中国企業と債権管理 ~監査の目線から~

@ponkotsucpa さんの海外債権の監査における体験談と、そこから得られた教訓のお話です
監査 中国企業
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たにやん @t_taniyan
中国で役員と経理担当に234億円抜かれた。すげー。セキスイの海喜館は63億円やで。 大和ハウス工業(株) 適時開示情報/中華人民共和国の関連会社における不正行為に関するお知らせ 2019/03/13 17:00 certifiedpublicaccountant.biz/disclosure/vie…
SankeiBiz @SankeiBiz_jp
大和ハウス、ガバナンスに緩み 出納担当女性の無断欠勤で発覚  sankeibiz.jp/business/news/…
sak @sak_07_
大和ハウス 中華人民共和国の関連会社における不正行為に関するお知らせ >合弁先(大連中盛集団有限公司)から派遣されている取締役ならびに出納担当者(計 3 名)による不正の疑い / 現時点で判明している預金残高と帳簿の差額は 14.15 億元(3 月 12 日時点:1 元=16.6 円で換算:約 234 億円) pic.twitter.com/SxkPu3202m
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jo_taka @jo_taka
デカっ!資金管理は日本でコントロールしとかないと怖いね。中国子会社の監査で、確認状は監査人は会社の人と一緒に行かないと発行してもらえなかったり、確認状の回収って大変なんだよな。 twitter.com/t_taniyan/stat…
jo_taka @jo_taka
中国子会社に潤沢な資金を置いたまま期末監査を迎えると、銀行確認状を送らざるをえなくなって、監査報告書日付までに回収するのが大変になったりって事もある。中国の銀行に確認状を返送してもらうのが厄介。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
その資金を引き出して国外に持ち出すのがまた大変とは聞きました。 twitter.com/jo_taka/status…

ここからは別の会社でのおはなし
@ponkotsucpa さんの海外債権の監査における体験談と、そこから得られた教訓のお話です


ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
とあるクライアントで長年回収されてない中国向け債権があって、長く監査上も見逃されてきた。なぜか。 それは、滞留債権の定義から外れており調査票に出てこなかったことと、監査人が確認手続を行う際の母集団からも漏れていたから。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
なぜこんなことが起こりうるのかとうと、その債権は通常の売掛金ではなく、工事進行基準の債権として区分されていたから。工事進行基準は、計算上の債権額が計上され相手先に対する未請求債権額とは異なることが通常。それが元で、会社も監査人も滞留債権としては認識してなかった。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
億単位でありその会社の規模からすると重要ではあるが、経理も監査人も十年近く気づかないという異常事態が続いてた。 それがあるときポンとクローズアップされたのはまさに監査人である自分のちょっとした質問からであった(少し自慢げ)。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
きっかけは、議事録通査。通常の取締役役会のほか、経営幹部レベルでの議事録を通査していたときたまたま海外債権がこれだけ残存してるという経理の報告を読んだとき。その場では特に課題とならなかったらしいが、質問でこれってなんですか?と聞いたのが始まり。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
経理担当は知る由もなく、聞いてみますと言われて色々調べてみると、経理部長から説明があり十年くらい前の中国向けの取引でありまだ未回収との説明。会社としての方針は?と聞くと、担当者が退職だかなんかで部長レベルまでで止まってるらしいと。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
当然、監査人としては重要性があるので調査して、会社としての対応について説明してくださいと返して、同時にパートナーにも報告。ちゃんと役員クラスまで報告して把握してるのか、正式な回答を求めろと。まあ当然の反応ですね。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
それからしばらくして、海外担当執行役員から説明があり、トップレベルで把握してなかったみたいで、早急に社として情報を集め対処するとのこと。そしてそこから足かけ2年以上の回収活動が始まった。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
相手先は中国の政府系クライアント。何年も前の話なので、先方の担当者も当然変わっており、現地駐在員レベルの交渉でら埒が明かず、とうとう海外担当専務執行役員が乗り込んで先方トップと交渉してなんとか債務認識してもらった、しかし、
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
そこからは中国ののらりくらり作戦が炸裂して、やれ送金手続の書類がどうだとか、税関の手続がどうだとか、しまいには習近平の腐敗防止運動のアオリで政府監査を受けておりそれが終わるまでは無理だとか、延々一年半くらいそれが続く。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
そんなもんだから、会社の監査人に対する回答も二転三転、何月中に入金予定だったのが時期未定になったり、手続の不備で差し戻しくらったとかそんなんばっかりで、回収進捗表を都度作成してそんなやりとりが延々と続いた。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
最終的には回収されたらしいのだが、監査上は引当を立てるとか立てないとかで審査で膨大な時間を要した。また会社としてのコストもトップクラスが行ったり来たりでかなりのコストがかかったはず。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
そうならないためにどうすればよかったのか、今から振り返ると、まず監査としては、滞留債権の定義がほんと実情と合致してたのかの検討が都度必要だったこと。進行基準債権額は計算上の残高だから滞留から外していいかなんてどこにも書いてないし、ほんとにそれでよいのかは考えるべきこと。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
次に、母集団の網羅性。確認も滞留債権もそうだけど、出てきたデータはすべてをカバーしてるか、してない場合はどんな理由があるかを確かめること。昨今の監査でこれがギャーギャー言われてるのは、情報は不完全であることが多い、ということ。システムから出てきたレポートが完全という保証はない。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
特に、会社担当者は監査人以上に分業であるから、情報はほぼ不完全であることが多いと考えるべき。奇跡的に全体を把握してる人が社内にいるかもしれないけど、普段接する経理の担当者は知らないことが多い。ポイントは、全容を知る人にどこまで近づけるか、そしていかにその人を引っ張り出すか。
ぽんこつ会計士 @ponkotsucpa
今の監査は、ITの部分はIT監査で対応、それ以外は監査チームとかの分業が進んてるが、とにかく誰かが情報の不完全性に気がついたら、担当を超えてどんどん食い込んでいくべき。その気概こそが監査人の力量だし、それができるのが監査だということを改めて示したい。

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