PGのボトムズ備忘録

第何話までやったか忘れないように保存。 ウド編まで終えた気がする。2011/5/17 クメン編 2011/5/20
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総統 @soutou_d

納期の手を逃れたPGを待っていたのは、また地獄だった。納品の後に住み着いた倦怠と脱力。デスマーチが生み出したソドムの職場。悪徳と野心、頽廃と混沌とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはソフトハウスのゴモラ。次回「瑕疵」。来週もPGと地獄に付き合ってもらう。

2011-05-16 13:59:39
総統 @soutou_d

発注者と受注者、そのおこぼれを狙う者。スキルを持たぬ者は生きてゆかれぬ暴力の職場。ここはデスマが産み落としたソドムのソフトハウス。PGの躰に染みついたレッドブルの臭いに惹かれて、危険な顧客が集まってくる。次回「出会い」。PGが飲む備え付けのコーヒーは原液。

2011-05-16 14:07:17
総統 @soutou_d

かつて親の期待を背に社会に送られた若者たち。規約を守る誇りを厚い脂肪に包んだPGの、ここは墓場。無数の顧客たちのギラつく欲望に晒されて客先に引き出されるソフトハウスの社員。魂無きPGたちが、ただ己の生活を賭けて激突する。次回「コーディング」。顧客から、PGに熱い視線が突き刺さる。

2011-05-16 14:17:51
総統 @soutou_d

最も危険な罠、それはエンバグ。たくまずして仕掛けられたコードの闇に眠る殺し屋。それは突然に目を覚まし、偽りの平穏を打ち破る。客先は巨大な罠の職場。そこかしこで、信管をくわえた不発弾が目を覚ます。次回「罠」。PGも、巨大な不発弾。自爆、誘爆、御用心。

2011-05-16 14:21:08
総統 @soutou_d

人の運命を司るのは、神か、偶然か。それは時の回廊を巡る永遠の謎掛け。 だが、PGの運命を変えたのは、UPSと呼ばれた、あの物体。サーバールームの闇の中で走り抜けた戦慄が、今、客先に蘇る。次回「素ボケ」。落雷の瞬停の中から自動給電停止が微笑む。

2011-05-16 15:18:08
総統 @soutou_d

スパゲティコードという汚れの海に、見え隠れするぬるぽという氷塊。どうやら、水面下の謎の根は深く重い。人の運命は、神が遊ぶ双六だとしても、上がりまでは一天地六の賽の目次第。鬼と出るか、蛇と出るか、謎に挑む現地デバッグ。次回「修正」。PG、敢えて火中の栗を拾うか。

2011-05-16 15:18:23
総統 @soutou_d

チューリングは、同性愛に心を売ってチューリングマシンの構想を得た。ノイマンは、原子爆弾の開発に乗って、癌で死んだ。PGは外注に、己の運命を占う。ここ、ソフトハウスで明日を買うのに必要なのは、人件費と少々の危険。次回「取引」。派遣の経歴書には詐称の臭い。

2011-05-16 16:14:12
総統 @soutou_d

昨日の夜、全てを忘れて酒を飲んでいた。今日の昼、ラテを糧にバグを追っていた。明日の朝、ちゃちな信義とちっぽけな良心が、顧客の鯖にリリース版を置く。ソフトハウスはデスマが作ったパンドラの箱。質を問わなきゃ何でも出来る。次回「リリース」。明後日、そんな先の事はわからない。

2011-05-16 16:14:30
総統 @soutou_d

土下座し過ぎで割れた額。地獄の営業と人の言う。職場に、デスマの亡霊が蘇る。大型プロジェクトで、無敵と謳われた表裏比興の営業部隊。情無用、命無用の叩き売り。開発の命、月単価60万也。最も安価な開発チーム。次回「赤字」。PG、危険に向かうが本能か。

2011-05-16 16:54:03
総統 @soutou_d

鯖のサービスが走る、跳ぶ、止まる。顧客が唸り、営業が弾ける。PGの腕が秘密の扉をこじ開ける。サービス死の向こうに待ち受ける、ゆらめく字化けは何だ。いま、解きあかされる、設定ファイルの謀略。いま、その正体を見せるFTP転送設定の謎。次回「EUC」。PG、手順書を書け。

2011-05-16 16:54:14
総統 @soutou_d

降り注ぐ雪。舞い降りる災厄。継続と秘密と忍耐の班、保守が焦る。圧倒的、ひたすら圧倒的パワーが蹂躪しつくす。ささやかな望み、芽生えた愛、絆、健気な野心、老いも若きも、男も女も、昨日も明日も呑み込んで、途切れる電気。音をたててUPSが止まる。次回「停電」。サーバーはDLTから蘇る。

2011-05-17 11:12:40
総統 @soutou_d

デスマと経営、管理職、PG、SE、外注。縺れた糸を縫って、神の手になる運命のメールが飛び交う。年度末に織りなされる、顧客の企んだ紋様は何。巨大なタピスタリーに描かれた壮大なるドラマ。その時、PGは叫んだ。いくら何でも無理!と。次回「期末」。いよいよ検収完了。

2011-05-17 11:12:32
総統 @soutou_d

何もかもが、ディスクエラーに沈んだ。個人情報も、svnも、PGのミスも。そして、あらゆる悪徳も同じだ。全てが振り出しにもどった。兵士は死んだ魂を疲れた身体に包んで、冷房と、騒音の地に向かった。次回「アセンブラは書けない」。PGは誰もトラブル報告を書かない。

2011-05-17 16:32:24
総統 @soutou_d

遙かな宇宙の闇を走り、破壊の職場に曲折し、デスマの泥濘に揉まれてもなお、キラリと光る一筋の光。だが、この糸は何のために。手繰り手繰られ、相寄る運命。だが、この運命は何のために。顧客の追加案件に第2幕が開く。次回「疑惑」。まだ不具合は姿を見せない。

2011-05-17 16:32:42
総統 @soutou_d

進むテスト、埋まる結果書。強張った指がマウスを操作する。ダイアログが、エラーを告げ、Windowsが虚しい音を立てたとき、皮肉にも、生の充足が魂を震わせ肉体に溢れる。結合テスト。この、危険な遊戯が、これこそがPGに似合うのか。次回「掃討」。ここでバグれば、リスクが下がる。

2011-05-17 16:55:29
総統 @soutou_d

バグが幻覚なのか。心の渇きが幻覚を生むのか。開発の果てに在らぬ物を見るのが幻覚に過ぎないことは、PGの誰もが知っている。だが、あのぬるぽが、500が幻だとしたら。そんな筈はない。ならば、この世の全ては幻想に過ぎぬ。では、先刻のは何だ。次回「再現せず」。不明なエラーが牙をむく。

2011-05-17 16:55:55
総統 @soutou_d

変わる、変わる、変わる。会社の経営を回す巨獣が、奈落の底でまた動きはじめた。設計が軋み、PGは呻く。経営が回れば吹く風も変わる。昨日も、今日も、明日も、会議に閉ざされて見えない。だからこそ、変わらぬコードを求めて、褪せぬ設計を信じて求めて。次回「急変」。変わらぬ設計などあるのか。

2011-05-18 14:34:27
総統 @soutou_d

リファクタのための修正。修正のためのリファクタ。開発の果てから、連綿と続くこの愚かな行為。ある者は悩み、ある者は傷つき、ある者は自らに絶望する。だが、営みは絶えることなく続き、また誰かが呟く。たまには関数型も悪くない。次回「思惑」。神も、セミコロンを打たない。

2011-05-18 14:35:56
総統 @soutou_d

さだめ、絆、縁。人間的な、余りにも人間的な、そんな響きはそぐわない。 レッドブルの臭いに導かれ、デスマの炎に照らされて、ソフトハウスの会議室の一つで出会った、10年目の同級生。これは、単なる偶然か。次回「同業」。知り合いでも、値引きは効かない。

2011-05-20 11:07:20
総統 @soutou_d

人は、職場に何を求める。ある者は、ただその日の糧のため、キーを叩く。ある者は、理想のためにサビ残業をする。また、ある者は、実りなき野心のために、紫煙と体臭にまみれる。計画は穴だらけとなり、グダグダとなってデスマとなる。次回「遡行」。人は流れに逆らい、そして力尽きて流される。

2011-05-20 11:07:36
総統 @soutou_d

大いなる偶然が全ての始まり。芽生えたリークは不安定を、不安定は疑惑を生み、疑惑は原因を求める。原因はやがて、開発に行き着く。開発はすべてに呵責なく追求され、瑕疵対応を育む。そして、放たれた瑕疵対応は誰を打つ。次回「触発」。必然たりえない偶然はない。

2011-05-20 17:42:39
総統 @soutou_d

炎熱の職場が、狂気をはらむ。それぞれの望み、それぞれの運命。せめぎ合う欲望と、絡み合う縁。デスマをくぐり抜けたとき、突然現れた一刻の安らぎ。沈みゆく夕陽に、二つの影が重なる。だが、思いは、切なくすれ違う。次回「錯綜」。ただしイケメンに限る。

2011-05-20 15:57:01
総統 @soutou_d

デスマをせねば、開発が終わらぬとするなら、昼夜を別たぬ無謀なPGとなろう。戦いの果てにしか安らぎは来ないものなら、己の血のたぎりに身を任せよう。それぞれの運命を担いPGたちが昂然と顔を上げる。次回「IT土方」。放たれた矢は、納期に届くか。地に落ちるか。

2011-05-20 16:26:27
総統 @soutou_d

崩れ去る信義、裏切られる仕様、断ち切られる絆。そのとき、呻きを伴って流されるサビ残。人は、何故。理想も愛も牙を飲み、涙を隠している。赤字の過去を、見通せぬ明日を、切り開くのはスキルのみか。次回「土日」。PGの心臓は針が無くてもそろそろ危ない。

2011-05-20 16:27:06
総統 @soutou_d

スケジュールは撓みに撓み、そして、放たれた。怒濤とは正にこれ。疾風とは正にこれ。職場を荒れ狂う狂気と過労。進捗もレビューも火に焼かれ、波に飲まれ、過去へと流される土砂流。悲劇は堆積され、歴史となり、神話となる。次回「肉迫」。PGは、期の裂け目に打ち込まれた楔。

2011-05-20 16:35:18