映画「新聞記者」の試写会に角川さんに行ってきたよ。

権力とメディアの裏側を描く、孤高のサスペンス・エンタテインメント!
1
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

で、感想をメルマガに書きましたよ。mag2.com/m/0001685317.h… 映画「新聞記者」@shimbunkisha 6月28日(金) なので、レビューといってもその映画の深い内容については割愛させていただきますが、この映画、より多くの方々に見ていただきたい!ということで、見たくなるような寸止めレビュー書きます。

2019-05-27 18:47:20
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

いわゆる新聞記者を描いた映画ではありますが、記者個人の姿を等身大で見せるのではなく、新聞報道をめぐる現在の状況をノンフィクションタッチで描いたサスペンスエンターテイメントといった趣です。 普段我々が接している報道情報は、表に出てくることのない膨大な調査情報のほんの一角でしかない。

2019-05-27 18:48:21
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

その積み上げられた情報を事前に捻じ曲げたり、報道後にその内容を打ち消すような別の報道が上書きしてくる。 報道情報の元ネタを恣意的に捻じ曲げるような勢力が存在したらどう思います?そんなん、かつての共産圏とか戦時体制や内乱状態の国家の話でしょう?と常識的な諸兄はそう思われるでしょう。

2019-05-27 18:49:11
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

この映画は、そのような異常事態が現在の日本で発生しているのでは?という危機意識を、多くの国民に持ってもらおうという強い意志のもとにつくられています。 戦後の数十年間、我々はよく耳にしてきましたが、 真のジャーナリストとはなんだろうか? 今、ジャーナリズムが問われている!とか

2019-05-27 18:49:41
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

ことあるごとに、判で押したように、キャンペーンの文句のように流れてきますよね。 大新聞のジャーナリズムが云々、テレビのワイドショーにジャーナリストが云々といった批判。 ジャーナリストとは何か、ジャーナリストとは個人です。 ジャーナリズムとは何か、ジャーナリズムとは個人の意思です。

2019-05-27 18:50:10
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

この映画ではヒロイックなジャーナリストが巨悪を暴て…といったお決まりの予定調和はありません。 そもそもジャーナリストといった肩書が取材し記事化し報道するのではなく、 ジャーナリズムにかかわることとなった個人個人 そうした個人が自分の立場の中で最善を尽くそうとする姿が描かれています。

2019-05-27 18:50:37
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

なので「本当はこうしたいのだが…」「正しくはこうではないのだが…」「納得がいかないのだけど…」 家族のために、自分の立場のために、保身のために、報酬のために、欲のために、と言い訳し、「こうせざるを得ないんだ」「しょうがないんだ」「間違ったとしても」「大局的には正しい」と判断する。

2019-05-27 18:51:20
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

そういった人々の姿はあらゆる仕事にかかわるこの社会の我々自身の姿とダブルものとなっています。 その根本を、国家を、社会を、支えるとはいかなることなのか?を我々に問いかける内容となっています。 報道する側も国家を正しく導こうとし、報道させまいとする側も国家を守るという大義を掲げます。

2019-05-27 18:52:24
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

そのさなかで、不正やごまかしや妥協が正義の名のもとに実行されていく。 主人公の二人の演技が素晴らしいです。キャラクターが物語の中で配役と同一化していて、キャスティングした方と監督の慧眼と思いました。 主役のひとりシム・ウンギョンさんは、帰国子女の吉岡記者を演じています。

2019-05-27 18:53:15
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

一生懸命さとひたむきさが少し影のある新聞社でも少し浮いた存在で、どうも生き方が下手なんですね。 スクープをモノにするような熱い敏腕記者には見えないところがいいんです。 淡々と事態の情勢から仮説を導きだし、仮設に基づき取材を繰り返すというジャーナリズムの本質を演じます。

2019-05-27 18:53:37
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

もう一人の主人公は松坂桃李さんが演じる内閣情報調査室の官僚の杉原です。 杉原の方は、真面目に職務をこなしながら、毎日を違和感の中で過ごしています。 官僚という立場で国家のために、さらには国民の公僕としての使命を生きていますが、

2019-05-27 18:54:02
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

国家の為と国民の公僕足らんという高邁な目的が徐々にずれていく、情勢の中で目的とやりがいと使命感と責任感が解離し分裂していきます。 その苦しみの中で何を掴み取るのか、手放すのか、その心理的な軋轢は我々に共通するものです。この両者が演じているものは、現代社会の縮図といえるものですが、

2019-05-27 18:54:28
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

一方、我々に訴えかけてくるものは、 我々に共通の、我々自身の青春の感情でもあります。 青春とはいったい何か、この映画で若い二人が苦しんでいるものがそうですし、 若い二人の上司たちが苦しむものそれぞれに残されている青春の残滓ゆえです。

2019-05-27 18:55:02
建築エコノミスト森山高至「土建国防論」執筆中 @mori_arch_econo

青春をすでに失ったと考えている諸兄に、この映画を見てほしい。 また、まだ青春が始まっていないと感じている方々にもこの映画を見てほしい。 そして、もし、この映画のここかしこで、心の痛みを感じたならば、 あなたの心の中には、まだ十分な青春の量が眠っているということなのです。 #新聞記者

2019-05-27 18:55:32