茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第2244回「ViViと自民党のコラボＴシャツは今の日本にぴったりのファッションステートメントだった？」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート２２４４をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

自民党が、講談社のファッション誌ViViとコラボしてTシャツをつくったりプレゼントしたりしたという話、一般メディアで取り上げられる前にツイッター上ではバズっていて、ここでも、メディアよりもツイッターの方が早いし深いという一般則が観察された。でもメディアに取り上げられて初めて一人前と

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いう価値観みたいなものはまだあるんだとも感じた（新聞記事にとりあげられて初めてViVi問題が認知された、という感覚は確かにある）。それで、私はこのニュースに接した時に、ああ、自民党はそれくらいのことはされるだろうし、別にしたからと言って活動の自由の範囲内で大した問題ではないと思った。

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以前から何度も書いているように、有権者の意識とかレベルの問題で、Tシャツキャンペーンをやっていたからといって統計的に有意に投票行動が変わるようではそもそも考えが足りなすぎるわけであって、選挙における投票はもっと総合的な判断でやるはずでTシャツだけで変わるはずもない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

自民党の中に、ファッション誌とTシャツキャンペーンをやろうという知恵をもった方がいらしゃって仕掛けているのだろうと思うけれども、若年層を取り込もうという意図はわかるし、お金があるからなのか知恵があるからなのか、そういう活動をされていること自体は否定すべきことでもないと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

問題は、ファッション誌ViViがその編集方針として自民党とのコラボＴシャツをつくることが判断としてどうなのか、ということだけれども、確かに、アナ・ウィンターだったらそういうことはしない気がする（笑）。ファッションでイケてるとか、感覚が鋭いというのは、ふつうはジェンダーの平等やそのほか

茂木健一郎 @kenichiromogi

先進的な価値観の推進と結びついているという感じがあって、たとえば先住民族の方の文化をアピールするとか、少数派の権利を擁護するとか、そういうのとよきファッションは結びつく気がするけど、政権与党とのコラボがファッション誌としてイケてるという感覚は比較的ないような印象がある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

しかし、これも、絶対的な真実かどうかはわからないわけで、日本ではファッション誌が政権与党とのコラボをよしとするみたいな独自の進化というか発展をとげているのかもしれず、文化相対主義の観点からはそれを最初からダメと決めつけるとどうなのかと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

そんなことよりも、ぼくの理解では、およそ議会制民主主義の国で政権交代の具体的な可能性が低い国というのはあまり見ないけれども、最近の世論調査の結果を見ると、自民党と野党の支持率は大きく差がある。今回のViViと自民党のコラボを批判しても、自民党の支持率が変化しないのなら虚しくはないか。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ファッションはその国の心を表すものだろうけれども、自民党しかない、野党はダメだというあまり根拠がわからない雰囲気が多数を占めているらしいこの国のファッションステートメントとしては、ViVIと自民党のコラボＴシャツはまさにぴったりだったのではないか。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート２２４４「ViViと自民党のコラボＴシャツは今の日本にぴったりのファッションステートメントだった？」をテーマに９つのツイートをお届けしました。