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紅葉倫子 @rinkomomiji
手塚治虫先生は雑誌で掲載したものをそのまま単行本にはしない・・・。 しかもどろろは50年以上前の作品で、今では使われない用語も多数使われている。時代毎に用語の編集をされ、また版ごとに解説を付けられ、基本は同じ漫画であるものの、様々なバージョンが存在する。 今回はその解説を試みる。
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なお、自分が所蔵していないものに関しては、聞いた限りを掲載する。 画像は図一、どろろ年表、図二は単行本年表である。 pic.twitter.com/MGfRaPmRMW
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月刊別冊少年サンデー一九六八年四月号、六月号、八月号。および別冊冒険王一九六九年八月号。 特徴として、単行本というより月刊誌にどろろ特集が組まれたものといった形で、他作家の作品も掲載されている合本である。
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Ⅰ、月刊別冊少年サンデー(図三) 一、四月号は発端の巻、百鬼丸の巻、妖怪万代の巻が掲載され、雑誌の実に四分の三を占めている。 二、六月号は無残帳の巻と妖刀の巻が掲載され、三分の一を占めている。 pic.twitter.com/3ARbyCTgeF
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三、八月号はばんもんの巻と白面不動の巻が掲載され、約半分を占めている。しかも奇妙なことにサンデーで打ち切り終了した直後に発売されたもののようだ。(詳しくはどろろ年表および単行本年表参照)
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Ⅱ、別冊冒険王(未所持のため伝聞を書き記す)。 一、無情岬の巻が収録されており、話の流れとしては後の単行本と同じである。つまり、どろろと百鬼丸のもとに馬にのったイタチがやってきて、どろろを浚う。片足を壊された百鬼丸がどろろを探すという流れである。
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雑誌掲載版に見られた花をもって格好つける百鬼丸は単行本版同様編集されカットされている。(情報提供鯛の鯛様)
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二、雑誌掲載版に見られた、地図を書き写された後のどろろとイタチの会話、「その百鬼丸ってやつのことが~」というやり取りもカットされている。というか衣服をはぎ取られるシーンが丸っと1Pカットされているらしい。つまりはどろろの性別に関する描写は全カットというようだ。(情報提供鯛の鯛様)
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Ⅲ、サンデーコミックス版(図四) 連載されていた小学館ではなく秋田書店で発行されたものでどろろの初めての単行本。(ただし、冒険王掲載分は秋田書店連載である)特徴として以下の点を羅列する。 pic.twitter.com/qlRuJJsV7j
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一、掲載順が連載順序に沿われたものではない。 二巻で妖刀の巻ラスト、行水を断り、橋の上から石を投げているどろろのシーン。その後唐突に橋が折れて下に落下するコマが書き加えられ、いきなり白面不動の巻ラストの、無理やりどろろの服を引っぺがす百鬼丸に繋がり、背中の入れ墨が判明している。
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そしてそのまま鯖目の巻へとつながっている。 次がばんもんの巻、白面不動の巻、みどろの巻、二匹のサメの巻、しらぬいの巻、無情岬の巻、どんぶりばらの巻、四化入道の巻、ぬえの巻である。
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二、初単行本化にあたり、雑誌掲載時から大幅なカットと編集がされている。 細かいカット編集は割愛するが、地獄変の巻が初出に比べ大幅な編集がされている。以後に続く単行本もこの編集の流れを汲んでいるので、初出の地獄変の巻を軽く紹介する。
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①白面不動の巻でどろろの入れ墨発覚後すぐ、イタチの襲撃がある。騒ぐどろろを当身で眠らせ、なんとかイタチを撃退するも「両足を」吹き飛ばされてしまい、ピンチに陥る百鬼丸。
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ここは、サンデーコミックス及び後述する秋田漫画文庫版においては修正のし忘れがあり、両足が飛ばされているままの作画である。(修正前図五、修正後図六)そんな彼らに死霊が集まってきてあわや!というピンチの場面で慈照尼と子供の妖怪がやってきて死霊が退散するという流れである。 pic.twitter.com/VeZJY5kDdq
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②鯖目から自分の子供が病気であると紹介されるシーンがある。 ③単行本ではまいまいおんばのタマゴとされていたものは、普通にまんじゅうである。 ④全裸になって川にうつった背中の入れ墨をみようと奮闘するどろろの描写がある。それを見つけた百鬼丸とのコミカルなやり取りがある。
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⑤まいまいおんばの娘たちに捕まったどろろをコピーし偽どろろを作る場面がある。そしてその偽どろろは、毒にやられて倒れている百鬼丸を襲おうとする。寸でのところでどろろが駆け付け、百鬼丸は偽どろろを殺す。そこで鯖目が出てくるのだが、投げつけられるのは先に述べたようにただのまんじゅう。
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初出と以後の単行本ではセリフがまるっと変更されている。鯖目は偽どろろの本当の姿、巨大で不気味な芋虫の姿を見て我に返り、泣き叫び我が子の亡骸に刀を突き刺す。 ⑥そのまいまいおんばの子供の亡骸を囮にして最終決戦に挑む。(単行本に消し忘れがある。初出図七、現行版図八) pic.twitter.com/Irr2f8Cf4z
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⑦最後村人にあいつも妖怪だろうと言われる百鬼丸をかばい喧嘩になったどろろが、興奮して片袖を脱ぎ暴れたせいで入れ墨が浮き上がる。その騒動のさなか再び現れたイタチに攫われる。
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この初出のものがサンデーコミックス版以降、編集され現在の形となっている。(詳しくはトレジャーボックスまたは連載されていた少年サンデー参照。また現在の編集後の地獄変の巻については原作単行本を参照)
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三、冒険王連載分のセルフリメイク分のカット及び、冒険王設定を削除し少年サンデー版に統合。。それに伴う冒険王連載分のセリフの修正。(以後の単行本でも同様) 冒険王版について詳しくは「どろろ冒険王版とは何か 」にまとめました。- Togetter togetter.com/li/1358420
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四、作者のコメントがある。 五、差別用語の編集の経緯が見られる。 サンデーコミックス版は版を重ねるごとに差別用語(かたわ、めくら、びっこなど)の修正がされている。
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例をあげると初版では無情岬最後のどろろと百鬼丸のやり取りで、どろろが百鬼丸のことをびっこのくせに~と言っている。(情報提供鯛の鯛様)しかし私が所有する平成元年の版では足がわるいくせに、となっている。また足が一本しかないくせにと発言している版もあったと記憶している。
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他に平成元年の版でありながら多宝丸が「かたわ」を連呼している。現在出回っている版は未確認。 Ⅳ、秋田漫画文庫版(図九)  前述したサンデーコミックス版をそのまま文庫サイズにしたもの。だが、差別用語の訂正については厳格に行われている。 一巻に豊田有恒氏の解説が掲載されている。 pic.twitter.com/dIDmX8NSOr
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Ⅴ、手塚治虫漫画全集版(図十) 一、講談社から発行されたもの。通常の単行本より少し大きめのB六版なのは手塚先生の意向である。 二、差別用語の訂正は秋田漫画文庫と同じ。 三、四巻に作者自身のあとがきが掲載されている。 四、掲載順が連載の時系列となっている。 pic.twitter.com/JW5PUP8rRn
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Ⅵ、手塚治虫傑作選集(いわゆる豪華版)(図十一) 一、ハードカバーで発行されたものである。 二、差別用語は修正済。 三、掲載順序も連載の時系列。 四、中表紙に連載当時のカラー扉イラストが使われている。 pic.twitter.com/fXCqKFQnGi
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コメント

FFR31 @FFR31 2019年6月8日
古い漫画の再版時にセリフが書き換えられてるのは残念。自分が確認できたのはサブマリン707(小沢さとる)、ダイモス(横山光輝)。あとは何があっただろうか。
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