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ダークニンジャ・リターンズ #3

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」 #2 「ダークニンジャ・リターンズ」#3
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タタミに這いつくばり、致死性の麻痺毒に耐えるニンジャスレイヤー。彼のことなどもはや眼中にないかのように会話を続けるダークニンジャ、マスター・クレイン、マスター・トータス。その声が断片となって聞こえてくる……。
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「三種の神器を探すのです、ダークニンジャ=サン。ひとつでも手に出来れば」……「私は過去を見ました。それにはベッピンと同じ金属が」……「三種の神器?ソード、ジュエル、ミラーか?」……「いいえ、それは捏造された歴史」……「真の三種の神器とは」……「メンポ、ヌンチャク、ブレーサー」……
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「キョート」……「ザイバツ」………………「サンダーフォージ=サン」……「ベッピン」………………「ショーグン・オーヴァーロード」………………「カツ・ワンソー」……「ハイク」………………「ガイオン」……「カマユデ」…………
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…………「…………ヌンジャ…………」…………
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ニンジャスレイヤーの意識が薄らいでゆく……視界の先に、うっすらとサンズ・リヴァーが見え始める。サンズ・リヴァーの船を待つ川原では、ホタルじみた青い光を放つススキが揺れていた。うつぶせに倒れるニンジャスレイヤーは、ススキの穂がメンポをくすぐるのを微かに感じた。
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チリン、チリンと鈴の音。どこからかネンブツの声。舟が近いのか。異様なほど大きな満月から、心地良い光が注がれる。ああ、まるでフートンの中にいるようだ。
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「ニンジャスレイヤー=サン、今はまだその時ではない」不意に、編み笠を被り、真っ白なハカマとジュー・ウェアを身に付けた老人が現れ、這いつくばるフジキドの前にアグラをかいた。笠の陰になり、老人の顔は判別しがたい。だが、その声には懐かしさがあった。
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「ドラゴン=センセイ……」フジキドは血の涙を流した。同時に、自分の慢心を呪った。己は孤立無援だなどと、どの口が言ったのか。何たる未熟か。 「言葉は要らぬ。フーリンカザン。チャドー。そしてフーリンカザン」それだけ言い残し、老人の亡霊……あるいはニューロンの残留ノイズ……は消失した。
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フジキドは、今何をなすべきなのか、全てを悟った。彼は静かに目を閉じ、空気を吸った。全身がただ、呼吸と化学反応のためだけに存在するマシナリーのように純化されてゆく。オーガニック・タタミの香りが鼻腔に忍び込む。完全なるチャドーの呼吸だ。「……スゥーッ!ハァーッ!スゥーッ!ハァーッ!」
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一方、三者の密議はいよいよ結論に達そうとしていた。「……駄目だ、やはり今はキョートには行けぬ。ソウカイヤとザイバツの外交問題に発展するだろう。それに、俺にはまだラオモト=サンから与えられた任務が……」「ダークニンジャ=サン、私は未来を見ました。その心配はもはや不要なのです」
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「あのような俗悪な支配欲にまみれた男が、本当にあなたの君主にふさわしいでしょうか?ニンジャソウルを宿したる刃、妖刀ベッピンの所持者となる定めを背負った暗き英雄にふさわしい主でしょうか?」マスター・クレインは、壁のディスプレイを指し示す。いつの間にか放送が始まっていたようだ。
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「ドーモ、ミッドナイト・オイランニュースの時間です」蛍光グリーンの刺激的な髪を持つオイランリポーターが、競泳ボディスーツめいたPVCコスチュームを着て姿を現す。目元はクールなサイバーサングラスに隠され、液晶面には提供各社の社名とスローガンが赤いLEDとなって右から左へ流れていた。
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レポーターはバイオLAN端子にジャックインする仕草をとる。3D技術で作り出された3000畳の広大な茶室にダイヴ。タタミ、ショドー、いけす、岩、そして漆塗りの椅子が2つ。もちろん、これはTV的な演出だ。ブルースクリーンとリアルタイム3D描画を使った、高度なSFXテクノロジーである。
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レポーターが2つの椅子の前に奥ゆかしく正座してドゲザすると、極小の010101010101がたくさん現れてらせんを巻き始めた。左の椅子のところに出現した010101010101は、次第に白いアルマーニを着た男を形作る。「ドーモ、ラオモト=カンです」
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右の椅子には、紫色の上等な法衣を着て金縁サイバーサングラスをかけたボンズが出現した。「ドーモ、カスミガセキ教区のアークボンズ、タダオです」。実際のラオモトがトコロザワ・ピラーにいるのと同様、タダオもまた自らのジンジャ・カテドラル内にあるスタジオのグリーンスクリーン前にいるわけだ。
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「ドーモ、本日はお忙しい中、大変恐れ入ります」正座の状態から顔を上げたオイランレポーターは、視聴者にその艶めかしい尻を向けたまま、マイクを持って質問を開始した。「本日付でラオモト=サンをブディズムの名誉聖人に認定されたとのことですが、今回のネオサイタマ市長選挙との関係は?」
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「ムハハハハ、全くありません」ラオモトは笑いながらキューバ産の葉巻を吹かした。「時期が偶然重なっただけのことです」。TV画面の右下には、ジンジャ・カテドラル内に新たに追加された、聖ラオモトのマンダラ・ステンドグラスの最新映像がカットインしてきていた。
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「ラオモト=サンの仰るとおり以前から決まっていたことです」とタダオ大僧正「常日頃からの彼の貧民救済活動などを評価してのことです」。これを聞き、ラオモトは肘掛け部分に隠したボタンを何回か叩いた。キャバァーン!キャバァーン!キャバァーン!小さな電子音がアークボンズのイヤホンに流れる!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
タダオ大僧正の口元が微かに緩む。サイバーサングラスで隠された細い目は、より一層細まっていたことだろう。内側の液晶面には赤い数字が並び、ラオモトがボタンを叩くたびにその数字が跳ね上がってゆく。これはタダオの預金口座だ。ボタンが叩かれるたびに数千万単位のマネーが振り込まれているのだ!
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「ラオモト=サンはほとんどブッダに近い」タダオのさらなるリップサービス「以前、匿名でネオサイタマ市内の孤児院や養護施設に寄付があったが、あれも実は…」「ムハハハハ、実はワシなのです」キャバァーン!キャバァーン!さらに2千万円!タダオはサイバーサングラスの奥で満面の笑みを浮かべる!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ナムアミダブツ!こうした汚い裏金工作は高度に隠蔽されており、ネオサイタマ一般市民がそれを知ることは絶対に無いのだ!名誉聖人の権利を買うためにラオモトからタダオ大僧正に渡された巨額のマネーと極上大トロ粉末、その事実を知る者といえば…それを運んだダークニンジャ本人くらいのものである!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
…「さあ、ダークニンジャ=サン、急ぎましょう」「ダークニンジャ=サン、いつまでもこんな所にいては、ベッピンが泣きます」「だが……いや……わかった」意を決したダークニンジャは静かにベッピンの血を払い、折れたる刃をカーボン容器に戻した。そしてモニタ内のラオモトへ無表情に一瞥をくれた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「スゥーッ!ハァーッ!スゥーッ!ハァーッ!」一方、チャドー呼吸を続けるニンジャスレイヤーの体からは徐々に麻痺毒が消え始めていた。ナムアミダブツ!これこそが、太古の暗殺術チャドーの真髄である!ただでさえ強力なニンジャ新陳代謝がさらに促進され、この程度の毒ならば無毒化してしまうのだ!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
指、掌、腕……徐々に筋肉の異常緊張が解けていく。突き刺さっていたバルカンスリケンの弾がポロポロと落ちていく。(((ドラゴン=センセイ、あなたのお陰でまた命を拾いました……!)))そしてフジキド・ケンジは再び立ち上がり、不撓不屈の精神を見せ付けるかのごとくジュー・ジツの構えを取る。
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-05-15 23:18:35
ダークニンジャ・リターンズ #1 http://togetter.com/li/133345 ダークニンジャ・リターンズ #4 http://togetter.com/li/136069
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