内田樹:実務家教員は大学教育にも大学経営にも不向き
「大学教員に実務家を」という話があります。実務家が大学教育にも大学経営にも不向きであることは教員に実務家を取り揃えたかの「株式会社立大学」が次々と募集停止に追い込まれた歴史的経験から明らかであるはずですけれど、彼らはそのことはころりと忘れたようです。
2018-06-02 10:18:35問題は学校教育は「市場のニーズに応じるものではない」という基本的なことを実務家たちが理解していないということです。「教えたいことがある」から教育は始まる。「教わりたい人」がまずいて「代価を差し出せば教えてやる」という需給モデルで教育は語ることができません。
2018-06-02 10:22:43神戸女学院が開学したとき、二人の米人宣教師が「教えたいこと」に対する「マーケットのニーズ」は明治初年の日本には存在しませんでした。上陸の直前まで「キリスト教禁教」だったんですから、あるはずがない。でも、教えたいことがあった。そしたら、なぜか七人生徒が来た。この順番は変わりません。
2018-06-02 10:26:03@levinassien @kaokou11 多少お叱り頂いていいから、「教えて欲しい」!叱ってくれる人が沢山居たら、その人は伸びる、ひょっとしたら「化ける」かもしれないですし!
2018-06-02 10:47:51@levinassien 「教えたいこと」の本質をひとことで言うと何でしょう? 「人間として知っておくべきこと」とかでしょうか。実務家たちにも教えたいこと(実務的知識や体育会的精神など)はあると思うので、それとの違いをはっきりさせたいのです。
2018-06-02 10:58:09@levinassien 大学を研究の場ではなく、金儲けの手段・スキルを教える場ととらえようとしているのもちょっとどうかなあと思っています。体系的に学問を学ぶのではなく。何だか専門学校化しているようで。
2018-06-02 11:57:13@levinassien 学問を知らない「特任教授」の流行が日本の大学のレベルを下げていることを私も危惧しています。海外ではありえない。文科省も規制に乗り出すべきではないか。
2018-06-02 13:01:20@levinassien 実務家の話を聞くことは無駄ではないから実務家には課外セミナー、教科外プログラム充てればいいのです。素人を通年カリキュラムに入れたり教授職を与えては本当の学究者の意欲をそぎ、学問を衰退させます。
2018-06-02 14:22:35@levinassien 国立大法人化から この流れは始まっています 講座制も破壊され文科省の天下り機関に 研究者の流動性を建前に任期制を採用 現在、博士の7割が非正規雇用 教育と研究の搾取 学問が切り売りされ 見た目だけ良くして予算獲得 なにも後世に残らない 実務家の話は会社や啓発系のセミナー程度で充分
2018-06-02 14:35:36@levinassien 確かに大学を維持運営するにはお金がかかるが、教育と運営は次元が違う。今、日大で起こっている事は、学問よりも学校運営に偏ったからでしょう。監督・コーチは教育者で無いと、ルール無視の試合展開に成る。もしも、お金儲けが大学の目的ならば、日本の教育その物が世界中から見放される。
2018-06-02 14:45:26@levinassien ありがちなのが、新聞・テレビで名前売った記者の招へい。教えられることは現役時代の武勇伝だけ。はよくあるケースだし、しかも、自分の経験をジャーナリズム論の中に位置づけることもできない。(そもそもジャーナリズム論もメディア論も不知だから)
2018-06-02 18:06:52@levinassien 実務家大学経営者のコンセプトは「大学は学位を売る企業である」なので、教育の内容よりは「4年間いさせて必要単位取らせて学位と職を与える」というビジネスモデルになっちゃう。そこには集客目当ての洒落たキャンパスや企業にコネのある就職に強い教授を置いとけばよくて「教えたいこと」は二の次。
2018-06-02 20:39:26@levinassien 一方教員の方は大学を「オタク互助会」みたいに考えてるのがいて、つまり一般社会にはどう役に立つのか説明のつかないようなことに没頭しているので普通なら実社会で生きていけない人間が「学生に高等教育を授ける」ことと引き換えに職を食んでいるのでこっちも「教えたいこと」は二の次になってる。
2018-06-02 20:47:29@levinassien で、学生はどうかというと、大学生活を学位と職を得るためと割り切ってつまらない授業に耐え、残りの時間を学費と生活費のためのバイトに宛てるのが現実的な選択になる。そんな中で生きにくいのが教育に熱意のある教員と学びたいことのある学生だというのがけっこう皮肉な現実だったりする。
2018-06-02 20:56:17@levinassien 実務家教員は、文科以外の役人の天下りか、業界団体の意向を持った人間を送り込む目的と思います。高等教育無償化は、天下り先の確保が目的なので絶対反対。 学生のためなら、奨学金の返済減免拡充が最も効果大と思います。
2018-06-02 22:14:54@levinassien @nonzzhang 実務家が大学で何を教え、何を研究するのだろうか?実務家は企業や役所で、後輩の実務を教えれば良いだろう。実務家教員が多くなればなるほどその大学の学問研究レベルは低下するだろう。低レベル大学は実務家教員が多くなると思われる
2018-06-02 23:49:12@levinassien 大学教員が研究者であるならば調査研究をして論文をかいて、研究成果を社会に還元して行く必要がある。実務家は過去の実践だけがあっても、研究と論文がなければ、大学は貧困化する。企業人と官僚の天下り対象にしているだけだ。加計や日大をみればわかる
2018-06-03 00:10:48@levinassien 大学とは知との遭遇の場です。お気楽な所ではありません。目の前の利益を目指すのではなく地道に文献にあたり、実験やフィールドワークを行い、ルールに則った論文にまとめ、厳しい論文審査を受け、またその方法論や議論を後世に伝える。実務家がこのレベルについていくのは実は大変なことと思います。
2018-06-03 00:55:55@levinassien @abuTWra 法人化して、結局、国立大学はダメになっていきますね!悲しいことです。
2018-06-03 04:20:17@levinassien 実務家の対語はなんなんでしょうか?そもそも存在しない対立を持ち込んでアカデミアを支配しようとする意図は明白です。この議論に安易に乗っかるのではなく、安易な天下りができないよう、研究者、大学教員の質についてもっと厳しい条件を課して行くべきです。アカデミズムの質と権威を改善すべし。
2018-06-03 07:26:33