@tarafuku10 さんの『ジョーダン・ピーターソンの動画「左派米国政治に潜む致命的な欠陥」を訳してみた。』

まとめました
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tarafuku10 @tarafuku10

ジョーダン・ピーターソンの動画「左派米国政治に潜む致命的な欠陥」を訳してみた。長めの動画(10分弱)なので、スレッドの最後に要約を記載します。お忙しい方はそこだけでもお読みください。youtube.com/watch?v=8UVUnU… pic.twitter.com/6hGQnDxVfp

2019-04-13 07:33:12
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tarafuku10 @tarafuku10

右と左の両極化について少し話をしたい。なぜなら、これは対処が必要な技術的な問題だと思うからだ。私が考えてきたことについて今から話そう。 かなり前から、どういうわけか、ポストモダン主義の本質的な主張には、無数の解釈があるだけで、規範となる包括的なナラティブがないということが… pic.twitter.com/HAAv6pP1ky

2019-04-13 07:33:42
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tarafuku10 @tarafuku10

...私には明白だった。問題は何か。それは「で、次は何だ?」ということ。 規範となる包括的なナラティブや価値体系がないのに、自分自身をどう導くつもりなのか? この世界の中で自分をどのように方向付けるのか? ポストモダン主義者はその答えを持っていない。

2019-04-13 07:34:06
tarafuku10 @tarafuku10

その結果、彼らは、認知的不協和に真剣に取り組もうともせず、ふんわりとした平等主義的なマルクス主義に逃げ込む。もし彼らが一貫性を気にかけているなら、これは問題になるだろう。しかし、彼らは一貫性を気にしないので、これが問題に見えないのだ。

2019-04-13 07:34:23
tarafuku10 @tarafuku10

しかし、この運動の原動力は、ポスト・モダニズムではなくマルクス主義だ。ポスト・モダニズムは、信用をなくしたこの経済理論が教育運動を推進し、活動家を生み出すために使われているという事実を隠すための 表面的な飾りにすぎない。そこには一貫性はない。 pic.twitter.com/MUX1A2DJ4v

2019-04-13 07:34:41
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tarafuku10 @tarafuku10

作り話をしているのではない。デリダもフーコーも、後悔の念がほとんどないマルクス主義者だと自分自身をみなしていた。彼らは1960年代フランスの学生革命運動に参加していた。そして、彼らやジャン・ポール・サルトルに何が起こったのか。

2019-04-13 07:35:04
tarafuku10 @tarafuku10

1960年代末には、意識的かつ思考的であると同時にマルクス主義支持者であることは不可能になっていた。ソ連や毛沢東主義の中国から、その教義が決定的に破滅的で弁解不能な結果をもたらした多くの証拠が漏れ伝わってきていたのだ。

2019-04-13 07:35:19
tarafuku10 @tarafuku10

特にフランスの知識人が手品のようにマルクス主義をポストモダン・アイデンティティ・ポリティクス(注1)に変換した。その結果を私たちは見てきた。よくない結果だ。それは、左でも右でも私たちを分断するある種の部族主義への退化だった。 pic.twitter.com/0LFDYRQt86

2019-04-13 07:35:36
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tarafuku10 @tarafuku10

私は、旧ソ連の社会主義リアリズム絵画を多数収集している。プロパガンダの絵だ。しかし、労働階級の人々の過酷な印象主義の作品ともいえる。私が収集した理由はいろいろある。ソ連の残忍さを考えれば、これらを収集することの妥当性には議論があるかもしれない。

2019-04-13 07:35:50
tarafuku10 @tarafuku10

それはわかる。だが私なりの理由があって集めたものだ。しかし、ナチの時代の絵画は私の家には1つもないし、持ちたいとも思わない。私自身、これはずっと謎だった。なぜなら、私は共産主義や全体主義的な共産主義国家を、ナチ体制と同じくらい残忍だとみなしていたからだ。

2019-04-13 07:36:06
tarafuku10 @tarafuku10

しかし、ナチ体制に関連する悪は、ある意味、より明白に見えるのだ。これについて私は長い間考えてきた。そして、それによって生じる結果について考えてきた、これは、現在の政治的議論に関する問題の一部なのだ。 pic.twitter.com/hyKVXR3wQH

2019-04-13 07:36:24
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tarafuku10 @tarafuku10

右派について言えば、行き過ぎたイデオロギー的前提を持つ人々を見分ける目印を私たちは既に見つけていると思う。そして、私の見るところ、私たちが見つけた目印とは人種的優越性だ。おそらく、第二次世界大戦が終わった頃からこれを見つけていたといっていいだろう。

2019-04-13 07:36:38
tarafuku10 @tarafuku10

その良い例は、1960年代のウィリアム・バックリー(訳注: 米国の保守派論客)だ。彼が保守派雑誌を発行した際、デイビッド・デューク(訳注: 白人至上主義者)やその仲間がすり寄ってきた。しかし、バックリーはこう言った。「いや、ここが境界線だ。君達は境界線の向こう側にいる。一緒にしないでくれ」。

2019-04-13 07:36:53
tarafuku10 @tarafuku10

そして、たとえば、ベン・シャピーロもシャーロッツビル事件の後に同じことをやった。(注2) 興味深いことに、保守派はどのように過激派を閉じ込めるのかを見つけ出し、「いや、あなたは受け入れ可能な意見の範囲を超えている」ということができる。 pic.twitter.com/V6Dy3s8aFS

2019-04-13 07:37:13
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tarafuku10 @tarafuku10

さあ、ここからが問題だ。右派が行き過ぎる可能性があることを私たちは知っている。左派が行き過ぎる可能性があることも私たちは知っている。しかし、左派はどの地点を過ぎれば行き過ぎになるのか、その目印を私たちは知らない。

2019-04-13 07:37:27
tarafuku10 @tarafuku10

左派の病理的な過激思想の目印を識別し、こうした病理的な視座を持つ人々から自分たちを区別することは、リベラルや左派の倫理的な責務であると私は思う。私はこれがまだ果たされていないと思う。これは、巨大な倫理的失敗であり、リベラル/左派の計画を破滅させる可能性があると私は思う。

2019-04-13 07:37:42
tarafuku10 @tarafuku10

左派にも頷ける点はある。彼らを基本的に突き動かすものは、不平等が生み出す恐怖や破滅だ。いいだろう。不平等は圧倒的な社会的な力であり、破滅的な結果を生み出す可能性がある。だから、これに政治的に懸念を持つことには合理性がある。 pic.twitter.com/h8nRpDdU7I

2019-04-13 07:38:00
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tarafuku10 @tarafuku10

しかし、この懸念が行き過ぎる可能性があることを私たちは知っている。そこで私は、実現した場合に人種的優越性の教義と同じくらい破滅的な結果をもたらす可能性のある3つの概念を提起してきた。多様性、包摂、平等という3つの概念だ。このうち2つについては知的な会話を交わすこともできるだろう。

2019-04-13 07:38:13
tarafuku10 @tarafuku10

しかし、この3つの中で、最も受け入れ難いのが平等だと私は考える。結果の平等という教義だ。これこそが、左派の思慮深い人々が線を引くべき場所だと私は思う。「機会の平等? それは結構。称賛にすら値する。しかし、結果の平等? それはダメだ。君は一線を越えた。君と同じ場所には立てない」。

2019-04-13 07:38:28
tarafuku10 @tarafuku10

私は間違っているかもしれない。それは「平等」ではないかもしれない。平等は私が候補だと思うものだ。しかし、左派が行き過ぎる可能性があるというのは間違いのない真実であり、私たちがどこで線を引くべきかわかっていないことも間違いのない真実だ。これは大きな問題だ。 pic.twitter.com/TH2qTSwgHk

2019-04-13 07:38:44
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tarafuku10 @tarafuku10

結果の平等の例をあげよう。男女間の賃金格差をなくす目的で法律が制定されようとしている。これはいい例だ。あなたはこう考えるかもしれない「いやいや、ここには特に悪い点はないじゃないか」。それは間違い。問題は大ありだ。

2019-04-13 07:38:58
tarafuku10 @tarafuku10

平等が達成されたことを確認するには、お役所的な審査を導入する必要がある。これは良くない。そしてこれは、結果の平等について彼らが推進しようとするものの中では比較的シンプルで定義可能なものだ。曖昧なところすらない。しかし、いったん曖昧になり始めれば、それは修正不可能なほど複雑になる。

2019-04-13 07:39:14
tarafuku10 @tarafuku10

アイデンティティ・ポリティクスを使う人に勝ち目はない。その理由はたくさんある。たとえば、結果の平等を推し進めるとしよう。では、誰がそれを測定するのか。これは大きな問題だ。小さな問題ではない。「あとで考えればいいだろう」みたいな問題ではない。いやいや、測定の問題は最重要だ。 pic.twitter.com/ckg1CR4F5J

2019-04-13 07:39:32
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tarafuku10 @tarafuku10

これを解決しなければ、問題の解決はない。誰が測定するのか。「管理組織だ」。いいだろう。どんな管理組織? 「あらゆる場所に届く手を持つ大きな組織だ」。なるほど。これが最初の問題だ。そして、この手の人だけはこの組織で働いてほしくないとあなたが考える人達が、この組織で働くことになるのだ。

2019-04-13 07:39:46
tarafuku10 @tarafuku10

次の問題をあげよう。どのアイデンティティだ? これは交差性(注3)の問題だ。ラジカル左翼は既に交差性の問題に突き当たっている。「たとえば、人種と性別がある」。いいだろう。なら、人種と性別の交差はどうなる? 交差は倍々に増えていくだろう? 3つの人種カテゴリと2つの性別から始めようか。

2019-04-13 07:39:59