @torakare

『生きのびるための犯罪 』(よりみちパン! セ) 薬物などは「いけないこと」だとされる。そのことは本人も分かっている。では、それぞれの人生で、なぜそれらが「必要」だったのか。何があれば助かったのか。ポップなテイストで編まれた、懲罰主義を根幹から問う良著 amazon.co.jp/dp/478169053X/

荻上チキ @torakare

『その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち 』(シリーズ ケアをひらく) 援助のさらにその後。当事者たちが回復していく過程で、日常で出会う小さな壁の数々と向き合い、一歩ずつ言葉にしていく。「生きるって、こういうスモールステップが必要なのか」と気づかせてくれる amazon.co.jp/dp/4260011871/

荻上チキ @torakare

『ハームリダクションとは何か 薬物問題に対する,あるひとつの社会的選択』 薬物流通は罰するが、使用や所持は罰しない。薬物所持を「非犯罪化」することで、むしろスムーズに医療につなげ、ハーム（害）をリダクション（減らす）する成果を出している先進国の取り組み。 amazon.co.jp/dp/4498129946/…

荻上チキ @torakare

以上です。ハラスメントなどの啓発、とても心強くおもっているので、薬物報道についても是非。参考になれば幸いです。

白河桃子 相模女子大学社会起業大学院特任教授　ジャーナリスト　作家 @shirakawatouko

@torakare ご指摘ありがとうございました。怖さの啓発ではなく、どのような啓発がより良いのか、ぜひ教えてください。

荻上チキ @torakare

依存症は治療によって回復可能であること。精神保健福祉センターや医療機関、自助グループや家族会などに相談可能なこと。社会が受け入れなければ回復は困難であることなど。詳しくはガイドラインや、先ほどの書籍に書いてあります。 twitter.com/shirakawatouko…

荻上チキ @torakare

「薬物報道ガイドライン」貼っておきます。各項目には理由があって、こちら tbsradio.jp/108928 で解説しております。 pic.twitter.com/6RmzHm1XhH

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白河桃子 相模女子大学社会起業大学院特任教授　ジャーナリスト　作家 @shirakawatouko

@torakare 薬物報道ガイドライン見ました！ありがとうございます。LGBTの報道ガイドラインは知っていましたし、イベントでも取り上げたのですが、こちらは知らなかった。不勉強でした。申し訳ない。 tbsradio.jp/108928

荻上チキ @torakare

@shirakawatouko 確認いただき、ありがとうございます。ぜひ、前向きな提言を！

白河桃子 相模女子大学社会起業大学院特任教授　ジャーナリスト　作家 @shirakawatouko

@torakare ありがとうございました。報道ガイドライン、ほかにもありますよね？誰かが作って広めていくこと大切ですね。

荻上チキ @torakare

@shirakawatouko 他にも、というのは他分野ということですか？ちなみに薬物報道ガイドラインは、WHOの自殺報道ガイドラインを参考に作られたものです。

白河桃子 相模女子大学社会起業大学院特任教授　ジャーナリスト　作家 @shirakawatouko

@torakare LGBTや性犯罪など、他分野色々あると思うので、広めていくのは大事ですよね。例えばこれもtokyo-np.co.jp/policy/guideli…　まとめサイトとかあるといいですね　あと、私ツイッターはそれほど見ていないので、反応が遅れてごめんなさいね。

荻上チキ @torakare

@shirakawatouko ああ、報道各社にはガイドラインがあり、雑誌協会や新聞協会、民放連など、それぞれに綱領やガイドライン的なものはありますね。あとはガイドラインという名前でなくても、fctや移住連などの外国人報道の検証など。

みやーんZZ @miyearnzz

おすすめラジオクラウド Session-22「ピエール瀧・逮捕報道と薬物報道ガイドライン」 tbsradio.jp/350011 昨日の荻上チキさんのトーク、全文文字起こししました。多くの人に見てほしい！

荻上チキ・Session @Session_1530

【告知】今夜から荻上チキさん復帰。特集は「#薬物報道ガイドライン から見る今回の薬物報道。そして、#依存症 からの回復への道筋とは？」松本俊彦×田中紀子×荻上チキ（TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」22時～） tbsradio.jp/349916 #ss954 #radiko pic.twitter.com/QXM1CI0jFm

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荻上チキ @torakare

溶連菌感染症で声が出なくなり、お休みしてましたが、今日から復帰です。 #ss954 twitter.com/session_22/sta…