8月24日、包括脳ワークショップ「テーマ:博士課程に進学する大学院生をいかに増やすか。」について前もって考える。

当日15分、留学経験ありポスドク代表として話すことになりました。このリストは後に私が発表の時に使いやすいように整理するためのtogetterなので、集めたTWには偏りがあります。当事者の大学生、大学院生が、博士に進学したいのか、したくないのか、なぜそうなのかを知りたい。
大学院 脳科学 科学者
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Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
包括脳のワークショップで検討会「テーマ:博士課程に進学する大学院生をいかに増やすか。」に呼ばれた。が、俺の意見を整理してメールで返答するうちに、こんなん書いたら多分呼ばれないだろうと思い始めた。せっかく時間かけて丁寧なメール書いたのでここに全部貼り付けます。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
包括脳では、脳科学の将来をディスカッションすることを目的としています。脳科学の将来が明るくなければ学生が脳科学に飛び込もうと思いませんので、学生にとって魅力的になるにはどのように日本の脳科学(研究)が変わっていかなければいけないか、
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
どのように変われば学生が博士課程に進もうと思うのか、先生の体験も含めて率直なお考えを15分以内でお話いただければ有り難く存じます。 プログラムは以下のとおり。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
8月24日「博士課程に進学する大学院生をいかに増やすか。」 日本の脳科学の将来を担う若者はなぜ博士課程に進まないのか。どうすれば進むようになるのか。もしくはその後の雇用情勢を考えると現状で十分なのか?
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
1.PI、 現状の問題についての、generalなissueを提起 (旧帝大など比較的条件のよいPI)1名(発表15分 ディスカッション10分、以下全員同じ時間)(苦しいPI)1名 2.ポスドク、留学あり1名・留学なし1名(理研、大学) 3.大学院生、博士(1名)修士(1名)
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
総合討論(いくつかのテーマを決めて行う。たとえばポスドク問題、テニュアトラック制度など) 30~60分
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
包括脳のワークショップにおける発表の依頼、ありがとうございます。 以下、長文になりますが、現時点での私の考えを書きました。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
私としては、発表の依頼を受けることに全く問題はありませんし、よろこんでトークします。ただし、普段から私が考えていることと、このワークショップの趣旨は大きく異なる可能性がありますので、それでも私がスピーカーとして適当であると先生が判断なされるのであれば、引き受けさせていただきます
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
まず、根本的なスタンスとして、私は機会があるたびに、日本人の大学生には「できるかぎり、海外(主にアメリカ)の大学院に行ったほうが良い」、修士の学生にも「修士をやり直してでも海外の大学院に行ったほうがいい」と勧めています。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
私は、10年間、カリフォルニア工科大学での大学院生(5年)・ポスドク(5年)として生活し、昨年11月に日本に帰国しました。この半年間、日本の状況を生で見たり、Cyranoski による"The phd factory"(2011)や、
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
Russoによる"For love and money"(2010)などのNatureの特集記事を読んだりするにつけ、日本での学位取得の問題点、ポスドク以降の就職の問題点を再認識しています。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
特に、日本で博士号をとってしまうと、1)ポスドク以降に、海外でやっていくという選択肢をもちづらい、2)仮に研究者としての運や才能に恵まれなかったときに、一般企業への就職が不利になったり、難しくなったりする、
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
3)たとえ日本で幸運にも職を得たとしても、一部の恵まれた研究所や大学以外では、色んな意味で(膨大な雑用、授業や実習にとられる時間、限られた研究費)なかなか研究することが難しい、という問題があります。これらは、研究者の卵が考えるべき大きな問題だと思うのです。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
これらの問題を、それぞれの若い研究者が解決するには、海外で大学院にでるのが一番良いと思います。 海外の大学院をすすめる理由は主に3つあります。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
第一は、英語力の問題です。もし大学までに一度も英語圏で住んだことがないのであれば、できるかぎり若いうちに英語圏で生活し、科学英語を習得しないと、その後の長い研究生活の中で、特にwritingの部分で、ずーっとハンディキャップを背負うことになります。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
ポスドクから海外に行くと、もともといた日本のラボとの共同研究が続いていたりすることは多いし、新しいラボでも研究だけに集中していると、生活の中であまり他の研究者や学生と交流せずに毎日を過ごすことも可能です。結果として全く英語を磨くことなく海外でのポスドク期間を終える人もいます。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
第二は、現状における大学院教育・システムの問題です。脳科学という広大な分野で自分の専門を決めるには、アメリカなどで行われているような大学院生向けの授業と、ラボローテーション、というシステムは、
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
日本のように大学院開始時に専門を決めなくてよく、納得して自分の専門を決めることができるので、非常に効果的だと思います。特に、この問題は私のような cognitive, systems neuroscience を目指す学生には非常に大きなプラスだと思います。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
第三に、人脈の問題があります。大学院生までに海外に行くと、一緒の授業をとったり、様々なイベントを共通に体験したりして、人とのつながりが出来やすくなります。一方、ポスドクから海外に行くと、そういう機会は少なく、なかなか友達をつくりにくいのです。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
そのため、ポスドクから海外へ行った人は、共同研究者の可能性や、様々な情報網の欠如が足かせになったりして、海外でラボを持つというオプションを考えるのが非常に難しくなります。海外の研究生活の方が自分にはあっているが、どうしても日本に帰ってくるしかない、という状況になる人も多くいます。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
二番目の問題は将来日本が克服できることだし、専門が決まっている人にとっては問題ないことかもしれません。三番目も、日本での生活しか考えられない人ならば、関係ないことでしょう。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
ただし、一番目の英語の問題はずーっとつきまといます。特に、私のような高次脳機能を対象とする分野では、英語のwriting能力は圧倒的に重要です。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
そのため、もし「(日本の大学の)博士課程に進学する(日本人)の大学院生をいかに増やすか。」というのがテーマであるならば、私としては、増やさない方がいい、と思います。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
「博士過程進学を考えるほどに研究をしたいのであれば、博士課程から海外に行くべき。博士に進むほどの決意がないのであれば、日本で早めに就職した方がいい。最終的に研究者にならなかったとしても、英語力を養うことは自分のスキルになるのだから、
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya
大学院での海外留学で得るものはあっても、失うものはあまりない。将来的に日本でやっていくにしても、海外で5年10年かけてつけた実力は、日本国内で同じ時間を過ごしてつくる(実力+)日本国内のコネよりも、長期的に考えると、科学者としてのプラスは圧倒的に大きい。」
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コメント

Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya 2011年5月11日
#morephd 関係のつぶやき update しました。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya 2011年5月12日
「脳科学の博士を増やすべきか、否か」のTogetterをアップデートしました。 基本、 morephd -RT で検索して出てきたものを拾っているので、 RT がついてるメッセージはフォローしてません。あしからず。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya 2011年5月13日
今日の分アップデートしました。大体、俺の言いたいことは言い尽くした感じか。
Nao Tsuchiya @NaoTsuchiya 2011年5月16日
@mhrnagaiのメール、研究者は食えなくてもいいのか、研究者に必要とされる英語writing力、について大量につぶやきました。
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