のりまき文庫

TLにきまぐれ投下した140文字SS+短歌収納庫。APH二次創作(腐)中心・オリジナルも。 とあるバンドの俺得ナマモノSSはこちら⇒別冊のりまき文庫http://togetter.com/li/109808
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立波+α】 立波/立波/立波/米→立波/立波1・2/立波+普

2010-05-06 12:03:35
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朝焼けが、隣りに眠る君の顔を照らす。白い肌もブロンドも長い睫毛も、そのすべてがキラキラと輝いて綺麗。…黙っていれば可愛いのに。くすりと笑って、瞼にキスを落として。起こさないようにそっとキッチンに向かう。今日はとびきり甘いサコティスを作ろう。君のとっておきの笑顔が見たいから。

2009-11-16 00:22:31
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どんなに叫んでも、どんなに目を凝らしても、もうここにいないってことは事実なのに。夢で遭うその姿があまりに自然だから、朝目が覚めると家中探し回ってしまうんだ。情けなく半べそかいて、こんな顔見られたらきっと思い切り馬鹿にされるんだろう。構わないよ、それでも。ここにいてくれるのなら。

2009-11-16 23:31:11
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風が奏でる旋律に乗せて麦穂が踊るポロネーズ。時折変調するそれをごろんと仰ぎ見れば、紺碧の空に泳ぐ雲と降り注ぐ非難の声。風がうるさくて聞こえんしー、へぇそれは残念。「Kocham Cie…これも聞こえてないんでしょ?」「き、聞こえんし!」熱い頬を撫でる彼は風のように優しく意地悪だ。

2010-01-30 12:19:03
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「俺からの祝福じゃ不満かい?」慌てた顔で首を横に振る。「そんなことないです!こんな盛大に祝っていただいて、幸せです」柔らかな笑顔の裏に見え隠れするのは…もちろん分かってる。でももし誰か一人の英雄になれと言われたら、俺は迷わず君を選ぶよ。正義の為なら略奪すら厭わない、悪の英雄にね。

2010-02-16 23:42:34
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気だるい体を湯気が包む。気合を入れて浴びたシャワーは案の定出来たばかりの背中の傷を突き刺した。古い傷痕を消すように付けられる新たな傷は癒える間もなく次々と増えていく。それは苦痛ではなく厳かで神聖な儀式のようで、あるいは彼が下すささやかな罰のようで、いつもそれを甘んじて受け入れた。

2010-03-08 23:51:06
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シャワーを頭から浴びながらぼんやりしていると、背中を睨むように凝視していた彼の指がついとそれをなぞった。痛みと驚きで振り返るとそのまま壁に押しつけられる。冷たいタイルが沁みたが何も言わなかった、悪いのは俺だから。ごめん。同時に零れた言葉はシャワーに流され二人分の涙だけが残された。

2010-03-08 23:51:58
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青々と茂った緑の匂いがした。ふいに昔を思い出す。馬に乗り草原を駆け抜け水辺で愛を確かめあったりなんて、今にして思えば赤面ものだけど。―「ゲ!何しに来たし!またボコられたいん?」「俺様の話を聞け!お前の相棒から伝言預かってきた」「え…」―今はまだ融けぬ万年雪いつか草原となれ碧の炎で

2010-05-03 22:58:59
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西ロマ+α】 西ロマ/西ロマ/おまけ悪友/西ちびロマ/白→西ロマ/西ロマ

2010-04-10 01:09:44
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青い空、青い海、陽気な歌声と、照りつける太陽。散らされた花弁一つ一つに意味を与える無意味な作業。情熱的な舞、うまいトマト。その全ては彼で、彼はその全てではない。つまり、だから。どんなに与えられても満ち足りない卑しい心を潤すのもまた彼だから、今日も帰りを待つ。ただ意味を得るために。

2009-12-21 21:30:16
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潤んだ眼にだらしなく口元を弛めた自分が映る。もうどちらが仕掛けたのかも分からない。しかし今この瞳に煽られているのは間違いなく自分で、散らばる花弁は増える一方だ。どんだけ求めても与えてもまだ足りん。俺ばっか余裕ないみたいで親分かっこ悪いわ。けどもう戻れへんしやめへんよ?堪忍してな。

2009-12-22 00:22:20
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仏「なぁトーニョー・・・会議の前の日くらい自重しようよ、せめてさぁ」西「え?何があかんのん?」仏「分かんない!?痕見えちゃってんじゃんロヴィちゃん!」西「あーほんまやぁ気づかんかったわぁ☆」仏「おまえねぇ・・・」普「マシューどうしたんだよ!首んとこ赤くなってんぞ!」仏西「・・・」

2009-12-22 00:32:27
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引っ掻いても噛みついても蹴り飛ばしても頭突きしても、大好きだと笑う碧の眼。「もう何で懐いてくれへんの?」懐いた途端やっぱり飽きたと言れたら?言わない保証がどこにある?必要とされないのはいつものことで、本音を隠すのが得意技。固く閉ざした心の中まで見透かされそうなあの眼が、怖いんだ。

2010-01-28 00:06:53
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誕生日おめっとぉ!親分大好き!ハグをして一瞬隣を見れば不機嫌な目を逸らす。嬉しいわぁ俺も大好きやで!でもどれだけたくさんのキスを頬に受けても彼には敵うはずもない。お…俺の事は!しまったという顔で慌てる彼に優しく微笑んで、愛してんで?あの目に映る事が許されているのは、彼だけなのだ。

2010-02-12 23:37:25
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なぁしたって?笑いかければ湯気が出そうな完熟トマト。ベルトを外す震える手、涙を湛えたオリーブの瞳、大人になりきる前のそれを怖々扱えばすぐに蕩ける脳髄。いつもどんなこと考えながらしてるん?言うてみて?耳元で囁けば震えた声で、「お、まえ、の…」よくできました。ご褒美あげなあかんなぁ?

2010-02-18 11:22:17
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露普+α】 露/露+普/露普短歌/露普/露/独→普短歌/普→独/露→普/露普

2010-04-10 01:09:24
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真っ白な大地、真っ白な空。視界すべてを白に覆われる世界に、ぽたり、紅。ご覧ほらこんなにも綺麗。紅い紅い世界に君と僕、それだけで眩しいくらい鮮やかに輝きだす。大っ嫌いないじめっこはみーんなさよなら。だからもうどこにも行かないでね?ずーっとずーっと僕の傍にいるんだよ。…ねぇ、返事は?

2009-12-30 23:35:06
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ちょっと視線を落として歩くのは昔からの癖だから、地面に伸びる影に気付くのは早かった。顔を上げなくとも分かるそれによぉと挨拶すれば、いつもの笑顔が覗きこむ。お誕生日なのに暗いね、さぁて誰のせいだろうな。歩き去ろうとしたその時、黄色い雪が舞った。またいつでも家においで、冗談じゃねえ。

2010-01-18 16:29:38
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愛してた過去形で言う紅い目を隠して首輪の跡は消せない/砂の城一瞬で落つ絆見て我が手の中に灰すら遺らず/雪原に残る足跡なぞり行けば残り香感じそっと目閉じる/今だけはこの身の上に降る白よそのまま消して僕も世界も

2010-01-26 12:13:28
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それが終わるといつも小さくごめんねと呟いたきりこちらに背を向けてしまう。紫煙が天井に昇っては消えるのを見届けて俺も背を向け目を閉じる、僅かに背骨を寄せて。背中合わせで伝わる温度は脊髄を通って脳に浸み込む。夜明けまであと少し、融けた脳ミソで考えるのはまた次の夜が訪れることばかりだ。

2010-01-27 00:55:05
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君は僕に何もしてくれなくていい。声も視線も温度もいらない、そこに居てくれればいい。ねぇいらないって言ってるでしょ、なのに何で僕に全部くれようとするの。僕の両手はそれを受け取る前に粉々に砕いてしまうのに。泣きながら欠片を集めてみても元には戻らない。それならいっそ君の手で僕を壊して。

2010-02-25 23:34:08
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春告げるカスターニエンの花の香と言えぬ想いよ壁越えてゆけ #bl_tanka

2010-03-06 00:54:24
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長い冬もようやくこの退屈な国から出て行く気になったらしい。薄い布団と毛布に縮こまる最悪な朝とも、選びようのない最悪なセーターともこれでお別れだ。窓を開けると春を知らせるカスターニエンの花の香りが、あの壁を越えて。呟いた名前に弟以上の意味を持たせる程度には、俺の神経もやられている。

2010-03-06 01:21:43
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雑音と共に耳に流れ込むのは彼の日常。ベッドを軋ませて起きる音、伸びをする変な声、建付けの悪い窓を開ける音、いつも通りの行動。もう春か、ふと呟いた声にハッとしてつまみを回すと、沈黙ののち囁くように発せられたのは彼の弟の名。見張りを増やさないとね、僕は微笑む。早くここに来ないかなぁ。

2010-03-07 01:30:58
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血、埃、灰、死…昔の君はそんな匂いがした。今は違う。抱き締めてその首筋に顔を埋めれば、「良い匂いだぁ?」「うん、お日様みたいな匂いがする。だから僕、君から離れられないんだ」しばし沈黙。「当然だ、こっちだって向日葵を振り向かせるのに必死だからな」ずるい笑み。でも太陽なしには、僕は。

2010-04-06 23:43:16
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