【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第207話「曹軍南下」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第12巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」01】 第207話です。孫権らの策謀により、玄徳の妻、孫権の妹が里帰り。妻にしてみれば、迎えに来た周善は斬られ、我が子と思って育てていた阿斗も取り上げられたようなもの。涙ながらに孫権に訴えるシーンから始まります。なにっ、とわざとらしい孫権。

2019-03-29 15:03:33
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」02】 して、母上のご様態は、と妹が問えば、孫権はしれっと、後宮に行って会ってこい、しごくお達者だ、と言います。お達者ですって!と驚く妹。ここではじめて兄に騙されたことを知るのですが、孫権は、女は女同士で語れ、と突き放します。

2019-03-29 15:05:32
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」03】 すぐさま後宮に向かう妹。その後姿から感情を読み取ることはできませんが、これ以降登場がありませんので、玄徳のもとに帰りたくても帰れない状態におかれたものと考えられます。玄徳に愛想をつかして戻らなかったと言うには、玄徳が可愛そうすぎます。

2019-03-29 15:09:08
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」04】 さて、半ば強引に玄徳と妹を別れさせた孫権は、この状況を利用しようとします。早速配下の者達の前で、妹は玄徳の留守に家臣から追い出されたと言って、呉と荊州(玄徳)と事実上なんの縁故もなくなった、と宣言。直ちに荊州取りの出兵を画策します。

2019-03-29 15:11:11
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」05】 しかし、ここでとんでもない報告がもたらされます。曹操が40万の大軍を率いて、赤壁の仇を討たんと、何かを始めたというではないですか。荊州取りどころではありません。張昭もこれには予定外と、困惑した表情を浮かべます。

2019-03-29 15:13:12
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」06】 さらに訃報が飛び込んできます。眠そうな顔をした家来が、重臣の張紘(ちょうこう)が亡くなったと。眠そうなのは、病床の張紘の看病疲れかもしれません。この張紘は孫権に遺書を残していました。

2019-03-29 15:15:51
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」07】 遺書には、これまでの君恩に対する感謝とともに、呉の遷都を献策するものでした。中央の地の利を考え、秣陵(まつりょう)あたりがいいだろうと記されています。孫権は、最期まで呉国を案じた張紘に対し、涙とともに感謝の言葉を述べます。

2019-03-29 15:17:41
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」08】 孫権は、張紘の忠告に従い、都を秣陵建業、今の南京に移すように命じます。移すにあたって城を急いで築くように命じます。さらに呂蒙が、曹軍への備えとして濡須水(じゅしゅすい)の川口にも土城を築いておいたほうがいいと進言。孫権はそれも認めます。

2019-03-29 15:19:57
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」09】 こうして、秣陵の建業に石頭城、濡須にも土城が気づかれていきます。これに使役される人夫の数は日に数万人に達します。重機なんかありませんから、ひたすら人海戦術となりますが、呉の国力が盛んであることを示すがごとく、急ピッチで仕上げられます。

2019-03-29 15:22:00
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」10】 曹軍はというと、陸路と水路から続々と呉に下ってきます。そして濡須の土城を前に二百里にわたる陣を敷きます。漢の時代の一里は約400mなので、約80kmもの長大な陣地となります。東京駅から甲府の先までと言ったら結構な長さですね。

2019-03-29 15:34:39
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」11】 しかし、曹軍の到着までには、呉軍の方も応戦準備は完了してたようです。曹操が許褚を連れて敵情視察をしますが、相手がこれほどまでの備えをしていようとは、と呉の陣地の重厚さに、うかつに攻められないと判断します。

2019-03-29 15:37:15
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」12】 曹操は、赤壁の大敗の記憶が残っています。あの時の不覚を繰り返さぬためにも用心せねばならぬ、と言ってる矢先に、ドーンと鳴り響く音。今の音はなんだ、と許褚に尋ねますが、許褚はわかりませぬ、とあっさりした答え。わからないものはわからない。

2019-03-29 15:39:10
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」13】 しかし、これは、敵の攻撃の合図だったようです。おおっ、と曹操が見ると、銅鑼の音とともに船団が出動。土城からは騎馬隊が出てきます。どうやら、相手は曹操の存在を認め、打って出てきたようでう。曹操はすぐに仁へ引き返そうとします。

2019-03-29 15:40:48
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」14】 しかし、そこに呉軍の部隊に発見されてしまいます。その首いただく、と呉軍が突っ込んできます。許褚はこの場は我々に任せて、早く陣へと曹操を逃します。どけ、邪魔をするなと呉の将は許褚に槍を向けますが、許褚は相手の動きを封じます。

2019-03-29 15:42:56
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」15】 曹操が逃げる時間を稼いだと見た許褚は、長居は無用と引き揚げを命じます。呉軍は追いかけようとしますが、ここで引き上げの合図。残念ながら追跡はここまで。呉の将は舌打ちをしつつ引き揚げます。この呉軍の第一撃で曹軍は手痛い打撃を受けました。

2019-03-29 15:45:23
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」16】 曹操は敵の奇襲で慌てふためくとはなにごとか、今度敵の攻撃を受けて逃げ出す者を見つけたら余が首をはねる、と激しくご立腹ですが、曹操も割と軽はずみな行動をしていて、指揮者不在の状態を作っていたと見えますので、人のことは言えません。

2019-03-29 15:48:31
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」17】 その夜、就寝中の曹操でしたが、敵の夜襲に起こされます。急いで外に出ると、すでに四方が火の海。本陣目指して呉軍が突撃、曹軍の陣を次々と突破しています。許褚は、ここはひとまず後退をと進言すると、曹操は思わずむむむとうなります。

2019-03-29 15:50:57
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」18】 敵の備えは万全、味方の被害はますます増えると言われ、再びむむむ。しかし、曹操はここで決断を遅らせることなく、全軍50里下がるように合図しろと命じます。陣中太鼓が鳴らされ、曹軍は退却を開始します。

2019-03-29 15:52:49
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」19】 この夜襲でも曹軍は大きな被害を受け、おびただしい死者を捨てて50里ほど陣を引かざるをえない状況になってしまいました。 電撃的な進軍を開始したと思われた曹操ですが、呉軍の思わぬ反撃に苦しめられることになります。

2019-03-29 15:54:45
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【横山光輝「三国志」講座207「曹軍南下」20】 のっけから苦戦となった曹操は、いかなる行動にでるのか…。この続きはまた次回となります。 今回はここまで。

2019-03-29 15:55:53