日本酷奇

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表智之 @miche_r

カリカリすると消耗するので笑い話を書くつもりで…。百田尚樹「日本国紀」は、Wikipediaの丸写しが散見される上に間違いが多い。フロイスとザビエルを取り違えていたというから大笑い。光の速さで「不可」を、というか、教務課に通報して全教科落第処分が妥当なレベル。 rondan.net/5672

2019-05-22 02:22:56
表智之 @miche_r

ここまででも大概だが、他人の文章の無断転載や事実誤認の数々を、読者(例えば先ほど引いた「論壇net」など)に指摘されるや、増刷の度にこまめに差し替えや修正。と書くといいことのように思えるが、ザビエルとフロイスを間違えるレベルの重大な誤報がすでに書店に流通しているのに、何の告知も無し。

2019-05-22 02:28:43
表智之 @miche_r

元のWikipediaから随時更新・修正のスタイルまでコピペしたのかどうか知らないが、ウェブと違って本は差し替えが効かない。回収とまでいかずとも、正誤表を公開するなり書店に配るなりするのが版元の責任というものだがこれをしない。しまいには読者が正誤表を作るしまつ。 togetter.com/li/1289535

2019-05-22 02:34:15
表智之 @miche_r

増刷時に誤字脱字程度を修正するのは当然のことだが、事実誤認レベルのミスや無断転載を改めるのは「増刷」でなく「改版」のレベルと思われる。しかし出版界でも明確な規定はないらしく、あくまで版元のモラルの問題。それをいいことに、どんどん刷る刷る、どんどん変える、という状況。

2019-05-22 02:39:50
表智之 @miche_r

本来なら「刷」違いを全文比較対照しないと分からない事柄なので、過去にも別の著者別の版元で同様のことは意外とあったのかも知れない。だがそこがSNS時代の面白い所で、読者の「校閲」過程もネットでガラス張りなら、著者や編集者がそれらを“アンチのたわごと”と一蹴する様も、全て世界に大公開。

2019-05-22 02:44:16
表智之 @miche_r

先述のザビエルとフロイスの取り違えなぞは、ネット放送の(一応)報道番組で著者自身が、どっちにしても外人やから大して変わらん、と言い放ったという、もはや真面目に相手するのがバカバカしいレベル。平成最後にして最大の出版事故、と言われる所以である。 rondan.net/6853

2019-05-22 02:51:28
表智之 @miche_r

で。相手をするだけ馬鹿を見る、こっちまで馬鹿に見える状況の中で、そんなことで黙ったりしないのが、津原泰水先生だった訳です。ここ数日の動きでかなり論点がぼやけましたが、津原先生の日本国紀批判とは、歴史認識とも政治スタンスとも無関係に、出版物としての欠陥と不誠実さを突いたものだった。

2019-05-22 02:56:58
表智之 @miche_r

だからこの件はイデオロギー闘争では全くなくて、あくまで出版倫理を問うものだった。こんな間違いだらけの本を、自転車操業で修正しながら刷り続けていては、幻冬舎の信頼性は地に堕ちるし、そこで書いてる作家にも累が及ぶ。俺だって書いてるんだし、頼むからちゃんとしてよと、強く諌めた訳です。

2019-05-22 03:03:05
表智之 @miche_r

ここ数日、同じ版元で書いてる身内がなんで営業妨害をといった声を多く見ますが、それは話が全く逆で、身内だからこそ諌めてくれたんです。こんなやり方長くは続かないよ、作家たちに見限られたらどうするのと。まぁ今回の騒動でまさに危惧した通りになったんですが。しかも社長自身がトドメを刺して。

2019-05-22 03:09:01
表智之 @miche_r

そんな、津原先生の懇切な(著者サイドには執拗な、と見えたようですが)諫言に対する幻冬舎の反応は既報の通り。津原作品の文庫化に営業部は協力しない、という恫喝的なものでした。そういう通達があったことは、幻冬舎サイドにも裏が取れているようです。下記記事参照。 asahi.com/articles/ASM5N…

2019-05-22 03:13:00
表智之 @miche_r

であるならば本件には、「欠陥商品の内部告発者に対し、業務上の不利益で圧力をかけ、隠滅しようとした」典型的な内部告発潰しという側面もある。というかそこが本質と私は見てます。どうにも見城徹社長の言動が酷すぎて、焦点がブレにブレてしまっている。高度な情報戦術だったんじゃと思うくらいに。

2019-05-22 03:19:41
表智之 @miche_r

ポイントのおさらい。 1)日本国紀は、取次・書店・読者への背信行為とも取れる、重大なミスの隠蔽行為が多数あった。 2)津原泰水先生は、出版倫理に悖る上記の行為を強く批判し、根気強く諌め続けた。 3)幻冬舎営業部の恫喝的なサボタージュ予告は、言論の自由だけでなく企業倫理の観点からも大問題。

2019-05-22 03:27:05
表智之 @miche_r

以上、この件を割と早い段階から関心を持って眺めていたので、自分の頭の整理を兼ねて、私に見えていた事態の推移を極めてざっくりとまとめてみました。これを踏まえて、あぁしろ、こうしろ、というのは私からは全く無いのですが、何かの参考になれば幸い。

2019-05-22 03:41:51