【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第208話「日輪の夢」。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第12巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」01】 第208話です。呉を制さんと南下した曹操でしたが、緒戦から手痛い打撃を受けてしまいます。そのため、連日もんもんとした日々を過ごす曹操。呉の陣営を調べれば調べるほど、堅固な備えをしていて、うかつに手出し出来ないことがわかったからです。

2019-04-02 12:49:50
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」02】 圧倒的な国力の差があったなかで、奇策により勝敗を決した赤壁の戦いの時とは違い、呉はわずかの期間に力をたくわていました。曹操が馬超と血みどろの戦いを繰り広げていた後の遠征となったのに対し、呉は時間的な余裕があったわけです。

2019-04-02 12:52:26
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」03】 ため息をつく曹操に、お疲れではございませぬんか、と入ってきたのは程昱です。曹操は正直に少し疲れたと言って、呉の堅陣に打つ手がないと。わざわざ南下したのに防戦一方な状態に陥っていることに忸怩たる思いの曹操。

2019-04-02 12:54:12
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」04】 程昱も、呉の準備が万端であり、攻めにくい状態であるという分析をして、いっそのこと、一度引き揚げてはどうか、と提案します。驚く曹操ですが、無理押しする危険を説かれて、もう一度考え直してみることにすると言います。

2019-04-02 12:55:32
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」05】 兵法に「兵は神速を貴ぶ」とありますが、この度の南下はそれに欠けたか、と反省する曹操。この曹操としたことが…、と精彩に欠ける自分もなじるかのような発言。疲れたと言ってそのまま机に伏して寝てしまいます。ほんとにお疲れのご様子です。

2019-04-02 12:57:33
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」06】 ゴゴゴ…とものすごい音に目を覚ます曹操。思わず外に出てみると、長江が光っています。すると、日輪が長江の中から浮かび上がってきたではないですか。しかも2つも。その日輪が曹軍陣地に向かって落ちてきます…。曹操はおもわず、うわあ、と悲鳴。

2019-04-02 12:59:39
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」07】 親衛隊長の許褚が慌てて飛び込んできました。曹操は夢をみていたようで、なんでもない、と許褚に言います。わけの分からぬ許褚。曹操は、今の夢は吉夢か、凶夢かと一人悩みます。夢を見た景色を確認してみようと、曹操は許褚を連れて外に出ます。

2019-04-02 13:01:28
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」08】 このあたりか、と思った先には夕日が。しかも、そこに騎馬武者が見えます。すると一騎かと思いきや、孫権が引き連れていた軍勢です。思わぬ形で、曹操と孫権が相まみえることになりました。

2019-04-02 13:03:16
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」09】 ここから、孫権と曹操の言葉の応酬が始まりますが、勢いとしては孫権の方に分があります。我慢できなくなった曹操は、やつを召し取れ、と孫権捕縛に向かわせますが、これはちょっと無謀な行動でした。孫権は、曹操老いたり、と反撃を指示します。

2019-04-02 13:10:49
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」10】 曹操はあくまで敵情視察、少人数の護衛でしたので、呉軍の大軍に対しては勝負になりません。曹操はやむを得ないと引き揚げを命じます。孫権も、ここで曹操を討ち取る意思はなかったようで、逃げる曹操の背に高笑いで見送ります。

2019-04-02 13:12:39
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」11】 それから曹軍は、連戦連敗を重ねてしまいます。曹仁らも、今度の遠征は丞相らしいさえがない、と言い出す始末。的に裏をかかれっぱなしだ、と曹洪も同意します。 年が明けても戦況は進展せず、2月に入ると毎日ひどい大雨が続きます。

2019-04-02 13:16:57
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」12】 長江の水かさが増し、陣中にまで水が押し寄せ、もはや戦争どころではなく、食糧も不足し始めます。兵達は死馬を食い飢えをしのぐなど、もはや戦意喪失。この状況に曹操は、あの日見た日輪の夢を思い出します。

2019-04-02 13:18:48
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」13】 あの日輪の夢は、あるいいは孫権がやがて帝王となるという前兆であろうか、と。孫権の勢いに恐れをなしている思いを抱く曹操。そこに、呉の使者から、停戦を呼びかける手紙がやってきます。

2019-04-02 13:20:09
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」14】 みだりに兵を動かして国民を虐げている場合ではない、天は洪水をもって曹操の帰還を促している。すみやかに立ち返るなら、呉も軍をひこう、という内容。曹操は、呉も大雨にはまいっているとみて、この度の戦いはここまでという思いに至ったようです。

2019-04-02 13:22:31
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」15】 全軍都に引き揚げる命令を出します。こうして、魏軍は、苦い思いをかみしめて都に引き返します。結局、膨大な犠牲を出しただけで得るものは何もなかったわけです。一方、魏軍の引き揚げを確認した孫権は、自分たちも建業に引き返していきます。

2019-04-02 13:24:09
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」16】 孫権にしたら、あの魏と互角以上の戦いをしたということで大変な自信を持ちました。このままの勢いで、荊州に攻め入ってはどうか、とまで言い出します。しかし、それはなりませぬ、と張昭。まだ曹操が引き返してくる可能性があると言います。

2019-04-02 13:33:03
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」17】 それよりも、玄徳を荊州に帰れなくする手があると、張昭は孫権に策を進言します。まず、二通の密書を買い手、一通は蜀の劉璋に送ります。劉備玄徳は呉とよしみを結び、蜀を奪ろうと謀っているとしたため、二人が互いに疑いを持つようにしかけると。

2019-04-02 13:35:22
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」18】 もう一通は、漢中の張魯に送り、荊州へ兵を進めるように勧めます。そうなると、玄徳は両方から挟み撃ちになり、どちらも助けることはできない。そうなってから、呉が荊州に攻め入れば間違いなく荊州は奪れる、という張昭の言を、孫権は採用します。

2019-04-02 13:37:32
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」19】 曹操が見た日輪の夢、呉の皇帝となる孫権の台頭を言い当てたと見れなくもないですが、それも曹操の死後の話。物語としては、日輪の一つが魏軍に落ちたということで、今は曹操や曹軍の出番ではない、という暗示ではないか、と捉えてもいいかもしれません。

2019-04-02 13:52:00
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【横山光輝「三国志」講座208「日輪の夢」20】 物語は、呉の介入も交えつつ、しばらくは玄徳と漢中、蜀をめぐる動きに注目が集まっていきますが、この続きはまた次回となります。 今回はここまで。

2019-04-02 13:53:48