【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第212話「抜け駆け」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。 ※今回の話は、大判・横山光輝「三国志」第12巻に収録されています。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」01】 第212話です。本格的な蜀攻略へと動き始めた玄徳軍。まずは、蜀の有力将軍達が守る雒城を取らなければいけませんが、その前に冷苞、鄧賢が陣取って守りを固めていますので、そちらをどうにかしなければなりません。

2019-04-23 12:32:56
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」02】 冷苞に対しては黄忠、鄧賢の陣に対しては魏延が当たり、いち早く攻め取り旗を掲げた方が第一の功名、ということになっております。 黄忠、魏延も布陣を終えたところからが今回のお話となります。

2019-04-23 12:34:37
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」03】 黄忠の動きが気になる魏延。黄忠は、四番太鼓で食事をし、五番太鼓で進軍という情報を部下がもたらします。四番とか五番とかは時刻を知らせる太鼓。定期的に鳴らされていたものでしょう。

2019-04-23 12:39:17
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」4】 黄忠の出発時間よりも早く出ればいいと魏延。こちらは二番太鼓で食事をし、三番太鼓で出発だと言います。思わず聞き返す部下。魏延は自分の役割だけでなく、黄忠の担当の冷苞の陣まで破って、老黄忠の鼻をあかしてくれる、と子どもみたいな発想です。

2019-04-23 12:41:22
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」05】 三番太鼓はまだ夜が明けない時間帯。進軍を命じる魏延ですが、兵士たちは鄧賢の陣とは違う方向だと訴えます。魏延はまず冷苞の陣をたたき、それから鄧賢をたたくと言います。その意気込みはいいのですが、急峻な道のり、兵士たちは息を切らしての行軍。

2019-04-23 12:43:17
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」06】 思いつきの行動ゆえ、兵士たちも十分な休養を取ってなかったのかもしれませんね。一人元気な魏延は、冷苞の陣を見ると、すぐに攻撃を命じます。ところが、冷苞の方では襲撃を予測していたか、冷苞自らが出陣してきます。

2019-04-23 12:44:56
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」07】 魏延と冷苞の一騎打ちが始まります。両軍入り乱れての戦いも始まりますが、そこに銅鑼の音。伏兵が飛び出してきます。挟み撃ちされたと驚く魏延軍。味方が崩れたとみた魏延は、これはまずいと退却を命じます。

2019-04-23 12:46:50
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」08】 追ってくる冷苞に対し、出直してくるだけよ、と負け惜しみをいいますが、前方に鄧賢の軍勢を見てさすがに魏延も慌てます。鄧賢は魏延の陣が動いたのを見て行動しています。鄧賢は魏延と一騎打ち。魏延も必死に応戦します。

2019-04-23 12:49:24
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」09】 何度か切り合いしつつも、ここまで無理して進んできたためか、魏延の方の馬が潰れてしまいます。落馬した魏延にトドメを刺そうとする鄧賢。しかし、一本の矢が鄧賢の首に刺さります。魏延を助けたのは、誰あろう黄忠です。

2019-04-23 12:51:37
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」10】 黄忠は冷苞と一騎打ちを開始。老いたりといえ、まだまだ若いものには負けない黄忠。冷苞は相手の実力が想像以上に上なので、おもわず退却を命じます。自分の陣へ引き揚げるのが困難なため、鄧賢の陣へ駆け込むように指示する冷苞。

2019-04-23 12:53:45
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」11】 しかし、味方の陣から矢が飛んできます。味方だ、あわてるな、と冷苞は言いますが、陣には玄徳の旗が。鄧賢が冷苞の陣に出向いている間に、後から来た玄徳が空陣を奪い取ってしまっていたのです。

2019-04-23 12:55:28
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」12】 やむを得ないと、冷苞は雒城までの退却を命じます。魏延は、鄧賢までこちらに来ていたとはうかつだった、とつぶやきます。これで手柄は黄忠のもの。ところが、魏延の兵が再結集している場所に冷苞の軍勢が通りかかりそうになります。

2019-04-23 12:57:55
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」13】 兵を伏せさせ、様子を伺う魏延。冷苞の軍勢が通ってきたので、魏延は、まだまだ自分には運がついている、とほくそ笑ます。魏延は号令をかけると、冷苞を捕らえます。荊州軍の到着に驚く冷苞の兵達。逃げ出すもの多数という事態になりました。

2019-04-23 13:00:39
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」14】 魏延は崩れる冷苞軍に対して、深追いはするな、と言います。 敵将を生け捕りにしたことで、これほどの手柄はない、と喜びます。 魏延は冷苞を連れ、大満足で陣に引き返します。

2019-04-23 13:02:34
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」15】 魏延が得意顔で引き返して来た頃、玄徳は「免死」の旗を立てました。降伏する者はすべて殺害せぬ、といういう意味の旗です。抵抗しなければ悪いようにはせぬ、と言われた蜀兵は、続々と降伏してきます。そこまで劉璋のために命はかけないということか。

2019-04-24 12:37:55
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」16】 玄徳は降伏してきた者に、故郷に帰りたい者は帰ってよし、と通達。これには降伏者はドッと喜びをあげます。過去の歴史では、降伏した者は皆殺しという事例も多々あったので、この沙汰に喜ばないはずはないのです。

2019-04-24 12:39:43
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」17】 この恩徳を深く感じ、玄徳軍に加えてくれるように頼む者も多数現れました。いずれ、蜀は玄徳のものになりますが、蜀兵達の恨みを買ってはその後の統治に支障がでます。玄徳の行いは理にかなっていますが、玄徳の性格にも合致しておりました。

2019-04-24 12:42:03
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」18】 ともあれ、第一戦は玄徳軍の大勝でありました。 しかしながら、魏延の抜け駆けに批判の声が上がります。黄忠は、軍令に背いた魏延をこのままにしておいては自分は納得できない、と玄徳に訴えます。

2019-04-24 12:44:06
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」19】 龐統は、たしかに軍律違反は死罪にあたる重罪。このまま放っておいては軍規の乱れとなります、と言うと、玄徳はうむ、と言って魏延を呼びに行かせます。

2019-04-24 12:45:11
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」20】 魏延はというと、恩賞の沙汰を待っていたのか、使者が来るのを待ち構えていたようです。玄徳の呼び出しに対し、捕らえた敵将、冷苞を連れて出頭します。

2019-04-24 12:46:31
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」21】 ここで玄徳。軍規を見出したのは重罪だが、死刑は少しかわいそうだ、と考えます。まがりなりにも手柄は立てていたわけです。

2019-04-24 12:47:33
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」22】 玄徳は魏延に、危ないところを黄忠の矢で救われたのだから、自分の前で黄忠に謝せ、と言います。この玄徳の言葉に、なにか感ずるところがあったか、素直に黄忠に礼を言います。ここで玄徳、もう一言わびよ、と言います。

2019-04-24 12:49:15
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」23】 ここで魏延、抜け駆けのことを言っているのだな、と思い至ります。そして、若輩のためきのみはやって時刻や進路を誤り、危地に陥っとこと面目ありません。しかし、これも皆君恩に応えんためのみ、どうかお許し願いたい、と黄忠に詫びの言葉を述べます。

2019-04-24 12:50:56
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」24】 むむ、と黄忠。ここまで言われて、お前は死刑だ、とは言えません。よし、と玄徳は、軍令を破った罪は免れぬが、この手柄をもってつぐないとしよう、と宣言します。

2019-04-24 12:52:07
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【横山光輝「三国志」講座212「抜け駆け」25】 さらに玄徳は、黄忠の働きを褒め、成都に入城したあかつきには重く賞するであろうと言います。自分の功績が認められた黄忠は、ははっ、と承服。これにて、魏延の抜け駆けについては一件落着となりました。

2019-04-24 12:53:39