国連憲章における「敵国条項」について(2019.5.16作成)

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ケロ爺 @kero_jiji

国連憲章第2章 第53条第1項後段(安保理の許可の例外規定) 「第二次世界大戦中に連合国の敵国だった国」が、戦争により確定した事項を無効に、または排除した場合、国際連合加盟国や地域安全保障機構は安保理の許可がなくとも、当該国に対して軍事的制裁を課すことが容認され、この行為は制止できない

2019-05-16 22:08:19
ケロ爺 @kero_jiji

また敵国の侵略政策の再現に備える地域的取極がなされている場合も、安保理の許可がなくとも敵国に対して軍事的制裁を課すことができる

2019-05-16 22:08:37
ケロ爺 @kero_jiji

国連憲章における「敵国条項」と呼ばれて居る物は この第53条の他に 第77条の信託統治に関する条文と 第107条(連合国の敵国に対する加盟国の行動の例外規定) があり ロシアによる北方領土の占有は107条を根拠としている twitter.com/kero_jiji/stat…

2019-05-16 22:16:40
ケロ爺 @kero_jiji

1995年日本国やドイツ連邦共和国などが国連総会において第53・77・107条を憲章から削除する決議案を提出 12月11日の総会において賛成多数によって採択 条項が時代遅れであることが認識され 削除に向けて作業を開始する事が決議された 2005年の国連首脳会合においても削除を決意する事が確認されたが

2019-05-16 22:56:44
ケロ爺 @kero_jiji

国連憲章は一つの国際条約に該当し この採択が効力を有し正式に改正が為される為には 憲章108条の規定により 総会の構成国の2/3の多数で採択され かつ安全保障理事会のすべての常任理事国を含む 国際連合加盟国の2/3により批准される事が必要であり これにより全ての国連加盟国に対して効力が発生する

2019-05-16 22:58:46
ケロ爺 @kero_jiji

批准手続きの詳細は各国で異なるが 通常、批准には各国政府による最終確認と同意過程を経た上で これを議会が承認することが必要とされる 複雑かつ迂遠な手続きを踏まねばならない

2019-05-16 22:59:20
ケロ爺 @kero_jiji

こうした状況から 第53条と第107条の削除を決議した国連総会採択から 月日を経た今日において 同採択を批准した国は効力発生に必要な数には及ばず 敵国条項は依然として憲章に姿を留めたままとなっている

2019-05-16 22:59:45
ケロ爺 @kero_jiji

この状況は 1995年時点での国際状況下において 敵国条項が時代遅れな物であると云う認識については 各国の理解は取り付けているが 依然として敵国条項は有効に存在し続けていると云う事であり 昨今の安倍内閣による日本の右傾化を懸念する国においては 批准に至る話にはならない

2019-05-16 23:00:09
ケロ爺 @kero_jiji

日本に求められているのは 日本国憲法とその精神を忠実に履行し 真の平和国家である事を示す姿勢であり 日本国憲法を平和憲法とすべきとした天皇の意図も そう在らざらねば 占領下からの解放も 国際社会復帰も成し得ないだろうとの判断による

2019-05-16 23:00:33
ケロ爺 @kero_jiji

この平和憲法の制定によって 日本は国際社会への復帰が認められた訳で その意味合いにおいて 日本国憲法は国際社会への約束でもある 憲法9条における不戦の誓いは 国際的にも重要な意味合いを持つもので有り これを前提として現在の日本が存在する

2019-05-16 23:00:51
ケロ爺 @kero_jiji

この認識が極めて重要であって ソレを蔑ろにする様な国会議員による発言は 国際社会に日本への疑念と 危険な日本復活の懸念さえ抱かせる 丸山氏の発言が昨今の日本の右傾化を懸念する国々に 如何なる感情を抱かせる物かは想像に容易い

2019-05-16 23:01:08
ケロ爺 @kero_jiji

因みに 1995年のこの件 時の内閣総理大臣は社会民主党の村山富一さんでした twitter.com/kero_jiji/stat…

2019-05-17 02:08:25