怪談百景 第四夜 - 『怪談お題ったー』（二種類アリ）のお題で140字の恐怖を描く -

神沼三平太🐈‍⬛🐈 @3peta

小学校時分、成績の悪いPという奴がいた。Pは通信簿をもらうと、見もせずに鞄に隠した。それを目敏く見つけた苛めっ子が、帰り道で通信簿を取り上げ、笑い者にした。倒れたPは、そのまま横にあった空のプールに、黒いものを吐き出した。それはえづくPの口から溢れ続け、プール全体を漆黒に染めた。

@Fuyubachi2001

@ts_p 【怪談百景】 へ投下します。タイトルは「幽棲」、PN「中野冬蜂」で。→ @Fuyubachi2001 さんは「書斎」で登場人物が「押さえつける」、「煙」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/94450 #tknk

@Fuyubachi2001

@ts_p 「押し花を作っておりまする」と庵主は言う。書架は乱れ、床に積み上げられた本の山には、ひとつひとつに香炉が置かれ穏やかな煙を上げている。だが挟まれているのは彼女自身の耳や指、抉った目玉に削いだ鼻なのだ。煩悩という花を自ら切り取り押さえつけ、女は包帯の奥で鬼となる。

氷原公魚@竹の子書房北海道支社勤務 @Wakasagi_H

@ts_p 【怪談百景】 氷原公魚さんは「ラーメン屋」で 登場人物が「祟る」、「納豆」という単語を使った怪談を考えてください。 http://t.co/7WQkNR4 #kaidan_odai_jyo タイトルは「発酵少女」。 #tknk

氷原公魚@竹の子書房北海道支社勤務 @Wakasagi_H

@ts_p 東北地方の或るラーメン屋。掃除が不十分で、店内は油汚れがひどい。文句を言うと、どこからか「…祟る」と声が聞こえた。蓑を被った少女が私の背後にいる。少女の腐った身体からは沁み出た脂が糸をひき、まるで藁苞納豆だ。「娘を…幸せにできませんでね」と、店主がつぶやく。#tknk

順兄 @kjun23

@ts_p 【怪談百景】 kjun23さんは「歩道橋」で 登場人物が「返事する」、「肩凝り」という単語を使った怪談を考えてください。 http://bit.ly/j2TZTE #kaidan_odai_jyo タイトルは「肩凝り」。 #tknk

順兄 @kjun23

@ts_p ここ最近肩凝りが酷い。湿布を貼ると少しはマシになるが、首から肩に掛けて鉄板でも入ってる感じ。整体にでも言った方が良いかなぁって独り言を呟くと、無駄だよって返事がする。誰？と思って辺りを見回すと、何時も渡る歩道橋の影に、ひっそり備えてある花を見つけた。 #tknk

悠&よぴー @yuuandyoppy

@ts_p 【怪談百景】 悠＆よぴーさんは「プラットホーム」で 登場人物が「引きちぎる」、「包帯」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/94450 #kaidan_odai #tknk タイトル『死への手綱』

悠&よぴー @yuuandyoppy

@ts_p 死のうと思った。右手に包帯を巻いている少女が目の前にいた。怯えた目をした彼女は、電車がホームに入る瞬間、僕の視界から消えた。今、僕の右手には包帯が巻かれている。それはホームの下へ続いている。引きちぎってもまた再生される。死にたくない。少女も僕と同じだったのだろう。

端座サト@書座しゅっぱん @sasacat

@ts_p　【修正版】端座サトさんは「台所」で 登場人物が「祟る」、「オークション」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/114254 #kaidan_odai_jyo　題名は「祟りの茶碗」 #tknk

端座サト@書座しゅっぱん @sasacat

オークションのサイトに出品した茶碗の落札額を確認してほくそえむ。いいぞ、何せ元はタダの品だ。忍び込んだ廃屋の台所で見つけた茶碗。珍品の予感は正解だったようだ。問題は落札者に送るまで生きていられるかどうかだけ。腐臭がする体。動かない両足。抜ける髪。やれやれ、祟りの茶碗だったか。

ぴぺっと！/紫杏 @messpipette

@ts_p ぴぺっと！さんは「山小屋」で 登場人物が「突き抜ける」、「耳かき」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/114254 #kaidan_odai_jyo #tknk タイトルは「精霊の囁き」で。予約分投下です。

ぴぺっと！/紫杏 @messpipette

(ねぇ、あそぼ？) 「あぁ、またか。」 山小屋の主人が呟く。足元には登山客の死体。耳掻きが鼓膜を突き抜け、深々と刺さっている。 (ねぇ、あそぼ？) 「昨夜は三人か。聞きたくなけりゃ耳栓でもすりゃいいのに。ま、お陰で食料には困らんがね。」 主人の手には大きな包丁が握られていた。

ひょーじ @s_hyouma

@ts_p s_hyoumaさんは「オフィス」で 登場人物が「転がる」、「マヨネーズ」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/114254 #kaidan_odai_jyo タイトルは「だって場所がない」で。 #tknk

ひょーじ @s_hyouma

一息入れようとオフィスの冷蔵庫を開けると、マヨネーズの容器が転がり落ちた。続けてコーヒーミルク、粉チーズ。拾い上げ、元の場所に戻そうと庫内に目をやったが収まる場所がない。そこには誰かの手首が居座っていて、ケチャップのような何かを垂らしながら手近な容器を次々と床に投げ捨てていた。

サデスパー堀野（サデさん） @aniz0213

@ts_p 【怪談百景】aniz0213さんは「自室」で 登場人物が「訪問する」、「ピアノ」という単語を使った怪談を考えてください。 http://shindanmaker.com/114254 #kaidan_odai_jyo うーん、タイトルは「終わらない」とか？ #tknk

サデスパー堀野（サデさん） @aniz0213

@ts_p 深夜。自室で寝ていると、ありもせぬピアノの音が響き、俺は金縛りに遭った。狂気の旋律に誘われるように、黒い人の塊が次々と訪れる。そして彼らは不気味に嗤い、猟奇歌を歌い始めた。「どこで襲おか、凶器はどれか、どやって殺せば悲惨かな」まただ。今日、俺はどんな風に殺されるんだ。