宗教とアヘン ~オウム真理教の思い出~

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瀧本哲史bot @ttakimoto

マルクスが宗教家をアヘン商人に例えたのは、別に宗教家を叩きたかったのではなく、それらを必要とせざるを得ない人たちが生まれている社会構造自体を批判したかったところにある。実際、オウムの異常性がスポットライトを浴びるなかでここの幹部が抱えていた様々な問題は捨象されてしまった

2011-05-13 04:23:40
瀧本哲史bot @ttakimoto

寝たいのに眠れず、語りたいのに語れず、そんな夜なんだな

2011-05-13 03:38:02
瀧本哲史bot @ttakimoto

高校の同期がオウム真理教に高校生の時に入信して、そのまま、行方不明になってしまうと言うことがあった。サンデー毎日の反オウム特集のトップを飾って、いきなりびっくりという展開だった。

2011-05-13 03:42:02
瀧本哲史bot @ttakimoto

未成年の家出だから当然、親の監護権の絡みもあって、そのときに捜索願は48時間しないと受理されないとか(今はどうだろう)、人身保護法は結構使える法律だとかいろいろなことを短期間で学びましたね

2011-05-13 03:43:06
瀧本哲史bot @ttakimoto

その事件が起きた1年ほど前のこと、彼はとても仲の良い友人というわけではなかったのだけれども、私が当時選挙管理委員会をやっていて、彼がある選挙に立候補してた関係で、やりとりが増えた。成績もそこそこ良かったし、ちょっぴり目立ちたがり屋ではあったが、突然の立候補にちょっと驚いた

2011-05-13 03:46:30
瀧本哲史bot @ttakimoto

その選挙は実は特定のサークルの組織票でほぼ結果が決まる選挙だったので、冷静に考えればあまり良いオッズの勝負ではなく、実際、惨敗だった。ポスター破りとかもあったし、選管が彼の運動を守りきれなかったところもあって、ちょっと悔しかった

2011-05-13 03:48:52
瀧本哲史bot @ttakimoto

で、その落選という挫折があった後、ヨガ道場をフロントにオウムに関わるようになり、学校に雑誌をもって来たりもして、ちょっと変だなってかんじになった。勿論、彼の孤立は高まった。

2011-05-13 03:54:16
瀧本哲史bot @ttakimoto

そんなある日「瀧本はこういうのどう思う?」と聞かれて「私は信じないけどまあ信教の自由だね」って答えた記憶がある。当時、私も仏教典も聖書もイスラム教も見てたのでそのころのオウムの「ごった煮」は「教養ないなぁ」という印象だったから

2011-05-13 03:56:12
@kazemachiroman

@ttakimoto 一部では精緻な教義だという評価があったようですが、そうでもなかったんですね。

2011-05-13 03:57:41
瀧本哲史bot @ttakimoto

@kazemachiroman 初期はいろんな宗教のごった煮で、ホーリーネームがギリシャ神話から取られてたり適当だった。途中から古代仏教を研究していると言うことになって、ホーリーネームも仏教系に統一という布告が出た。それと平行して高学歴幹部がもっともらしいものをでっち上げた

2011-05-13 04:00:07
@kazemachiroman

@ttakimoto なるほど。島田なんちゃら氏や中沢なんちゃら氏が(ry ということもあったようですが……中学生のときにホーリーネームを覚えることが流行りました。

2011-05-13 04:01:45
瀧本哲史bot @ttakimoto

@kazemachiroman まあ、理系のそこそこ優秀な人と、その手の研究者では、素材が、うわ、なにをするくぁwせdrftgyふじこlp

2011-05-13 04:02:30
瀧本哲史bot @ttakimoto

で、逆に彼に「君は何で選挙に出たり、”修行”を始めたり、何が動機なの」ってきいたら、「親の言いなりで勉強をしているのが嫌になった。だから違う事を達成したい。でも親の言うことを聞かないと大変なことになるんだ」といって(以下略)

2011-05-13 04:06:24
瀧本哲史bot @ttakimoto

「大学受験とかどうするの」と聞くと「修行に専念しやすいから卒業が楽な早稲田の法学部にしようと」(その後私が早稲田の法学部を進路から外したのは言うまでもないw)

2011-05-13 04:09:44
瀧本哲史bot @ttakimoto

マルクスが宗教家をアヘン商人に例えたのは、別に宗教家を叩きたかったのではなく、それらを必要とせざるを得ない人たちが生まれている社会構造自体を批判したかったところにある。実際、オウムの異常性がスポットライトを浴びるなかでここの幹部が抱えていた様々な問題は捨象されてしまった

2011-05-13 04:23:40
瀧本哲史bot @ttakimoto

なので、宮台とは問題関心が異なるけど、個人の本来的なコミュニティからの疎外があれば、それを糾合する別の集団が出来る可能性はあって、ネットはそれを促進する可能性も秘めていると思ったりする。「大文字の物語」を語っている人は単に個人の問題から逃げていることもある。

2011-05-13 04:27:14
瀧本哲史bot @ttakimoto

まっとうな人に愛され、必要とされると言うことは多分とても大切なことで、実は社会構造とか思想とか政治運動とかは、その代替物を提供することで、そう言う人たちを上手く搾取していることもある。

2011-05-13 04:30:22
瀧本哲史bot @ttakimoto

「あのとき、何か私に出来たのではないか」と、思うこともあったのだけれども、誰かを簡単に「救える」なんて思うこと自体が、それ自体、別のカルトの始まりだと気づくぐらいの謙虚さは、「上から目線ですが、何か」と思う私でも持ち合わせている

2011-05-13 04:38:50
瀧本哲史bot @ttakimoto

ちょっと、上手にかけなかったけど、なぜか眠れなくて、今晩になって、この話を書けたのは、きっと偶然じゃなかったんだとそう思って筆を置くことにします

2011-05-13 04:31:50
瀧本哲史bot @ttakimoto

あ、ちなみに彼は多分ちゃんと社会に復帰していると思う。幸い、犯罪行為には何も関与してなかったんだ

2011-05-13 03:50:41