そろそろ暑い季節だし熱中症対策の基本を学ぼう

水分しっかりとりましょうね
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西川 匠 Takumi Nishikawa @physio_tennis
【熱中症対策のための水分補給】 熱中症の予防は「水分補給が大事」と多くの方に知られていますが、それでも毎年多くの方が熱中症にかかっています。 本コラムでは熱中症を予防するための水分補給の基本原則と、それを現場で応用した様々な例を紹介します。 長いですが、最後までお付き合い下さい↓
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本コラムの目次です。 ・熱中症とはどんな状態か ・水分補給の基本原則 ・現場での失敗例と成功例 ・まとめ 教科書的な内容を簡単に解説したのち、その内容を現場で行なって得た知見を中心にお話しします。
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【熱中症とは】 ここはサクッと説明します。 熱中症は「体から水分が抜けていくことで生じる様々な症状」を総括した呼び名です。 主に3つに分けられ、 ・熱痙攣 ・熱疲労 ・熱射病 とそれぞれ呼ばれます。 症状はそれぞれ異なりますが、水分と塩分が体外に出ていることが共通したポイントです。 pic.twitter.com/R7aQczjeHj
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つまり、熱中症を防ぐには「水分」と同時に「塩分」の補給を考える必要があります。 水だけでなくスポーツドリンクや塩タブレットの併用が推奨されるのも、ここからきています。
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ただ後述しますが、市販のスポーツドリンクは糖質が多すぎるとしばしば言われます。 糖質は言わずもなが必要な栄養素ですが、甘すぎる飲料は注意ですね。 これは後で解説します。
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次に、体内の水分量と脱水症状の関係を。 体内の水分が抜けて行くと症状が出るのですが、本来の体重を100%とした時、 1%:少し喉が乾く 2%:めちゃ喉乾く 3%:パフォーマンスが低下する(熱中症のリスク高 4%:明らかに症状が出てくる と言われます。 熱中症リスクのボーダーラインは3%です。 pic.twitter.com/dobT3axr1G
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これは割と現場でも正しいと思っていて、「めっちゃ喉乾いた!」と選手が言ってる時は体重が1.5%くらい(60Kgなら約1kg)減っていることが多いです。 またこれは僕らが思うよりすぐに起こるもので、僕が現場で測った時は、気温32℃の炎天下だと約10分水分を取らないだけで上記まで達していました。
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話を戻すと、予防のためには水分補給が思っている以上に必要で、「塩分」そして「糖質」も熱中症予防に欠かせないもの、ということになります。 なお熱中症について詳しく知りたい方は、スポーツドクターのよせやんさん(@sports_doctor93 )のブログの記事がオススメです。 sports-doctor93.com/coutermeasure-…
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【水分補給の基本原則】 本題に入ります。 水分補給にはいくつか原則があるのですが、まず大切なのは 「一度の水分補給で吸収されるのは、約250mlまで」 ということです。 つまり、がぶ飲みではなくこまめな水分補給が原則ということになります。
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一方で、真夏にスポーツしていると、多くの人は5分ほどで(喉が渇いた)と感じるはずです。 つまり真夏の炎天下であれば、たった5分の運動で体重の1%の水分が抜ける可能性があることを意味します。 これらを踏まえると、「喉が乾く前に、こまめに水分補給する」が基本原則となります。
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ですが、実際スポーツをしていると常にそれができるわけではなく、また仮に徹底していたとしても、『(真夏の)運動中は、補給する水分量は出ていく水分量に勝てない』と言われます。 つまり真夏の炎天下でスポーツしている間は、すべての人が軽い脱水状態になっているということになります。
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では、どうすれば脱水状態を予防できるのか? 答えは、「運動の前にあらかじめ水分を補給しておく」「運動後に失った水分を補足する」ということになります。 次の章で詳しく書きますが、基本的に僕は「運動してない時間」のコンディションや水分補給が大事と考えています。
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教科書的にも、運動前後の水分補給は大事と言われ、その具体量も示されています。 NSCAの資料から抜粋すると、 ・運動前、体重1kgにつき5~7ml摂っておく(体重60kgなら300~420ml) ・運動後、体重0.45kgの減少につき600ml~700ml補給する(体重60kg→53.3kgなら、1ℓ補給) といった具合です。
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ただ個人的には、運動量で大きく目安量が異なると思っていて、レクリエーションで1〜2時間程度なら教科書通りでOK、競技レベルで半日や一日中ぶっ続けでやるなら教科書の目安は少し甘く、最低運動前の水分補給は「体重1kgあたり10~12ml」は必要かと。 もちろん、がぶ飲みでなくこまめにが原則です。
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運動後の水分補給については、「こんなに摂れるかアホ!」という意見も多いかと思います。 確かにその通りで、ここで大切な視点を一つ加えると、 『食事も水分補給に大いに役立つ』ということです。 例えば、ピザは50%が水分で、スープは90%以上が水分です。 pic.twitter.com/bxD81inxtB
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これは運動前や休憩中にも言えることで、水やスポドリを摂っていても、ご飯を食べてない人は水分補給が事実上追いついていない状態になります。 夏場は食欲が減る人も多いですが、うどんなど食べやすく水分の多いものを選ぶのがベターかと。 一般的に脂質が少ない食べ物は、比較的水分が多めです。
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で、「体重の●%〜」をどうモニタリングするか?は意外とシンプルで、現場に体重計を持っていって、運動前後に計ります。 これは『運動前後の体重変化は、水分量の変化を表す』という知見に基づいています。 安いのは1000円くらいで買えるので、割り勘して現場に一つ置いておくといいですね。 pic.twitter.com/UE59uE0A3H
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ちなみに体重測定には、いくつか注意点があります。 ・体重計はアナログでなくデジタルを使う ・運動後は上の服を着替えること(汗を吸っているため) ・帽子や小物は持たずに測ること などです。信じられませんが、ジュニアとかだと放っておくと水筒持ったまま測ったりしてるので注意です笑
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【現場での失敗例と成功例】 さてここからは、僕の実際に現場で上記の基本原則にのっとり経験した、様々な成功例・失敗例を紹介します。 先に紹介した基本原則は割と筋が通ったものですが、いざ現場でやってみると色んな問題が出てくるものなので、対応策も含めてお伝えしますね。
西川 匠 Takumi Nishikawa @physio_tennis
まず、体重測定について。 これは突っ込み所満載なのですが、 ・炎天下にやられ体重計が壊れた ・壊れなくてもバグって正しい数値が出ない ・ジュニアが服着替えず測る ・あまつさえ用具持ったまま測る ・数値忘れる みたいなイージーミスがあり、現場で定着するのに約1ヶ月かかりました笑
西川 匠 Takumi Nishikawa @physio_tennis
1ヶ月思考錯誤してると夏が過ぎてしまうので(笑)、サクッと対策しておきましょう。 ・体重計は極力、直射日光に晒さない ・(特にジュニアは)やり方覚えるまで測定には付き添う ・数値はすぐにメモる(特に練習前の数値は忘れやすい) など、少し工夫すれば対策できますが意外と最初は苦戦します笑
西川 匠 Takumi Nishikawa @physio_tennis
次に、水分補給について。 こまめに水分補給は大事ですが、中には飲みすぎてしまう人もいます。 特に練習中の水分補給が過度な例はとても多く、「飲み過ぎて動けない」「糖質の取り過ぎで疲れやすくなった」などの失敗を経験しました。
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ここから学んだのは、 ・こまめであっても、吸収しきれない量を摂ってしまうとパフォーマンスが落ちる ・一般的なスポーツドリンクは水分と塩分は適量なものの、糖質が多過ぎるため疲れやすくなる ということでした。
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色々と試行錯誤を重ねた結果、 ・水分補給の間隔は10分くらいあける ・スポドリは1/2に薄める というやり方が、多くの選手にとって最もベターのようでした。 特に夏場疲れやすい方は、スポドリの濃度が高すぎる可能性もありますから、水で少し割った上で氷を入れて飲むと改善するかもしれません。
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次に、気をつけていても熱中症になってしまった例について。 こうした水分補給行うと予防できる選手は増えるものの、それでも熱中症になってしまう選手もいました。 それらの選手に少し細かくリサーチした結果見えてきたのは、「体のコンディション」と「食事量」でした。
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コメント

伍長 @gotyou_H 2019年5月11日
スポドリを水で薄めるのはメーカー(大塚製薬)サイドからはやめてって言われてるけど、そういう感じで「どれ」なのかをはっきりさせた方が良いんじゃないかな。