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毛糸 @keito_oz
私が簿記代数と呼んでいる分野のテキスト 『Algebraic Models For Accounting Systems』 amzn.to/2XR6GD8 読むぞ! pic.twitter.com/pWxrZFCVDc
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毛糸 @keito_oz
複式簿記で表される企業の会計の状態を、ベクトルで表現する。 このベクトルは、勘定の数だけ次元をもち、全要素を足すと1になるという制約を設ける。この制約は貸借が一致するという複式簿記の性質に対応する。 このベクトルを、バランス・ベクトルとよぶ。
毛糸 @keito_oz
バランス・ベクトルはどのような数学的構造を持つべきか。 足し算引き算が出来るのは必須だ。 加法の結合法則、交換法則、零元の存在、逆元の存在を仮定する。 このとき、バランス・ベクトルからなる集合は、アーベル群となる。
毛糸 @keito_oz
数学的に扱いやすくするため、あえて乗法についても考える。 乗法の結合法則、交換法則、分配法則、単位元の存在を仮定すると、これは可換環というものになる。 会計システムを可換環として扱うとき、この中では足し算、引き算、掛け算ができる。
毛糸 @keito_oz
この段階では、会計システムの状態は、数値でなくとも構わない。会計「数値」というのは、可換環としての会計システムの一つの例に過ぎないことに注意。
毛糸 @keito_oz
会計システム、会計数値の正と負を考えられるようにするため、順序の概念を入れる。 線型順序(全順序)を入れることで、会計数値の比較ができるようになる。 単位元を持つ可換環で、任意の2要素について順序がつけられるようなものを、整域、順序域とよぶ。 整数、有理数、実数などは順序域。
毛糸 @keito_oz
会計数値は順序域の元、バランス・ベクトルは会計数値を勘定の数だけ並べたもの。 バランス・ベクトルは、単位ベクトルの線形和で書ける。 このような性質を持つ加群を、自由加群と呼ぶ。 会計システムの状態は、勘定数を次元にもつ自由加群である。
毛糸 @keito_oz
資産=負債+資本 という貸借対照表等式は、簿記3級で習いますね。 これを書き直して 資本-負債-資本=0 と表します。 さらに変形して (資本,-負債,-資本)(1,1,1)^T=0 となりますね。 この (資本,-負債,-資本) がバランス・ベクトルです。
毛糸 @keito_oz
正値の貸借ではなく、正負の列ベクトルと定義することで、仕訳や試算表は扱いやすくなります。 アイデアは簡単で、実務的にも既に使われている表現です。 複式簿記の代数的構造、というと仰々しいですが、机上の空論というわけではないのです。
毛糸 @keito_oz
誤植修正 資産=負債+資本 という貸借対照表等式は、簿記3級で習いますね。 これを書き直して 資産-負債-資本=0 と表します。 さらに変形して (資産,-負債,-資本)(1,1,1)^T=0 となりますね。 この (資産,-負債,-資本) がバランス・ベクトルです。
毛糸 @keito_oz
複式簿記がアーベル群だというのは1年くらい前に実務での気付きから私が「発見」したのですが、よくよく調べてみるとこのテキストのように既に論文として世に出ていて、若干ショックだったと同時に、 同じ発見をした仲間がいた! という感動を覚えましたね。
毛糸 @keito_oz
当初の発見は「行列簿記」に近い発想で、その後バランス・ベクトルという別の表現を発見しました。 しばらくしてこの本を発見し、バランス・ベクトルをベースとした自由加群論としての簿記を知り、自分が求めていたのはこれだ!!!と感動した思い出。
ヤマオカタスク @8map
例えば按分計算とかは、行列の計算で計算すると計算シート綺麗にまとまるので結構つかっている。 そのため仕訳とベクトルって相性良さそうだとは思っていたけど、そこ掘った本と興味持つ人いるのすげぇ twitter.com/keito_oz/statu…
毛糸 @keito_oz
複式簿記は、物理学における「連続の方程式」、つまり、なんの原因もなく物質が勝手に現れたりしない、という法則が適用可能だと考えてまして、これをベースに「簿記解析」が組み立てられないかが気になってます。 ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3…
毛糸 @keito_oz
按分計算=バランス・ベクトルの乗法規則 pic.twitter.com/gFq4NPsPAf
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毛糸 @keito_oz
ちなみになぜ私が複式簿記の「構造」なんか考え出したのかというと、 決算支援プロジェクトで、 ・日本基準と米国基準 ・連結と単体 ・基準変更前と後 ・期首と期末 という4次元で仕訳を考える必要があり、 こんなに複雑な状況なのに借方貸方で片付けられる簿記すごくない!? と感動したからです。
毛糸 @keito_oz
複式簿記が自由加群であることがわかるとなぜ嬉しいのか? それは、既にある別の自由加群を研究することで得られた結論が、複式簿記の世界でも使えるからです。 物事を抽象化・一般化することで、よく似た別の対象で得られている知見を輸入出来るのです。 これが数学的思考の大きな実益です。
毛糸 @keito_oz
ブラックが伊藤の公式を用いて導いた偏微分方程式を、ブラックは解けなかった。 ブラックはショールズに相談し、ショールズはこれが熱伝導方程式に帰着できると看破し、見事解いてみせた。 ブラック・ショールズ方程式が熱伝導方程式に変換でき、それが解けたのは、紛れもなく数学の力。
毛糸 @keito_oz
@blanknote T勘定にT勘定を加えたらT勘定になる、というのが「代数」の意味するところですから、きっとそのことを指した表現なんでしょうね。 この分野を研究して、またわかりやすく呟きますので、ご期待ください!
毛糸 @keito_oz
「複式簿記の拡張」というのはこれまた壮大な試みでありまして、日本人の公認会計士としてアメリカ会計学会の会長を務めた井尻雄士先生が取り組んでいらっしゃいました。 twitter.com/Hiroki_N_/stat…
blanco @amor_tizacion
毛糸先生に副教材としてご推薦頂いた下記ブラックショールズ本を通読後、『モンテカルロ法によるリアル・オプション分析』を再度読み進めると、(完全体得!とまではいかないのはブラショ本と同様だが)第4章「基本株価プロセスとブラックショールズモデル」が以前と段違いの理解度で読み解けました。 twitter.com/keito_oz/statu…
毛糸 @keito_oz
「複式簿記の拡張」を考える際にまず思い浮かべるのは、借方貸方に次ぐ第三の「方」ですが、これに関してはあまり詳しくなく、文献も読んだことがありません。 借方貸方の2方向のバランスを、3方向のバランスにする拡張は出来なくはないのでしょうが、意味付けが難しい気がします。
毛糸 @keito_oz
これを勝手に「方向的三式簿記」と呼ぶことにすると、多分、貸方借方ほにゃらら方の3方向にバランスする(3方向の重心が零点になる)と考えられそうですが、この第三の「方」が何を意味するのかは、ちょっとよくわからないですね。
毛糸 @keito_oz
他の視点から「複式簿記の拡張」を試みることはできないか。 井尻先生は、損益(PL)をBS項目の変化ととらえるところから、拡張を試みました。 BSの差分(極限の世界での微分)としてPLを定義することで、複式簿記は拡張できないか、と。
毛糸 @keito_oz
BSの微分概念としてPLがある。ならば、PLの微分概念を導入することで、複式簿記を拡張できるのでは? そうして考え出されたのが、「利速会計」と呼ばれる会計です。 「利速会計」入門―企業成長への新業績評価システム amzn.to/2IWAbzI
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コメント

緑川⋈だむ @Dam_midorikawa 2019年5月3日
つまり、B/SとP/Lに分ける前の試算表を一体的に取り扱うってことかな>三元表
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