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研@渚鳥 @akuochiken
「私はあらゆる生命を生み出せる“母”なる存在になったのよ」と言いながら、彼女の腹部からとても彼女の体内に収まってないほど巨大なキメラ的な生物が産み落とされていく展開ですか?
研@渚鳥 @akuochiken
「私は“母”……あなたたちに分かりやすい言葉で言えば私自体が『生命の海』となったの」 彼女は少し首を傾げる。 「あら? よく分かってないようね。それじゃあこういうのはどうかしら?」 彼女は自らの腹部にそっと手を当てる。 すると、その手の動きに反応するように彼女の腹部に亀裂が入る。
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すると、その亀裂から生物が産み落とされるように、にちゃり、と鈍い音を立てて生き物の手が出てきた。 そしてその手は、一気に伸びて直下の地面を掴み、どんどんとその全身を現してくる。 しかしその巨体は、彼女の胎内に収まるはずもない、最初の右手だけで彼女の何倍もある体躯と予想できた。
研@渚鳥 @akuochiken
やがてそれは先に出現した両手で地面を這うようにして彼女の腹部から産み落とされ……いや、物理的にありえない。彼女の腹部自体がどんどんと質量をましてその生物を形作っているようにしか思えない。 そうやって、産み落とされていく生物。 両腕と同じくして頭部が、胸部が、そして下半身へと。
研@渚鳥 @akuochiken
産み落とされたそれは、まるで昆虫がその体表を固めていく過程で変色していくように、全身の皮膚を黒い鱗のように変質させていく。 全身を彼女から抽出されたその巨大な生物は、同じく巨大な口を開いて咆哮を一回。 そして彼女の目の前に佇むそれは、彼女に向かって頭を垂れた。
研@渚鳥 @akuochiken
「いい子ね。私の呼び掛けにきちんと答えてくれた」 彼女はその頭を優しく撫でる。 それは、ドラゴンであった。 いや、伝説上の生き物であるドラゴンが存在するとすれば、目の前にいるこれが正しいのであろう。 「私はあらゆる生命を生み出せるの。たとえ、あなたたち人間が認知していない生物でもね」
研@渚鳥 @akuochiken
彼女に寄り添うドラゴンは、威嚇するように頭部をこちらに向けて息巻いていた。 「……あら、驚かないのね。あなたは未知とか恐怖とかでは動じないのかしら。それなら少し趣向を変えてみるわ」 その言葉を言い終えた途端、彼女の腹部がぼこんと一気に膨らんだ。 そして再び自らの腹部を撫でる。
研@渚鳥 @akuochiken
「『生む』ことの意味、あなたには分かるかしら? この世には、あるべき形で存在すべきものがあって、そういうふうに生んであげるのが“母”の役目。だから私が生むものはすべて望まれた子供たち。そんな子供たちを生むという喜びを全身で感じることができる」 彼女は恍惚な笑みを浮かべて続ける。
研@渚鳥 @akuochiken
「今から生まれてくるこの子も大切な私の娘。たとえあなたがその誕生を祝福しなくても、私は“母”としてこの子を精一杯受け入れる。だって、こうやって生まれてくることが彼女の望みなのだから」 ぼこぼこと彼女の腹部が蠢く。 先ほどのドラゴンを生み出した方法とはまた別の経路。
研@渚鳥 @akuochiken
あくまで人間的に、だがそれでもその挙動は常識の範囲を超えているが、彼女の秘部が大きく開口して、粘りのある液体に包まれて人間の頭部がせり出てくる。 そしてそれは赤ん坊ではなく、少女と呼んだ方がいい成長した姿。 それが、彼女の胎内から粘液まみれで、その姿のまま、生み落とされたのである。
研@渚鳥 @akuochiken
「さっき、『“あなた”は驚かないのね』って聞いたけど、この子はとても驚いてくれたわ。そして私の娘になることを懇願してくれた。私から生まれた子ではなかったけど……私は海。生命の海へと還れば、また私という海から生命が生み出せる。私の愛しい娘として、ね」 その少女の顔に見覚えはあった。
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粘液まみれで彼女の胎内から生まれてきた少女、それは忽然と姿を消した幼馴染みの姿だった。 「うー……あー……」 姿形こそ彼女に違いなかったが、知能が退化しているのか、それとも意識が覚醒していないのか、まるで動物の赤ん坊のように女性の前で四肢を用いて懸命に立とうとしていた。
研@渚鳥 @akuochiken
「さぁ、“生まれ”なさい。あなたのあるべき姿へと、私の娘として、この世に望まれた生を、あなたに」 その言葉と共に女性の傍に佇んでいた黒竜の頭部から黒い液体が滴り落ち始めた。 いや、黒竜の頭部が黒い泥となって溶け始めたのである。 そしてその液体は目の前の地面を這う彼女へと垂れる。
研@渚鳥 @akuochiken
ぽたり、ぽたり、と最初のうちは液体が滴り落ちるようにして、そしてそれはどんどんと液体化を加速させ、黒竜の頭部から胸部への変化は、彼女の上空からの黒い泥の濁流となって彼女へと流れ落ち、彼女の身体を覆っていく。 水のようにさらさらの液体ではなく、粘り気のある、動きの遅い泥。
研@渚鳥 @akuochiken
決して地面へと流れ落ちて拡散していく訳ではなく、あくまで彼女の身体を覆った挙げ句にうず高く積まれていく黒い泥。 やがてその泥の塔は徐々に容積を内側へと縮小させていき、再び固体の物体を形作っていく。 それは、まさしく“彼女”の再誕であった。 紛うことなき彼女の直立した姿がそこにあった。
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彼女の両脚を形作っていく黒い泥。 彼女の両腕を形作っていく黒い泥。 彼女の上半身を形作っていく黒い泥。 彼女の豊満な胸を、くびれた腰を、弾力のある臀部を、端正な顔つきを、艷やかな髪を、形作っていく黒い泥。 彼女を覆っていた黒い泥が全て変化しきった後、そこには美しい女性が佇んでいた。
研@渚鳥 @akuochiken
そしてそれは、間違いなく彼女が成長した姿……だが、決定的に彼女ではない特徴を備えている。 大腿部まで覆われた黒鱗とそれに繋がる巨大な爪の付いた足、二の腕まで覆う黒鱗と指先に鋭利な鉤爪を備えた巨大な手、腹部や胸部の谷間から見える肌を強調するかのように彼女の上半身を覆う滑らかな黒鱗。
研@渚鳥 @akuochiken
上半身を側面から背面に掛けて覆う黒鱗に接続される形で臀部から伸びている靭やかな尻尾。 彼女の頭部から伸びる一対の角。 そして背中から展開される、彼女の身体に不釣り合いに巨大なシルエットを誇る翼。 それは、先程まで目の前に存在していた少女と黒竜が融合した姿という表現が正しいだろう。
研@渚鳥 @akuochiken
あらゆる異形を排除して再び人間の姿に戻った女性が、彼女の背後から抱きついて、その両手で優しく彼女の身体を撫でる。 「おはよう、私の愛しい子。お目覚めはいかがかしら」 その言葉に応じるかのように釣り上がった彼女の口元が、この場で繰り広げられている避けようのない絶望を物語っていた。
堕ちた少女視点
スラマイマラス🔞 @slimymars
一連の何がいいって、ここで既に幼馴染ちゃんが望んでこうなったっていうのが示唆されてるとこです twitter.com/akuochiken/sta…
研@渚鳥 @akuochiken
これはね、「母」なる存在は、自らの力で望むような娘を生み出せる故に、他の娘を奪ってでも欲しがることはないという前提に基づくもので、その場合に彼女に還るためには自ら娘にしてほしいと懇願する必要があったためですね。 まぁ、これ自体も彼女の瘴気に当てられて正気を失っている訳ですが。
研@渚鳥 @akuochiken
「どう? 私はこういう子も生み出せるのよ。分かってくれたかしら」 彼女に向かって首をもたげる黒竜の頭部を撫でながら、彼女は私に妖艶な笑みを向けた。 「あ……あああ……」 私が抱いているのは、まさしく恐怖。 目の前に現れたこの世のものとは思えない、伝説上の怪物を見ての恐怖ではある。
研@渚鳥 @akuochiken
同時に、そういった怪物が、目の前の、何の変哲もない女性の身体から生み落とされた事自体が非日常であり、総じて既に私の正気は失われつつあった。 「ふふ、いい顔ね。そういう顔にすごくそそられるわ」 こちらをじっと見て恍惚の笑みを浮かべる彼女。 でも、怖いのに、私の目線は彼女から外せない。
研@渚鳥 @akuochiken
彼女の笑みを見る度に、彼女の言葉を聞く度に、私という存在が彼女に吸い込まれてしまうように感じる。 そしてそれは錯覚ではない。 「ああ……来てください……」 「あら?」 無意識に私から漏れ出る言葉の数々。 「私を滅茶苦茶にして……あなたの自由にしてください……」 「あらあら」
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