《原発事故に対する最善の対応は、「事故を発生させないこと」だ》
- karitoshi2011
- 850
- 8
- 0
- 0
東京電力福島第一原発で事故が発生した。 それは、8年前の3月11日。 私は生活していた地域に住み続けることを断念して、 遠い北海道に避難した。 近所で生活していた人の多くは、地域に住み続けることを選んだ。 どちらかが正解で、もう一方が間違いだということになるだろうか?
2019-06-18 01:46:17少し遠回りになるが、たとえ話に付き合ってほしい。 1時間に100mm、6時間で300mmの雨が降ることが、3年に一度ある地域で生活すると考えてみよう。その大雨が降ったら、どういう防災行動をするのが「正解」だろうか?大雨で川や水路があふれ、水が生活空間に出てきたら?
2019-06-18 01:46:17水が建築物に影響されないような高い囲いで建築物を囲むことだろうか? それとも、建築物の一部が水に浸かっても影響がないような高いところに避難することだろうか? 大雨への防災行動の正解はどっちだろうか?
2019-06-18 01:46:18高い囲いで建築物を囲んだら、日照を遮り、住空間の一部を損ねるだろう。 高いところに避難しても、建築物の一部が水に浸かったら、床や建具が使えなくなって、多額の改築費が必要になるだろう。 どちらも大雨の防災対策としては、次善のものだ。
2019-06-18 01:46:18可能ならばの話だが、大雨に対する防災対策で最善のものは、水路から雨水が溢れないようにすることだろう。その為には、雨が降るはるか前から、大量の雨が降っても水路が溢れないように整備しておく必要があるけれど。
2019-06-18 01:46:19原発事故に対して、被曝を避けて避難するか、被曝を我慢して地域に残るか、というのも、どちらも「正解」ではない。 避難すれば、生活していた地域から遠く離れてしまう。 地域に残れば、被曝による健康被害への不安をずっと抱えたままになってしまう。 正解は、原発事故を起こさせないこと、だ。
2019-06-18 01:46:19だから、原発事故が発生してしまった、2011年3月11日の時点で、 私たち住民にとっての「正解」は失われているのだ。もう「正解」は手にできないのだから。 次善の策のうち、どれを選ぶか、しか選択できないのだ。
2019-06-18 01:46:19避難した場合、遠距離とはいえ、同じ日本国内に住んでいるのだから、よほど気を付けなければ、放射性物質で汚染された飲食物を口にするかもしれない。 避難しなかった場合、以前と同じ場所で生活していても、汚染された土地でできることには制限がかかるだろう。 原発事故発生前と同じ生活はできない。
2019-06-18 01:46:20だから、せめて、まだ事故を起こしていない核施設の周りで生活している人たちの為に、私は願う。 次善の策を選び、その為に住民同士の意識が分断されたりすることがないように。 事故が起きる前に、核施設を停止し、核物質を厳重に保管できることを。
2019-06-18 01:46:20