「反緊縮経済政策Q&A」Q13 いずれ金利が上がって国債価格が下がると、日銀や銀行の持っている資産の価値が下がって、バランスシートが悪化するのではないですか? A13 金利が上がるのは景気が回復した証拠なので、その時には日銀や民間銀行の業績はむしろ改善します。
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Q13 いずれ金利が上がって国債価格が下がると、日銀や銀行の持っている資産の価値が下がって、バランスシートが悪化するのではないですか? A13 金利が上がるのは景気が回復した証拠なので、その時には日銀や民間銀行の業績はむしろ改善します。 「反緊縮経済政策Q&Aver.1」rosemark.jp/2019/02/18/01-…
2019-05-05 19:03:29長い目で見れば、景気がよくなって金利が上がると、民間銀行や日銀は国債保有や貸し付けによって、利益を上げることができるようになります。今は低い金利で貸し付けているので利益が出せていないのが、より高い金利で貸せるようになるのですから。
2019-05-05 21:05:20。また、現在の日銀の会計手続きでは、金利が上がった時にこそ、日銀には貨幣発行益(シニョレッジ)が生まれ、国庫納付金が増えることになります。
2019-05-05 21:05:41ですから、ご指摘の問題は、一時的なものです。つまり過去に国債を買ってしまった人が、ごく一時的に値下がり損(キャピタルロス)をこうむるという問題です。しかし、その影響は限定的ですし、経済全体で考えればゼロサムです。誰かが損をする一方で、誰かが同じ額のトクをするのです。
2019-05-05 21:06:01そもそも国債は満期まで持っていたら、その額面に書いてある金額のおカネを必ず国からもらえます。民間の銀行は普通、満期になる前に途中で国債を売ったりはしませんので、大損することはありません。
2019-05-05 21:06:21ですから民間の銀行は、帳簿に国債保有額を計上するときに、時価ではなく、額面の金額を書いていいことになっています。ですからバランスシートが悪化することはありません。
2019-05-05 21:06:37日銀も同様に、帳簿に国債の金額を書くときに、時価ではなく額面の金額を書いていいことになっています。だからバランスシートが悪化することはありません。
2019-05-05 21:07:06日銀にとっての問題は、国債が安くなったときに売りオペすることによる損失のことでしょうが、それとて、結果的に日銀の利益が減って、政府に納める「国庫納付金」が一時的に減るだけのことです。
2019-05-05 21:07:44金利がプラスになれば、その後になれば、日銀は安く国債を買い入れて、額面額が償還されるまで保有するので必ず利益を出すことができるようになります。
2019-05-05 21:07:55経済全体で考えれば、金利が上昇する時期の、上昇前と比べた損得はゼロサムです。仮に、国債を安く手放して損をする銀行があれば、それを安く買って満期まで保有して利益をあげる銀行もあるはずです。それは日銀かもしれません。
2019-05-05 21:08:13「そもそも論」を言えば、日銀のバランスシートが悪化しても、それ自体でもって日銀が倒産するとか、インフレが進むなどの弊害が出るわけではありません。
2019-05-05 21:08:42政府が政府紙幣か超高額硬貨を発行して、日銀に資本注入すればいいだけの話です。これは「資本」ですので、日銀が決して倒産しない以上、これらのものが外に出ることはありません。
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