元ＮＨＫ社会部記者・小俣一平氏が明かす「ＮＨＫと政権の関係」

小俣一平　(坂上　遼) @omataippei

竹富島へ行くため、時間がないので分載したい。＃NHK の板野裕爾専務理事の人事を巡って朝日新聞電子版が特集している。その中であの籾井勝人前会長までが「彼を絶対戻してはいけない。NHK の独立性が失われてしまう」おいおいアンタが言うか⁉️この問題はNHK と政権与党との関係が大きく左右している。 pic.twitter.com/WGCJcgUpmf

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②籾井さんの発言に驚いたのは、2014年にNHK 会長に就任した際、「政府が『右』と言っているのに、我々が『左』と言うわけにはいかない」と発言。しかも板野専務理事を重用していたのは、籾井さんだったからビックリ。NHK の忖度人事、忖度政治報道が常態化したのは、籾井さんの時代に他ならない。

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③内閣人事局が置かれたのが籾井会長就任後の2014年5月。局長を官房副長官が兼ね府省の部長、審議官以上、500人以上の生殺与奪権を官邸が握る。その露払いが1月の籾井会長人事である。報道の自由、知る権利など眼中にない官邸にとって、NHK 職員は国家公務員と同じ。官邸によるNHK 支配の始まりだ。 pic.twitter.com/sw0hoa0cSG

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④政権とNHK の関係については、9代阿部真之助会長以降、大なり小なり批判の対象になってきた。私が入局した1976年は、ロッキード事件があった年で、4月に祝辞を聞いたばかりの小野吉郎会長が、田中角栄元総理の目白邸に" 出所祝い "に駆けつけたとされ、国民の非難を浴びて9月に辞職に追い込まれた。 pic.twitter.com/1GzbPohAgX

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⑤小野会長が辞任に追い込まれたこの頃のNHK は、未だ労働組合の委員長が上田哲参議院議員(後代議士に）時代で、組合員も統率が取れていた。統率というとスターリニストぽい言い方だけど、実際に組合員も額に汗💦💦して活動した。私達は、4月に入局しても、全員仮採用で、10月になって正式職員となる。

小俣一平　(坂上　遼) @omataippei

⑥なのに、私も鹿児島の天文館を回って「小野会長辞任要求」という署名集めや「会長辞めろ‼️」というビラを配って回った。それは日放労の決定事項だったからで、こまめに動いた。まもなく会長は辞任した。当時のNHK は自浄作用が働いていた。それは視聴者という強い後方支援があったからに他ならない。 pic.twitter.com/Q7XktxLKaM

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⑦NHKが常に政権与党に弱いのは、予算と経営委員会人事を握られているからだ。言わずもがなだが、前者は与党の賛成がなければ成立しない。野党反対でも与党だけで約7200億円の年間予算は確保できる。つまり「金と人事」がNHKの全てを決めると分かってしまえば、『忖度政治報道』に走るのも自明の理だ。 pic.twitter.com/427dvhL1Nu

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小俣一平　(坂上　遼) @omataippei

⑧ 政治家との関係はどうなのか。気に入らないニュースがあると、クレームをつけてくる議員は、報道局にいた1980年代〜00年代にも多かれ少なかれ存在した。だが今日の様に、ほんの一握りの政治記者や専務理事によって露骨に政権プロパカンダ、擁護、PR放送を繰り返すケースは、寡聞にして知らない。

小俣一平　(坂上　遼) @omataippei

⑨ その時代、時代でNHK批判はあったにせよ、会長や記者が、政権、政治家に対して、これほど卑屈で脆弱なことはなかった。資質や能力の差かも知れないが、当時与党幹部が元政治部長を名指しで批判していると仄聞するに、政治記者は頭を撫でられている訳ではなく、記者の矜持があるのだと思ったものだ。

小俣一平　(坂上　遼) @omataippei

⑩近代以降、軍事クーデターでは、まず放送局を占拠する。プロパカンダ放送で、デマ放送を繰り返し、事実から国民の目を逸らし、同一方向へ誘導する。それと同時に言論、表現の自由を封殺していく。NHK支配同様、飴と鞭を使い民放、新聞、雑誌、ネットへと安倍政権によるメディア支配は広がっていく。 pic.twitter.com/2Z860EF8lu

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