日本の剣術で二刀がマイナーな理由の考察

21

用語の定義

我乱堂 @SagamiNoriaki

@pikmin_fly @Baketu_head @Mfv6CIt42TCsQMV 今日の議論を受けてから、バイト中考えてたのですが、武術には 戦場での使用、鍛錬のための「戦場武術」 日常での危機に対応する、決闘のための「護身武術」 競技として、興行的側面の強い「競技武術」 の三種が大雑把にあって、これらは明確に区分されずに重なり合ってる部分があるのではないかと

2017-04-06 18:41:41
我乱堂 @SagamiNoriaki

@pikmin_fly @Baketu_head @Mfv6CIt42TCsQMV 例えば相撲やレスリングは戦場での基礎体力づくりや、格闘戦の補助として古くから鍛錬されてましたが、同時に古くから興行にもなってたり競技としてもありました。ただし、それ単体の技術では武器を持ち出されるような日常の延長での襲撃に対応できない。

2017-04-06 18:45:06
我乱堂 @SagamiNoriaki

@pikmin_fly @Baketu_head @Mfv6CIt42TCsQMV 護身武術として構築された剣術は決闘、あるいは相手も長柄を持ち出せない状況ならば十分有効であるし、それ用の競技もあるけど、長柄や飛び道具を持ち出されるような戦場では有効ではない。

2017-04-06 18:46:36
我乱堂 @SagamiNoriaki

@pikmin_fly @Baketu_head @Mfv6CIt42TCsQMV …まあだいたいこんな感じで、有用、実用にになる状況、想定、目的が違う技術をどちらがよいの悪いのと優劣をつけるべきではないのだけど、重なり合う部分があるのが話をややっこしくしているのかなあ…と、思いました。

2017-04-06 18:48:10

本題

我乱堂 @SagamiNoriaki

戦場武術(戦場での使用を目的とした、あるいはそのための基礎体力を練り上げる武術)としては、二刀流は使用例はある。むしろ、五輪書では武蔵の主眼として二天一流は戦場でのそれに役立つという意識はあったと考えられる。ただこれは同時に、二刀そのものが戦場では使用例が少ないことも露呈している

2019-05-26 00:56:36
我乱堂 @SagamiNoriaki

五輪書を参照テキストにすれば、刀は片手で使うものであるが、それはもう片方の手で色々と他にやることがあるからだ、とこれは明確化されている。二刀だと戦場では乱戦や籠り者を討つ時などに際して使い良い…つまりは選択肢として限定される。

2019-05-26 00:59:48
我乱堂 @SagamiNoriaki

護身武術(日常で遭遇する戦いで使用される、決闘などでも用いられる武術)は、日常で使うことを前提としているから、携帯性の高い武器を使用することが要求され、剣術や柔術、拳法などがここに入る。使用された時代の風俗衣装に技法が左右される。二刀技法が後進なのはそのせいだと思う。

2019-05-26 01:05:17
我乱堂 @SagamiNoriaki

あと、日常での護身を考えると、やはりもう片方の手が開いてる方が選択肢の幅が広がるわけで、思えば日本刀そのものが、「片手剣を両手持ち拵えにすることによって選択肢を増やす」というコンセプトで改良されたとも考えられる。それで二刀は選択されなかった、と。

2019-05-26 01:07:51
我乱堂 @SagamiNoriaki

競技武術(試合で行われることを目的とした武術。決闘や鍛錬のための目的も入る)では、これはまあ普通に二刀は対一刀として有効なのはいろんな実例があるわけだし、そのような武術が盛んだった江戸時代を通じて盛んだったので、資料を見る限りは有効な技術なのだと解る。

2019-05-26 01:12:32
我乱堂 @SagamiNoriaki

ただまあ、二刀を主体とする流派は地方であったので拡散しにくかったし、やはり剣術の競技化には両手持ち剣術の一刀流や直心影流が中心となっていたというのもあり、近代に入ると気剣体の一致やら、より強い打ちが試合で表現されることが求められると、元々少数の二刀は邪道視されるようになった…かな

2019-05-26 01:15:53
我乱堂 @SagamiNoriaki

…という感じでストーリーを作って見たけども、二刀はやはり強い弱いというより、それぞれの目的、環境、時代の中で、選択肢としての優先順位は低かった…と考えた方が実情に沿うのだと思う。

2019-05-26 01:18:29