努力が足りないときの「足りない」というのは、たぶん想定より2桁ぐらい足りなくて、それは「もっと努力」でなく、生活習慣の根っこから変えないと無理
- lucifer_af
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たとえば田中角栄は、「努力していない」ような気がする。握手を年間5万回とか。ほぼ一晩中寝ずに勉強を毎日とか。官僚の入省年次は全部暗記とか。ああいう超人的な積み重ねは、もはや努力という、苦行の文脈からは出てこない。そういう生活習慣だとしか
2011-05-05 08:47:19「俺は努力してここまでこれた」という言葉が、とても押しつけがましく暑苦しく聞こえる人というのは、努力したんじゃなくて、運がよかったのだと思う。田中角栄の積み重ねもまた、それは結果を見据えた努力なんかではなく、そういう生活習慣に、自分を作り替えた結果としてそうなった
2011-05-05 08:48:51四国のお遍路を1周回るのは「努力」なのかもしれないけれど、それが生活習慣になって、何年もぐるぐる回っている人もいる。それを自慢したい人は、1周分の「努力」をそこいら中に吹聴するだろうけれど、20周とか回る人は、自慢する暇あったら歩く
2011-05-05 08:50:11角栄事務所の地元番頭だった人は、寝なかったんだという。物理的な姿勢として一晩中座った状態で、現役時代横にならなかったんだと。あれを努力文脈で説明するのはやっぱり無理で、それは「そういう人なんだ」という説明でいいんだと思う。それが結果につながれば幸いだし
2011-05-05 08:51:23努力して結果をつかめなかった人は、運が悪かった可能性と、努力が足りなかった可能性とがある。運が悪いのはもうどうしようもないし、努力が足りないときの「足りない」というのは、たぶん想定より2桁ぐらい足りなくて、それは「もっと努力」でなく、生活習慣の根っこから変えないと無理で
2011-05-05 08:52:46そういう意味で、誰かに「努力しろ」というのは無意味な指摘であって、角栄は「年間辻ぜっぽうを3万回、握手を5万回やりなさい。そうすれば地元で当選できる」とはアドバイスしたけれど、それを「努力」と表現しなかったし、「努力しなさい」とも言わなかった
2011-05-05 08:53:51目標とする数を示されて、その上で得られる結果が示されて、ミッシングリンクは自分で埋めないといけない。数万回という数は、もう努力や根性でカバーするには遠すぎて、それを積むための生活習慣を考え直すか、あきらめるか。さもなければ、神仏にすがって運に任せるか
2011-05-05 08:55:21