橙乃ままれ『まおゆう魔王勇者』とパターナリズム(とゼロ年代の問題点とかなんとか) #maoyu

読み返してもあまり噛みあってないやりとりで、自分用のメモとしての意味合いが強いのですが、一応まとめ。 発端としてはこちら↓からの流れですが、 「『ヒーローの承認問題』から見る特撮ヒーローもののシリーズと『まどか☆マギカ』」 http://togetter.com/li/137005 話題が随分元の承認云々から離れていっているので別のまとめにしました。 続きを読む
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相楽 @sagara1

TLで流れてる「承認」とそのレベルの話絡みで言えば、今日の昼、橙乃ままれ『魔王勇者まおゆう』3巻読んだけど、あの長い作品に数ある燃え&泣き要素のかなりの割合は「承認」絡みの話だよなぁ。それはパターナリズムをどう避けるかという問題と密接に関係してもいる。

2011-05-17 22:46:37
とくめー @FXMC_

@sagara1 実に簡潔にして明快な論なんだけど。そこまでわかってる人がどうして「アレ」を肯定できるのかは理解出来ないっすw

2011-05-17 23:47:11
とくめー @FXMC_

アーカードの旦那に言わせれば、人間をやめるのは強いからじゃなくて弱いからだろ。異能・魔法モノのキャラクターに問いたいよ、キミたちはなにになるつもりなんだい? と

2011-05-17 23:55:32
とくめー @FXMC_

これゾンがISに食われて、このままいくとDDがはがないとかち合いかねない富士見ハーレムラノベに私は涙がw RT @mizunotori: 満を持しての俺妹アニメがISに食われたみたいに、満を持してのはがないアニメが他の作品に食われたらMFJ的に痛恨だよね…

2011-05-18 00:24:52
とくめー @FXMC_

乗っちゃいけない船にどうしてみんな乗りたがるんだろう。乗せちゃった上に置いてかれたユーノ君とかマジで切ないな。

2011-05-18 00:45:37
相楽 @sagara1

あれ、リプライ見落としていてすみません。ところで「アレ」って具体的には何でしょうか…‥。RT @FXMC_ 実に簡潔にして明快な論なんだけど。そこまでわかってる人がどうして「アレ」を肯定できるのかは理解出来ないっすw

2011-05-18 01:01:57
とくめー @FXMC_

@sagara1 まおゆう。私にはゼロ年代のダメなとこ詰め合わせに見える。

2011-05-18 01:02:42
相楽 @sagara1

@FXMC_ ああ『まおゆう』の決断主義な話ですね。ただあれは決断主義というより、「構造的な問題に対してパターナリズム的な解決を図った上でよりマシな引継ぎ及び退場をする」という類例で、ゼロ年代云々というより、SFやファンタジーのもっと息の長い文脈に属すると思えます。

2011-05-18 01:08:44
とくめー @FXMC_

@sagara1 個人の尊厳を解きつつ特権的少数人の陰謀とかで歴史を動かしていく姿勢の外道さと欺瞞性についてはルル君が身をもって示したわけで、そのあとにアレをやることのどこが新しいんだろうとか

2011-05-18 01:10:27
相楽 @sagara1

@FXMC_ えーと……ですので、『魔法少女まどか☆マギカ』が(特にテーマ的に)「新しい」とは思っていないように、僕は「まおゆう」がやはりテーマ的に「新しい」とはちっとも思ってなくて……。「昔からある類型をよく踏まえて配慮した、一つの系譜に見事に連なる作品」と捉えてます。

2011-05-18 01:15:54
相楽 @sagara1

@FXMC_ すぐ思いつくだけでも眉村卓『司政官』シリーズとその直系の小川一水『導きの星』とか。世の中問題だらけというのが分かった上でやる側の都合(「まおゆう」なら分かりきった不毛な循環を越えた「丘のむこう」をみたい)を押し通す。それがやる側の都合という自戒が強調されるのも特徴。

2011-05-18 01:17:41
相楽 @sagara1

@FXMC_ 「導き手」の外道さと欺瞞性及び彼ら自身がそれをほぼ完璧に自覚していることは、その系譜において、作中で幾度となく強調されることがむしろ義務付けられている縛りですね。一つの型における良き伝統かと。

2011-05-18 01:19:18
とくめー @FXMC_

@sagara1 ええ。アレ好きな人、ホーガンとか小川一水とか好きそうだって私もブログに書きました。テクノクラート独裁願望ですよね。ドイツ参謀本部とかアメリカの金融エリートとか日本の原子力官僚様とか素晴らしいですよね!

2011-05-18 01:19:50
相楽 @sagara1

@FXMC_ 『天冥の標』以前の小川一水も『まおゆう』も、直接現代に送るメッセージ(こう生きろ!)と解釈しちゃうとそうなりそうですが。『導きの星』も『まおゆう』も、反則技使って諸々問題解決した上で「それでも起きる問題」を考察してみたい、という箱庭思考実験と思って読んでます。

2011-05-18 01:22:46
とくめー @FXMC_

軍部官僚専制国家ドイツが英仏民主主義社会に敗れた時点で葬り去られてしかるべき思想が21世紀になっても生き延びていることが私には不思議でならない。

2011-05-18 01:23:25
とくめー @FXMC_

ってか、極東の野蛮な帝国はどうして「負けた国の体制」を模倣しようとしたわけ? ねえ。

2011-05-18 01:24:52
相楽 @sagara1

@FXMC_ 『まおゆう』についていえば、本来延々試行錯誤で血も汗も涙も流さないと得られない知識を、瀬良の図書館(クトゥルーのセラエノ図書館ですね)で事前に得てしまっているという時点で反則で。それを直接現在に生きるテクノクラートへの信頼には変換できないのは当然で。

2011-05-18 01:26:12
とくめー @FXMC_

実装をいくらカイゼンしたところで、構造的に間違ってるシステムは使い物にならない…なんてことはいちいち実験だの思考実験だのしてみる間でもないと思うんだけどなあ

2011-05-18 01:27:38
相楽 @sagara1

@FXMC_ といいますか、なんでもかんでもすぐにフィクションを実社会の話と結びつけてしまうのは、それこそゼロ年代的発想(?)のたまらなく病的で嫌なところのようにも……。

2011-05-18 01:28:23
相楽 @sagara1

@FXMC_ (善意で優秀な)テクノクラート独裁願望の恐怖なら、『ベストアンドブライテスト』や『マクナマラ回顧録』も大変趣深いものですね。フィクションはフィクションです。小川一水作品なら、前述の志向はより極端な形で『不全世界の創造主』で突き出していて大変分かりやすいです。

2011-05-18 01:30:13
とくめー @FXMC_

どれほど知識と技術を極めようとも、自分の足をつかんで持ち上げたり空気を蹴り飛ばしたりして空を飛ぶことはできない。

2011-05-18 01:30:38
相楽 @sagara1

@FXMC_ なお、『まおゆう』はそもそも勇者と魔王、特異点が二つも存在し延々それが衝突する構造が与件として不自然。つまり世界全体が「既に陰謀に巻き込まれている」事になっていて。決断するもなにも、既に陰謀の下にあるという設定ですね。……まぁ、それは多少ずるいとは僕も思いますけど。

2011-05-18 01:34:09
とくめー @FXMC_

@sagara1 「ネトウヨ小説プゲラウヒョー、ファンともどもゼロ年代と心中して消えろ」くらいに思ってるのは、私が15年ファンタジーパロディをつつきまわしてきた人間の私怨でもあるんでしょうけど。

2011-05-18 01:35:08
相楽 @sagara1

@FXMC_ ともあれ。SFやファンタジーのパターナリズムもの(?)の系譜では、変革者はその変革が自分(達)のエゴであることを強烈に自覚し、悩む。出来るだけ「やられる側」に配慮したいと願う(「悩まれてもな!」というのはそりゃありますが)

2011-05-18 01:43:56
相楽 @sagara1

@FXMC_ そして、世界を構造ごと変えてしまうような圧倒的な力は最後には退場すべき。引継ぎや退場の手際が中心課題となる。ここまでは共通の型ですね。あとは文体や個々の描写の巧拙は措くとして「引継ぎ」と「退場」に関する技術的評価の問題。

2011-05-18 01:44:14
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