【メモ的まとめ】「人権が保障されない範囲」を広げないために

「どんな人間であっても,人間でありさえすれば,その人権は保障されなくてはならない」 もしそれに例外をつけたら、「例外」の範囲は広がっていく
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やぎさん @soushokuyagisan

草食系 争いは好まない

やぎさん @soushokuyagisan

挑発的な内容の記事等で無罪判決に対する批判が続くので,当たり前のことを確認しておきたい。 どんな人間であっても,人間でありさえすれば,その人権は保障されなくてはならない。 この「人間」を考えるときわれわれは,善良で共感できる価値観を持つ隣人を想定してはいけない。

2019-04-08 23:41:00
やぎさん @soushokuyagisan

反倫理的で多くの者から後ろ指を指され,善良な市民社会から忌み嫌われる,およそ誰も味方をしないような人間を想定しなくてはならない。 忌み嫌われる人間であっても,人間であれば当然にその権利を主張できるという点に人権の最大の意義がある。 忌み嫌われる者にこそ保護が必要だからである。

2019-04-08 23:41:01
やぎさん @soushokuyagisan

いったん,忌み嫌われる者には人権が保障されなくてもよいとなれば,人権の保障されない範囲は広がり続けていくことになる。 誰もが社会から忌み嫌われる存在となり得るからである。 あらゆる属性において,社会から疎まれない多数派に属することのできる人間はきわめて少ない。

2019-04-08 23:41:02
やぎさん @soushokuyagisan

誰かに刑罰を科すかどうかを決める刑事裁判においても同様である。 社会的な害悪が大きいことや,反倫理的行為であること,被害者が女性や子どもであること等を理由に,一部の犯罪については,不十分な立証であっても例外的に有罪とすることを許せば,その範囲は際限なく広がっていく。

2019-04-08 23:41:02
やぎさん @soushokuyagisan

刑事裁判において対峙するのは,圧倒的な力で被告人を処罰しようとしている国と,個人である被告人である。被害者が被告人と対峙しているわけではない。 被告人が3つ子の母親であっても,暴力団員であっても,世界的企業の元会長であっても,そして性犯罪事件の被告人であってもそれに変わりはない。

2019-04-08 23:41:03
やぎさん @soushokuyagisan

どんな事件であってもどんな被告人であっても,われわれは,同じ無罪推定原則の下で,同じ程度の犯罪の立証を検察官に求める必要がある。立証ができなければ無罪とならなければならない。 忌み嫌う一部の犯罪に例外扱いをすれば,必ずその例外の範囲は拡大する。

2019-04-08 23:41:03