WXPまたはダブラシという「撮影処理」について…

スレッドが途中で切れちゃってたのでまとめました
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ねこまたや @info_nekomataya

WXPまたはダブラシという「撮影処理」について… って、すでにダブラシを「撮影処理」って言っちゃうと問題があるので… ま、そのへんのお話です。 pic.twitter.com/h2CLze35Rb

2019-04-21 21:39:28
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ねこまたや @info_nekomataya

とりあえずサンプルです。 こんなふうな指定をよく見かけると思います。 ありますよね。 pic.twitter.com/rdn4HUX8H6

2019-04-21 21:39:28
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ねこまたや @info_nekomataya

これ、たくさん異名があります。

2019-04-21 21:39:28
ねこまたや @info_nekomataya

ダブらし、ダブラシ、Wラシ(だぶらし) WXP(だぶるえっくすぴー) double exposure(だぶるえくすぽーじゃー) 二重露光(にじゅうろこう) 半露光(はんろこう) MXP(えむえっくすぴー) multi exposure(まるちえくすぽーじゃー) 多重露光(多重露光) 等々の名で呼ばれます

2019-04-21 21:39:29
ねこまたや @info_nekomataya

「演出効果」としては、2種類以上の画像がお互いに重なり合った状態で表示されるモノで、ガラス、液体、薄布などの半透明な物体、または物体におちるカゲ(シャドウ)などの表現で、通称「透けモノ」と呼ばれています。 硬めに言うなら「透過物」とか「透過体」とかも

2019-04-21 21:39:29
ねこまたや @info_nekomataya

サンプルのような半透明の影の表現として指定されているのを見ることが多いかと思います。

2019-04-21 21:39:29
ねこまたや @info_nekomataya

フィルム時代ではこの効果に対して撮影所で行われるカメラ内合成の二重露光(を含む多重露光)がよく利用されていました。

2019-04-21 21:41:42
ねこまたや @info_nekomataya

「二重露光」の英語表現"double exposure(だぶるえくすぽーじゃー)"その省略形の"WXP"で指定されることが多いです。 これは「撮影処理(指定)」であって本来「演出効果」の名前ではありません。 現在では、主にレイヤーの合成モードと濃度を調整して処理されます。

2019-04-21 21:41:42
ねこまたや @info_nekomataya

まあ昔でもけっこうおおざっぱに「なんとなく二種類(以上の)絵柄が半透過で混ざり合う効果」をこの名前で呼んでいました。 実際の処理手順は知らない方も多かった...ええ、多かったです。

2019-04-21 21:42:36
ねこまたや @info_nekomataya

サンプルのような場合は、タイムシートに単に「WXP」と書くのではなく 効果 / 処理 で分けて 「地面(に落ちる半透明の)カゲ / Aセル(をAセルよりも下側の素材に対して) WXP 65%」(カッコ内は暗黙に省略されている) てなカンジに指示するほうがよいです。 実際そう書く人は多かった。

2019-04-21 21:45:06
ねこまたや @info_nekomataya

効果として 半透明にするモノ同士(地面とカゲ)をかき 「WXP(二重露光)」と対象素材(Aセル)その割合(65%) と分けて指示できるとGOODです。 …まあ、例によって効果と処理はごちゃまぜになりやすいので…ご注意です。

2019-04-21 21:46:06
ねこまたや @info_nekomataya

効果としては「絵を二重(多重)うつしにする」ことが本質なので、「透過」とか「重ねて」とか まあ「ダブる」「ダブらせる」という表現は日本語として「二重に重なって見える」という意味で定着しているので「効果の名称」に使っても問題はないですよねぇ

2019-04-21 21:50:30
ねこまたや @info_nekomataya

「WXP」も形式的にこの効果の名前として使うのも、まあアニメ業界内部だけなら問題はあまり起きないです。 ただ、現在はフィルムを使用して線画台で素材を合成することがめったにないので厳密には「二重露出」はほぼありません。

2019-04-21 21:50:30
ねこまたや @info_nekomataya

それならば昔からある「二重合成(多重合成)」という言葉のほうがふさわしいでしょう。 「二重合成」って英語ではどういうのだっけ? でまぁ、話のタネに昔の処理といまの処理を簡単に紹介しておきましょう。

2019-04-21 21:50:31
ねこまたや @info_nekomataya

先程のサンプルです。 フレームはいまのやつですけど、ご勘弁 地面カゲを「WXP」(二重露光)で指定します pic.twitter.com/U2T3BT3jDl

2019-04-21 21:57:59
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ねこまたや @info_nekomataya

フィルム制作の場合は、どのようなやり方を取る場合でもノーマル(じか置き)のセルと半透明部分のセルを分ける必要があります。 ここではA,Bセルとしてセルワケした状態で原画を描きます。 原画では1枚描き込みで、動画の時点で2枚に分けて作画します。 pic.twitter.com/zJPhMW9i6H

2019-04-21 21:58:00
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ねこまたや @info_nekomataya

二重露出処理のためには、2種類の画面を作成する必要があります。 当然ながら セルも2枚に分けて作成します。 pic.twitter.com/zGwwOobSwf

2019-04-21 21:58:00
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ねこまたや @info_nekomataya

撮影台(線画台)上では、これを2回に分けて撮影します。 どちらが先でも良いのですが、ここはまず 「背景+Aセル+Bセル」を65%露出で撮影 次にフィルムを撮影開始点まで巻き戻して、さきに撮影したコマに対して 「背景+Aセル」を35%露出で撮影します pic.twitter.com/rrCarJCFBp

2019-04-21 22:02:01
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ねこまたや @info_nekomataya

これを現像するとフイルム上にはカゲの中に背景が35%の濃度で写ります。 カゲの濃さは65% これが、昔一般的に行われていた「撮影所でのカメラ内合成による二重露光(多重露光)」です。 pic.twitter.com/yce78EUUwr

2019-04-21 22:02:02
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ねこまたや @info_nekomataya

多重露光処理は、 ◯一本の絵のために露出回数分だけ作業時間が増す(2回撮影なら2倍以上) ◯フィルムの巻き戻しがある(失敗するとショットまるごと廃棄) っていう結構「手間な」処理で、あまり多用すると各方面から嫌がられる処理でした。 特にスケジュールと予算のないTV作品などでは…ね

2019-04-21 22:04:42
ねこまたや @info_nekomataya

これを同じ撮影素材をつかって別々の2本のフィルムに100%露光で撮影して、あとから「現像所で合成処理」を行うことも可能でした。

2019-04-21 22:09:00
ねこまたや @info_nekomataya

現像所での処理を選択するなら、2本のフィルムは上記の絵よりも下図のようにカゲ部分を黒白マスクとして撮影されたもののほうが良かったです。 そのほうが合成がやりやすい。 pic.twitter.com/jWCtqKt2Tx

2019-04-21 22:09:01
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ねこまたや @info_nekomataya

黒白マスクを撮るときはハイコントラストで絵の「キレ」の良い専用のフィルムを使用したほうがより良いので、 撮影所で「フィルム入れ替え」の作業が発生する場合があります。 これがまたひと手間よぶんにかかる。

2019-04-21 22:15:12
ねこまたや @info_nekomataya

ちなみに合成用の素材は、同じ撮影台でセッティングを変えずに連続して収録(撮影)しないと、合成ズレがおきやすいので、セッティングを変えずにフィルムを入れ替えるのがまためんどう。

2019-04-21 22:15:12
ねこまたや @info_nekomataya

で、現像所での合成処理を選択するとカメラ内再合成よりも「出来ること」はたしかに増える…のですが

2019-04-21 22:15:12
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