以前はインターネットを使うことをネットサーフィンと言っていたが、実際のところ、近年のインターネット利用者はWebという蜘蛛の巣に絡めとられた死にかけの虫ではないだろうか。
2011-05-10 22:50:03最近はwebというより濁流というイメージ。皆そこから上手く情報を拾いたがっている。乗りこなすつもりで呑み込まれてる人もいる。
2011-05-11 00:05:36昨夜RTしたコレ http://goo.gl/qMPMM とそれについての感想 http://goo.gl/OiioD を掘り下げてみたい。テーマは、放言してしまえば「ネットを何に喩えるか:蜘蛛の巣メタファーは古過ぎる」だ。
2011-05-11 18:12:07ネットを蜘蛛の巣に喩えるメタファーは黎明期からあったし、ネットサーフ等と海に喩える捉え方も、今から見れば同じくらい古くからあった。メタファーは現実を規定し変化させる。結論としては、海メタファーがネットを変え、蜘蛛の巣モデルは崩れ去った。少し振り返ろう:
2011-05-11 18:13:41蜘蛛の巣モデルでは、ネットは無数のノード(HTML、BBS、チャットルームetc)とそれを繋ぐハイパーリンクの集合として理解されていた。そこではネットは静的で、ユーザがノードを動き回るイメージだった。ネットの進化は、ノードとリンクが増える事だと信じられていた。
2011-05-11 18:15:26でも頻繁にネットサーフする海派は、もっとネットライフを楽しく快適なものにする為に、ネットは動的で、ユーザは動かずに情報をキャッチできる逆のモデルを考えた。例を2つ。RSSとAPI。どちらもユーザがリンクを辿って移動する手間を劇的に減らした。リーダーやウィジェットを眺めるだけ。
2011-05-11 18:17:35それとは別軸で、SNS等のユーザの投稿を主なコンテンツとするサービスも流行った。はてブ、tmblr、twitter。これらが決定的に蜘蛛の巣モデルにトドメをさしたと言っていい。ノードの量は爆発的に増え、逆に1つのノードが持つ平均価値は激減した。僕が濁流と呼んだものだ。
2011-05-11 18:20:00毎朝交わされる「おはよう」「おはあり」のやりとりは、全てが個別にパーマリンクを持っているけれど、その瞬間、その当人達にしか価値は無い。そんなものがネットに大量に溢れた。こんなマトリクスを蜘蛛の巣モデルで捉えるのはバカげている(Web2.0なんて言葉もありましたが)。
2011-05-11 18:22:41ここまでが、蜘蛛の巣モデルは古いという話。次は、海モデルも古いという話。海ではなく河。或いはユーザ自身が縒り合わせる一本の綱。既にそういうモデルに、ネットはなっている(完了形)。
2011-05-11 18:24:54草薙素子少佐に反論する気はない。ネットは広大だ。途方もなく。でもユーザはより短い時間でより広い範囲から情報を集められるようになった。マッシュアップとか、そんな工夫で。だから相対的には、ネットは狭くなったんだ。僕らの視野が広がった事で。
2011-05-11 18:27:46仮についったーで「国籍、言語、宗教、職業、趣味がなるべく重複しない、つまりなるべく多様な人々」を五千人か一万人フォローしたとしよう。そこは本当にバラエティに富んな情報が凄いスピードで流れていく激流だ。人間の目ははそこからまともに情報を拾えない。
2011-05-11 18:30:04激流にフィルタをかけてみよう。URLを含んだtw。公式アカからの公式RT。それ以外は全部見えなくする、そんな乱暴なフィルタ。でも流れは随分穏やかになったはずだ。情報が流れる河。ここを眺める事は、ネット全体のかなりの割合を眺める事。広大なネットを鳥瞰するように。
2011-05-11 18:33:38河モデルと海モデルの決定的な差は、言うまでもなく時間という次元の重みだ。情報の持つ価値が一瞬で失われたり変わったりする以上、あらゆる情報はまず「これはいつ書かれた?」というメタ情報が重視される。下手したらコンテンツ以上に。新しい物ほど貴重だ。全て精読する時間なんて無いんだから。
2011-05-11 18:35:21「ネットを何に喩えるか:蜘蛛の巣メタファーは古過ぎる」は以上。他にも情報の投げ手と受け手の関係とか、これからのモデルとか語ってみたいけど、一旦締めます。連投失礼しました。
2011-05-11 18:36:43