茂木健一郎さんの連続ツイート 「転ぶ(受け身が大切)」

脳科学者・茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの5月17日の連続ツイート。 人生においても、あるいはインターネットにおいても失敗したり攻撃されたりすることがあるが、受け身の取り方が分かっていれば・・という話。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(1)あれは確か高校2年生の時か、一年間、柔道の授業があった。私の得意技は巴投げだった。遠藤先生が最初にきて、真っ先に「受け身」の練習をした。投げられた時に、こうやってパンと手で床を打って、衝撃をやわらげるのだと。

2011-05-17 06:30:39
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(2)柔道というスポーツの練習をする時に、まずは投げられた時の受け身の練習をする。ここに、柔道というものの奥行きを見た。人生で大切なこと。転んだ時に、どうすればいいかを知ること。そうすれば、安心して挑戦することができる。

2011-05-17 06:31:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(3)進学や就職などで、人はよく理想を説くが、すべての人が思った通りにいくわけではない。入試でも就活でも、必ずうまく行かない人が出てくる。そんな時に、どのようにうまく転ぶか。実はそれが大切な叡智である。

2011-05-17 06:32:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(4)人間関係もまた同じこと。良い人ばかりではない。必ず、やっかいな人、悪意のある人と出会う。そのような人に出会い、転び、傷付いた時にどのように立ち直るか。その練習をしていれば、人間関係が怖くならない。

2011-05-17 06:33:17
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(5)ツイッターにはいろいろな人がいて、絡んできたり難癖をつけたりする。みんな「被害」に遭っている。そんな人が、一定の確率で出現することを避けることはできない。だったら、最初から、そういう人に出会ったらどのように受け身をするか、考えておけばいい。

2011-05-17 06:34:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(6)一般に、インターネットのようなオープンでダイナミックなシステムにおいては、悪意やノイズに出会うことは避けられない。ネットの恵みはそのようなリスクと裏腹である。そうであれば、どうやって受け身をするか、その転び方を練習しておくのが良い。

2011-05-17 06:35:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(7)転んで初めてわかることがある。自分の身体が、地面にどかんと衝突する。擦りむく。血が出る。空を見上げる。ああ、生きているんだなと思う。ずきずき疼く。人のやさしさがわかる。また、歩き出す。最初は恐る恐る。やがて大胆に。

2011-05-17 06:36:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(8)転ぶこと自体よりも、転ぶことを恐れて一歩を踏み出せないということも多い。だったら、さっさと転んでしまえばいい。転んでも、また歩き出すことができるということを学んでしまえばいい。

2011-05-17 06:37:32
茂木健一郎 @kenichiromogi

転ぶ(9)僕が、高校の授業の柔道で得意だった「巴投げ」は、自分が後ろに転んで相手を投げる技だった。転んでも、勢いがついてビュンとどこかに飛んでいくことがあるかもよ。

2011-05-17 06:38:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「転ぶ」ことについての連続ツイートでした。

2011-05-17 06:38:48