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「低線量の放射線は体にいい」か?

「低線量の放射線は体にいい」と発言した自民党の加納さんの発言について連続ツイートしたので、ここでまとめておきます。
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@medicalcloud
@naokis 昨日の、「低線量の放射線は体にいい」について、少し連続でツイートしようと思います。#horme でつぶやきますので、ご興味があれば見てください。
@medicalcloud
#horme 先日、加納時男さんという自民党議員が、「低線量の放射線は体にいい」と発言したと朝日新聞に掲載された。孫正義さんもツイッターで紹介していた。朝日の元記事は http://t.co/OfvXyHP で読める。
@medicalcloud
#horme この、加納氏というのは、東電の顧問だそう。
@medicalcloud
#horme 元の記事を読んだ限り、加納氏は、1,原子力発電の選択肢を放棄すべきでない。2,今回の事故での東電の責任は免責されるべき。といった発言に続いて、以下のようなことを言ったようである。
@medicalcloud
#horme 問題の発言内容は以下のとおり。1,「低線量の放射線は体にいい」という主張をしている研究者がいる。2,自分の同僚も低線量放射線で病気が治った(放射線は医療に有効なことがある)。3,(過剰な原発批判のため)「低線量の放射線は体にいい」と言うことすらできない。
@medicalcloud
#horme 記事の紙面も小さいものであるし、加納氏自身が本当にこういう発言をしたのかはわからない。でも、この記事のまとめ方は問題だと思う。
@medicalcloud
#horme 第一に、放射線を利用した治療はたしかに有効であるが、それは、「低線量の放射線が体にいい」からではない。
@medicalcloud
#horme 第二に、「低線量の放射線が体にいい」という学説(放射線ホルミシス説)は、トンデモとまでは言わないものの、多くの専門家が、現時点では根拠が不足している学説と考えている。
@medicalcloud
#horme もちろん、少数派の学説についても議論できることは大切な事だと思う。ただ、健康に関係する話で、多くの専門家が支持していない話を一般に伝えるならば、それなりの配慮が必要であろう。
@medicalcloud
#horme 科学上の異端の学説を一般に伝えにくいのは当然であり、それを「反原発派」への批判材料にすべきではない。医学の議論と、原発政策の議論は切り離して行わなくてはならないと思う。
@medicalcloud
#horme 以下、少し補足。僕自身は、放射線医学の専門家ではないので、間違っているところがあったら、訂正お願いします。
@medicalcloud
#horme 通常、放射線を医療に利用する専門家は、線量にかかわらず、放射線は有害だと考えています。むろん、ごく少量の放射線であれば、その害は無視できるほど小さいものです。
@medicalcloud
#horme 害は無視できるほど小さいものですから、今回の原発事故では、原発周辺の地域住民以外は、大げさな心配をする必要はありません。しかし、「無視できるほど小さな害」と「体にいい」とは、全く異なります。
@medicalcloud
#horme 放射線が有害なのは、放射線を照射されると、人間の細胞がダメージを受けるからです。人体に有害にもかかわらず、医療で放射線を使う理由は、ひとつはがんなどの治療のため、もうひとつは検査のためです。
@medicalcloud
#horme がんなどの治療に放射線が使われるのは、「放射線が体にいい」からではありません。
@medicalcloud
#horme 放射線治療に使われる放射線だって、人間の正常な細胞に大きなダメージを与えます。ただ、同時に、がん細胞にも、大きなダメージを与えるのです。
@medicalcloud
#horme 正常の細胞は、ある程度時間をおけば、放射線によるダメージから回復します。がん細胞も放射線のダメージから回復するのですが、がん細胞のほうが正常細胞に比べて放射線によるダメージから回復に時間がかかるのです。
@medicalcloud
#horme 放射線療法は、この、がん細胞と正常細胞の、回復速度の差を利用して、がん細胞を取り除く治療法です。
@medicalcloud
#horme 正常細胞にもがん細胞にもダメージを与えるような線量の放射線を、正常細胞が回復できる程度の時間を開けながら繰り返し照射することで、やがて、正常細胞には大きなダメージを残さず、がん細胞だけを取り除くことを狙うのです。
@medicalcloud
#horme もうひとつの放射線の利用、放射線による検査でも、もちろん、人体の細胞はダメージをうけます。ただ、体に重大な病気がないか確認したり、病気の原因をさがすためには、放射線を利用した検査は大きな力になります。
@medicalcloud
#horme 通常、放射線を検査に利用するときには、放射線の害と検査のメリットを天秤にかけて、検査のメリットのほうが大きいと考えられる場合にのみ行っているのです。決して、「医療の放射線は体にいい」わけではありません。
@medicalcloud
#horme ただ、少数派ながら「低線量の放射線は体にいい」という意見もあるのは事実です。この学説の支持者たちは、低線量の放射線には、細胞に対する有益な作用があると考え、この作用を、「放射線ホルミシス効果」と呼んでいます。
@medicalcloud
#horme 「ホルミシス効果」というのは、大量に摂取すると人体に有害な作用を持つものが、微量であれば、逆に人体に有益な作用をもつという現象のことです。
@medicalcloud
#horme たとえば、温泉につかると、ラドン等による放射線を少量ながら浴びることになります。この温泉の放射線は有害なものではなく、有益なのだと考えるのが、放射線ホルミシス説です。
@medicalcloud
#horme ホルミシス説では、少量であれば、放射線は有益だと主張します。ただ、照射量を挙げていくと、放射線の「良い作用」はやがて極大値を経て、減少に転じます。さらに照射量をあげると、放射線の作用は、体にとって良くも悪くもない「ゼロ」を経て、「有害」になるのです。
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コメント

AKei@新職場! @Ataro1002 2011年5月10日
ホルミシス関係の論文は、賛否両論ですね。少なくとも疫学的レベルでは使うレベルのコンセンサスはないと思います。疫学レベルだったら、LNT説で防護するのが妥当(保守的)だとは思います。リスク評価はしちゃダメですけど。
@medicalcloud 2011年5月10日
LNT説VSしきい値説という議論は、ホルミシスの議論とは全く別物だと思うんですよね。個人的には、しきい値もホルミシスも十分ありうるとは思ってますが、医療では、特に理由がない限り保守的であるべきと思うんですよね。
apis @apis1231 2011年5月10日
ん~。ホルミシス説を証明するためには、証拠も必要ですが原理の説明も必要ですよね。適度な日光浴というのは、一つの例なんですかね。
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