16
高橋源一郎 @takagengen
落盤事故があって、おれたち、みんな、深い穴の底に閉じ込められちまったみたいなんだ。真っ暗で、何も見えない。でも、慌てちゃいかん。けんかをしてる場合じゃない。少ない空気が、どんどんなくなっていくからな。
高橋源一郎 @takagengen
誰かを責めたい気持ちは、よくわかる。こんなところにいきなり閉じ込められちまったんだから。だが、いちばん悪いのは、おれたち自身なのかもしれん。みんな、この穴の奥に向って、掘っていったんだから。
高橋源一郎 @takagengen
とりあえず、緊急に必要なことをしたら、あとは少し静かにしていよう。まず、この暗闇に慣れることだ。いまは、なにも見えなくても、少しずつ見えるようになってくるはずだから。
高橋源一郎 @takagengen
おれたち全員が脱出できる「出口」を見つけなきゃならん。それは、どこにあるかって? それは、微かな光を放っているはずだ。あるいは、そこからは、微かに、外からの新鮮な空気が漏れだしてきているはずだ。
高橋源一郎 @takagengen
そんな微かな光や空気を見つけるために、おれたちは、じっと静かに、全身を耳に、目にしなきゃならんのだ。騒いじゃいかん。わずかな兆候に気づかなくなってしまうからな。
高橋源一郎 @takagengen
ある人が、ほとんどの本は(思想は)、自己中心的だ、と言った。「ものを見る時、どうしても人間は自分から見る。だけど、見えないものがどこにあるかは、気配で感じることができる。その気配がわからない人は、ものを考えることがほんとうにはできない人なのだ」と。
高橋源一郎 @takagengen
ここで「出口」を見つけるためには、学校で教わったことはなにも役に立たない。自分で考えるしかない。「気配」を感じられるようにするしかないんだ。たぶん、その「出口」は、いまはよく見えないところにあるんだから。
高橋源一郎 @takagengen
おれの目は、少し、この暗闇に慣れてきた。自分の手がぼんやり見えるから。「見える」ってことは、なんてすごいことなんだろうな。さあ、頑張ろう。耳を澄まそう。どこかに「出口」はあるんだから。
高橋源一郎 @takagengen
穴を掘っていれば「落盤」があることは知っていた。だが、実際に「落盤」があると思っているやつはほとんどいなかった。実は、この穴に「落盤」の専門家はひとりもいなかったんだ。だって、誰も経験してはいないんだから。おれたち全員が、いまから専門家になるしかないんだ。
内田樹 @levinassien
@takagengen 高橋さん、おひさしぶりです。朝から「惰夫をして立たしむ」お言葉を賜りまして、ありがとうございます。不肖ウチダも「出口」探しのために一臂の力をみなさまのために捧げる所存であります。わりと鼻いいんです、僕。
高橋源一郎 @takagengen
@levinassien 内田さん、小生、今日は下の子(しんちゃん)の遠足だったので、準備をして、保育園に連れていって帰宅してから少し寝てしまったので、いま「おはようございます」です。「出口」探し、微力ながら奮闘したいと思います。

コメント

セルフ執事 @SF_yomi 2011年5月20日
文学の人に強烈に違和感感じるのが、こういう言動(こういう文を書くこと)、核物理や原子力工学や、それ以前の放射性物質とか、その科学種を独学で学んだ人なんかいないと思うんだよね。
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする