【横山光輝「三国志」講座 第217話「草刈り」】

横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座217「草刈り」01】 第217話です。巴城（はじょう）攻略に手間取っている張飛。頭を抱えていましたが、ふと作戦を思いつきます。たまに見せる頭脳派張飛。そういえば、机に酒がありません。呑まなきゃ優秀、賢者モード発動です。

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【横三講座217「草刈り」02】 一方、巴城を守る厳顔は、ここ数日張飛が攻めてこないことを訝しんでいます。部下に問い合わせると、何やら張飛軍が変な動きをしていると。張飛の兵が、今朝方から山に登り、たきぎや草を刈り始めているとか。

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【横三講座217「草刈り」03】 燃料や馬糧の草を集めているのだろう、と部下は答えますが、厳顔はもう少し深読みをします。持久戦のつもりなら、人間の食糧だって必要だろうが、といい、密偵に調べさせるように指示。その夜、密偵は鎌をもって潜み、翌朝も草刈りに来た張飛軍に紛れ込みます。

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【横三講座217「草刈り」04】 張飛は作業の進捗状況を確認しますが、部下の一人が、雒城（らくじょう）に行くのに、わざわざ道を作らなくても、別に巴郡の西に出る間道がありました、と言います。張飛は、なぜそれをもっと早く言わんと言います。

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【横三講座217「草刈り」05】 張飛は、すぐに出発の準備をしろ、巴城などうち捨て、一路雒城へ向かう、夜中に進めるようにしておけ、と拳をあげて命令。兵士たちはすぐに準備に動きます。この様子を見ていた密偵達。このあとこっそり抜け出して厳顔のもとに復命したようです。

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【横三講座217「草刈り」06】 密偵達の報告を聞いた厳顔。たきぎを刈り取っていたのは道作りのため、と聞き、こちらが城を出て戦わないので、そっと通りすぎ、雒城まで進もうという肚だったのか、と読みます。そうとわかれば、兵を伏せさせ、張飛軍を襲撃しようと厳顔は動きます。

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【横三講座217「草刈り」07】 間道にひそみ、先陣はやりすごし、後陣につづく食糧や軍需物資を狙え、と厳顔。食糧や弓矢がなくなっては張飛と言えども戦にならん、と兵糧攻めをすることに。厳顔自らも出陣し、張飛軍がやってくるのを待ち構えます。

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【横三講座217「草刈り」08】 後続部隊である輜重隊が見えたところで、合図が鳴らされます。軍需物資は山から落とせ、と厳顔。しかし、ちょっと様子がおかしいことに気づきます。先陣にいるはずの張飛が待ち構えていたのです。

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【横三講座217「草刈り」09】 ここまでの動きは、厳顔を城の外にだすために仕組んだ張飛のワナでした。密偵に入り込ませ、わざと厳顔の耳に張飛の動きが入るようにしたところは、なかなかの智略といえましょう。

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【横三講座217「草刈り」10】 ぬうう、と厳顔は決死の表情で張飛に向かっていきますが、張飛は軽くあしらって、厳顔を馬から引きずり下ろし、捕らえさせます。他の兵達にも矢を向け、降伏を促すと、厳顔軍の兵達は武器を捨て跪（ひざまず）きます。

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【横三講座217「草刈り」11】 こうして、大した犠牲も出さずに厳顔を捉えることが出来た張飛は、巴城へ入城します。巴城攻略はこれにて張飛の勝利となったのですが、縛られた厳顔は張飛ひざまずかず、立ったままです。張飛はなぜ跪かないのかと厳顔に問います。

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【横三講座217「草刈り」12】 下郎に跪くいわれがない、と厳顔。張飛は降参せねば首をはねられるぞ、と脅しますが、厳顔ははねたきゃはねろ、長年使った首よ、惜しくはないと言い返します。

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【横三講座217「草刈り」13】 張飛よ、きさまらは正義に背き、我が国（蜀）を侵した奴、この蜀には首を討たれる将軍はあっても降参の将軍はおらん、とまあ、すごい啖呵を切ります。早く首をはねい、と厳顔。ついに張飛は刀に手をかけます。

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【横三講座217「草刈り」14】 しかし、張飛は厳顔の首ではなく、縛っていた縄を切り落とします。？マークの厳顔。すると、張飛は正座して、将軍、あなたは真の武将だ、と厳顔を褒め称えます。自分も逆の立場なら降伏せず首を差し出したであろう、と。

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【横三講座217「草刈り」15】 今までの無礼を許してくれ、という張飛の言葉に、厳顔は、君も節義を知ってると申すかと言います。自分たちは野望のために動いているのではなく、漢朝のため、大義のためだといい、玄徳と関羽、張飛が大義のためにと桃園で誓いをしたのを知らないのかと言います。

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【横三講座217「草刈り」16】 桃園の誓いの話は耳にした、と厳顔。割とこの時代にも広く伝わったエピソードだったようです。桃園の誓いまで持ち出されたら、厳顔も強くは言えません。すべては大義のためというのか、という厳顔の問に、その通り、と答える張飛。

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【横三講座217「草刈り」17】 ふむう、と厳顔は一考。皇叔とはどんなお方かのう、と玄徳に興味を示します。張飛は、立派な方であり、名のある者が玄徳を慕って続々と参っている、と言うと、厳顔も心動かされた様子です。

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【横三講座217「草刈り」17】 どうでござろう、と張飛。その人々と交わり蜀の民を安んじてくださらぬか、と言うと、厳顔は、味なことを申されるお方じゃ、と答えます。蜀の名将・厳顔が玄徳の味方となった瞬間です。

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【横三講座217「草刈り」18】 巴城攻略に成功した張飛。しかし、玄徳のピンチはまだ続いています。玄徳は果たして蜀攻略を果たせるのか？この続きはまた次回です。 今回はここまで。